26年の時を経て再発見された伝説の映画『逃亡者狂騒曲 デジタルリマスター版』
ワン・チャイシアン監督 × 荒木啓子(ぴあフィルムフェスティバル)トークイベント開催‼
本上映会で唯一のデジタルリマスター版上映となる
『逃亡者狂騒曲 デジタルリマスター版』は、世紀末の虚無感を荒々しく実験的なスタイルで捉え、1997年にベルリン国際映画祭に選出されるも公開数日で打ち切りになった“伝説の映画”
です。
上映後には、
台湾CM界を代表する存在となったワン・チャイシアン監督
がオンライン登壇、
ぴあフィルムフェスティバルディレクターの荒木啓子さん
が会場に登壇してトークイベントを開催いたします。今年で46回目の開催となる
ぴあフィルムフェスティバル(PFF)は、
映画監督の登竜門となっている映画祭です。実験的なスタイル、大胆で分裂的な映像言語を用いて、台湾ニューシネマとまったく違うアプローチで台湾社会と若い世代を捉え、
1997年に時代を先取りした映画『逃亡者狂騒曲』を、90年代のインディペンデント映画の盛り上がりを踏まえながら、ワン監督と荒木さんと共に紐解きます。
【台湾映画上映会2024『逃亡者狂騒曲 デジタルリマスター版』上映会&トークイベント詳細】
日 時:2024年6月29日(土)
※上映後にトークイベントあり
開 場: 13時30分 /
開 演: 14時00分
(上映時間83分)
場 所:台北駐日経済文化代表処台湾文化センター(
港区虎ノ門1-1-12 虎ノ門ビル2階)
登壇者:ワン・チャイシアン監督、荒木啓子(ぴあフィルムフェスティバル ディレクター)
※ワン監督はオンライン登壇 ※ゲスト・イベント内容は予告なく変更となる場合がございます。ご了承ください。
≪参加無料、事前申し込み制≫
申込み受付:6/16(日)昼12:00から先着順。
※定員になり次第、申込み終了。
申込み先 :
≪
Peatix≫
https://taiwanculture.peatix.com/
※事前にPeatixに登録が必要です。
映画『少年と少女』東京外国語大学TUFS Cinema連携企画!
シュウ・リーダ監督×三澤真美恵(台湾映画史研究)トークイベント開催‼
14歳の少年と少女が、寂れた海辺の町を捨てるために大人たちの醜い世界に足を踏み入れてしまう、痛ましい青春を描いた『少年と少女』は、台湾のアカデミー賞といわれる金馬奨や釜山国際映画祭を席捲した注目作です。
上映後にはシュウ・リーダ監督、三澤真美恵先生(台湾映画史研究)が登壇してトークイベントを開催
いたします。
『少年と少女』の
上映会・トークセッションは、世界諸地域の社会・歴史・文化などの理解を深めることを目的とした、東京外国語大学の「TUFS Cinema」プロジェクトとの連携企画
になります。
※『少年と少女』上映のお申込みについては、東京外国語大学TUFS CinemaのHPをご確認ください。
台湾文化センターのPeatixからはお申込みができませんので、ご注意ください。
【台湾映画上映会2024『少年と少女』上映会&トークイベント詳細】
日 時:2024年7月21日(日)
※上映後にトークイベントあり
開 場: 13時00分 /
開 演: 13時30分
(上映時間140分)
場 所:東京外国語大学アゴラ・グローバル プロメテウス・ホール(
東京都府中市朝日町3-11-1) ※会場地図は2ページ目参照
登壇者:シュウ・リーダ監督、三澤真美恵先生(台湾映画史研究)
※ゲスト・イベント内容は予告なく変更となる場合がございます。ご了承ください。
≪参加無料、事前申し込み制≫
申込み受付:6/14(木)AM10:00から先着順。
申込み先 :
≪
東京外国語大学 事前登録フォーム≫
https://sanda.tufs.ac.jp/event/tc240721form/
※事前登録がなくてもご来場いただくことは可能ですが、事前にご登録いただくとスムーズにご入場いただけます。
≪東京外国語大学TUFS Cinema公式HP≫
https://www.tufs.ac.jp/tufscinema/
『逃亡者狂騒曲 デジタルリマスター版』
1997年/83分/台湾 原題:給逃亡者的恰恰/英題:A Cha-Cha for the Fugitive
監督:ワン・チャイシアン (王財祥)
出演:チェン・ホンレン(陳訇任)、ルー・シンユー(鹿心雨)、チェン・ジェイー(陳介一)、ホー・ジョンシアン(何宗憲)
©️FOUNTAIN FILMS CO. All Rights Reserved.
