9
この実用化に向けた開発における最大の成果は、塗布工程内へ送液する2種類の液を簡易経路で安定的かつノズルまでの送液経路上で混ざり合うことなく、供給を可能にしたことです。
送液技術は最終ノズルへの必要な塗布量に関して正確性・再現性を高めたものであり、さらに洗浄性の向上により環境負荷低減の実現も可能です。
当該技術を実用化したことに伴い、今後はモビリティー分野、医療分野などへの加工技術の活用と拡大を図っていきます。糸素材の活用は新たな付加価値として、軽量化や柔軟性による配置スペースの最小化などにつながります。また金属素材であるレアメタル電線から導電糸に置き換えができれば、環境保全活動としても期待ができます。
また当技術の展開により、前述した製造工程内での環境負荷低減に留まらず、EV、eVTOL、航空機の燃費改善への寄与が見込まれるなど、当社は、環境循環型社会への取組みをさらに強化してまいります。