横浜で3年に一度行われる現代アートの国際展、第8回横浜トリエンナーレ「野草:いま、ここで生きてる」は、78日の会期を経て、6月9日(日)に閉幕しました。
横浜トリエンナーレ組織委員会 総合ディレクター蔵屋美香と、アーティスティック・ディレクターのリウ・ディン(劉鼎)、キャロル・インホワ・ルー(盧迎華)より、みなさまのご来場とご協力に対し心より御礼申し上げます。
第8回横浜トリエンナーレ「野草:いま、ここで生きてる」は、6月9日、無事閉幕しました。アーティスティック・ディレクター(AD)を務めたリウ・ディンさんとキャロル・インホワ・ルーさん、31の国や地域から参加してくださった93組のアーティストのみなさま、ご支援、ご後援、ご助成、ご協賛、ご協力いただいたみなさま、アーティストの制作を助け、あるいは会場に立って大活躍してくだった市民サポーターのみなさま、そしてなにより足を運んでくださったたくさんの観客のみなさまに、心よりお礼を申し上げます。
また今回、「アートもりもり!」の名称で、「野草」の統一テーマのもと、BankART1929、黄金町エリアマネジメントセンター、象の鼻テラス、急な坂スタジオ他の連携先のみなさまと共に、市内に広がる大きなトリエンナーレをつくり上げることができたのは、何よりの喜びでした。
ADの二人は、約100年前、中国の作家、魯迅(ろじん)が絶望の中で書いた詩集『野草』からこの企画を発想しました。つらい時こそ創造の力が花開く。ふつうの人が暮らしの中で積み重ねる小さな実践が世界を変える。国と国ではなく個人と個人としてならわたしたちはわかり合える。ADが『野草』から引き出したこれらのメッセージが、とりわけ次の世界を担う若いみなさんの胸に長く残ることを祈っています。
横浜トリエンナーレ組織委員会総合ディレクター
横浜美術館館長
蔵屋美香
第8回横浜トリエンナーレは、絶望についての文学作品をもとに企画されましたが、多くの来場者がお気づきの通り、希望をテーマにした展覧会です。希望は、思考、行動、感情、想像力、友情、失敗、対立、そして何よりも人間の主体性に宿ります。
この展覧会では、アートの人間的価値を重要視し、歴史と現代における個人の主体性の物語を数多く語り直しました。これらの個人の声や経験は、現代の私たちにとって重要なシグナルです。それらは、私たち自身の主体性を掘り起こして発揮し、あらゆる面で紛争や挑戦が激化している時代に希望の種を蒔くための隙間を見出すよう、私たちを鼓舞します。
「野草:いま、ここで生きてる」が終わりを告げるいま、この展覧会を希望のしるしや場所とするためにご尽力いただいたすべての方々に、心から感謝の意を表したいと思います。
横浜トリエンナーレのチームと密に協力してきた私たちは、当トリエンナーレが今後も、最先端の芸術的実験と真摯な知的言説を支援する重要な役割を果たし、アートの分野に真の貢献を果たすことを固く信じています。
アーティスティック・ディレクター
リウ・ディン(劉鼎)
キャロル・インホワ・ルー(盧迎華)
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