◆1997ベルリン国際映画祭フォーラム部門
◆1997アジア太平洋映画祭 最優秀撮影賞、編集賞、音響効果賞
台北に住む若いダンサーは、ニューヨークでダンサーになることを夢見ている。ある日、猟奇殺人を目撃してしまったことで、彼は犯人から追われる立場になってしまう。
烏龍茶の広告でも有名なワン・チャイシアン監督。実験的なスタイル、大胆で分裂的な映像言語を用いて、90年代の「台湾ニューシネマ」とまったく違うアプローチで台湾社会と若い世代を捉え、1997年に時代を先取りした映画『逃亡者狂騒曲』を完成させた。ベルリン国際映画祭に出品されたにも関わらず、台湾では公開されてすぐに打ち切られてしまい、ごく限られた人しか観ることはなかった。2023年、“伝説の映画”として再公開され、映画ファンに大きな衝撃を与えた。26年の時を経て、時代が『逃亡者狂騒曲』に追いついたのだ。
【登壇者紹介】
ワン・チャイシアン(王財祥)/監督
1952年生まれ、獅子座。台湾において最も影響力と創造力を持つCMディレクターのひとり。現代社会の深みと感性が共存した作品の多くは、映像言語の創造について独自の視点を持っている。1985年、従来の広告の常識を覆った意欲作、スティモロール社のチューインガムの広告作品『我有話要說(言いたいことがあるんだ)』が、台湾全土に衝撃を与えた。以来、長年にわたり数々の人気広告作品を生み出し、台湾の映像クリエイションの新しい地平を切り拓いている。手がけた広告作品は多数の賞に輝き、。1991年に台湾人監督として唯一、カンヌ国際広告賞の金獅子賞を受賞した。1997年に手がけた映画『逃亡者狂騒曲』はベルリン国際映画祭フォーラム部門に出品された。2023年にデジタルリマスター版が公開され、大きな話題となった。
荒木啓子/ぴあフィルムフェスティバル ディレクター
1990年「ぴあフィルムフェスティバル(PFF)」運営事務局に参加。1992年PFF初の「総合ディレクター」に就任。自主映画のコンペティション「PFFアワード」の応募促進や、入選作品選考システムの改善、招待作品部門の充実、映画講座の継続など、映画の歴史を俯瞰するような企画を実施すると同時に、PFF関連作品の海外映画祭出品をはじめとして、世界各国に日本の新しい映画の才能を紹介し、映画での国際交流や制作チャンスの拡大を図っている。
昨年からは、2028年の第50回開催に向け、70年代から、毎年10年区切りで当時の傑作の数々を上映し、時代と歴史を体感する企画をスタート。今年は、80~90年代を特集予定。
『少年と少女』
2023年/140分/台湾 原題:少男少女/英題:A BOY AND A GIRL
監督:シュウ・リーダ(許立達)
出演:トラヴィス・フー(胡語恆)、イン・チエンレイ(尹茜蕾)、クアン・チン(管罄)、リー・ミンジョン(李銘忠)
◆2023台湾金馬奨 新人俳優賞、音響効果賞
◆2023釜山国際映画祭
◆2024台北電影節 助演男優賞、新人俳優賞、メイク・コスチュームデザイン賞ノミネート
©️Rise Productions Co., Ltd.
寂れた海辺の小さな町で、無気力な14歳の少年は傷心の少女と出会う。少女とフットボールのコーチとの秘密の関係を知り、この町から出たくてたまらなかった少年は、少女にコーチから金をせしめる計画を持ちかける。だがこの素朴な計画は失敗した。しかしすべてから逃げ出すために、ふたりはある方法で金を稼ぐことを思いつき、大人たちの醜い世界に踏み込んでいく…。
青少年の教育や家庭の再構築などの問題に焦点を当ててきた、シュウ・リーダ監督の初長篇作品。主演のふたりは演技未経験であったが、トラヴィス・フーは金馬奨新人俳優賞にノミネートされた。
【登壇者紹介】
シュウ・リーダ(許立達)/監督
1982年10月生まれ。国立台北芸術大学映画学科修士課程演出コース修了。女性、愛、家族、残酷な青春などをテーマに、繊細な人間模様を描くジャンル映画を作り続けている。 テレビドラマ『告別』は第52回金鐘奨の最優秀監督賞、最優秀脚本賞を受賞した。長編デビュー作『少年と少女(原題:少男少女)』は台湾金馬奨をはじめ、釜山国際映画祭、台北電影節など多くの映画祭で上映され話題となった。
三澤真美恵/台湾映画史研究
日本大学文理学部中国語中国文化学科 教員。専門は台湾史、華語圏映画史。
慶応大学文学部卒業後、出版社勤務を経て台湾に留学。台湾大学歴史学研究所修士課程修了。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻単位取得退学。博士(学術)。単著に『「帝国」と「祖国」のはざま――植民地期台湾映画人の交渉と越境』(岩波書店、2010年)、『殖民地下的銀幕――台灣総督府電影政策之研究1895―1942年』(前衛出版社、2001年)、編著に『植民地期台湾の映画――発見されたプロパガンダ・フィルムの研究』(東京大学出版会、出版協力:国立台湾歴史博物館、2017年)ほか。
≪台湾文化センター 台湾映画上映会2024について≫
『台湾文化センター 台湾映画上映会』は、2016年より台北駐日経済文化代表処台湾文化センターが開催する、台湾の今を描いた名作、意欲作を紹介する人気上映会です。本年度より、キュレーターに映画監督のリム・カーワイを迎え、台湾文化センター、Cinema Drifters、大福が主催となり、リニューアルし開催する運びとなりました。
2024年は5月から10月まで全7回、日本初上映となる6作品、大阪アジアン映画祭で上映され東京プレミア上映となる1作品の、合計7作品を上映いたします。上映とあわせ、監督や多彩なゲストによるトークイベントも開催し、台湾社会や文化への理解を深め、新しい台湾映画を発見し、台湾の魅力を紹介いたします。
華語圏の文化・社会に対する理解の促進と、言語習得の意欲向上を目的に活動し、華語圏の映画の話題作の上映イベントを開催する「慶應義塾大学日吉電影節」と、上映会・トークセッションを通して、世界諸地域の社会・歴史・文化などの理解を深めることを目的とした、東京外国語大学の「TUFS Cinema」プロジェクトとの連携企画も実施いたします。