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主な調査結果
①カスハラが発生している場面を目撃したことがあると回答した人が34.1%。
②カスハラが発生する場所で最多はスーパーや百貨店などの小売店で59.5%、次いで飲食店32.2%、鉄道やバスなどの公共交通インフラは22.0%。
③カスハラを目撃した際に不快な気持ちになったと回答した人は92.2%。
④カスハラが発生している場面で企業や人が取った対応(態度)が適切だと感じた人は56.6%。適切だと感じなかった人は15.6%。どちらでもないは27.8%。
⑤企業や人が取った対応(態度)が適切だと回答した56.6%のうち、71.6%が「感情的にならず冷静に対応していたから」と回答。
⑥企業や人が取った対応(態度)が適切でなかったと回答した15.6%のうち、43.8%が「顧客に言われっぱなしの対応をしていたから」と回答。
⑦カスハラに対し適切な対応が取れていないお店やサービスを利用し続けたいか質問したところ、「利用したい」12.8%、「利用したくない」40.4%、「どちらでもない」46.8%。
「利用したくない」と回答した40.4%のうち、その理由として「気持ち良くサービスを利用できなそうだから」38.3%。
⑧カスハラの加害者になったことがある9.0%。カスハラを行った原因として「商品の欠陥やサービスの提供ミス」が38.9%。
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詳細
①カスハラが発生している場面を目撃したことがあると回答した人が34.1%。
「『カスハラ』とは顧客が企業に対して理不尽なクレーム・言動をすることを指しますが、カスハラが発生している場面を目撃したことはありますか」との質問に対し、「はい」と回答した人が34.1%。約3人に1人がカスハラに遭遇したことがあることが判明した。
②カスハラが発生する場所で最多はスーパーや百貨店などの小売店で59.5%、次いで飲食店32.2%、鉄道やバスなどの公共交通インフラは22.0%。
「カスハラが発生している場面を目撃したことがありますか」との質問に「はい」と回答した人に対し、「どの場面で遭遇したことがありますか」と質問をしたところ、スーパーや百貨店などの「小売店」が最多で59.5%、次いで「飲食店」が32.2%、鉄道やバスなどの「公共交通インフラ」が22.0%だった。
③カスハラを目撃した際に不快な気持ちになったと回答した人は92.2%。
「カスハラが発生している場面を目撃したことがありますか」との質問に「はい」と回答した人に対し、「カスハラが発生している場面を目撃した際、不快な気持ちになりましたか」と質問をしたところ、「はい」と回答した人が92.2%で、「いいえ」が6.3%、「どちらでもない」が1.5%だった。
④カスハラが発生している場面で企業や人が取った対応(態度)が適切だと感じた人は56.6%。適切だと感じなかった人は15.6%。どちらでもないは27.8%。
「カスハラが発生している場面を目撃したことがありますか」との質問に「はい」と回答した人に対し、「カスハラが発生している場面で、サービス提供側の企業や人が取った対応(態度)は適切であると感じましたか」と質問をしたところ、「はい」と回答した人は56.6%で、「いいえ」が15.6%、「どちらでもない」が27.8%だった。
⑤企業や人が取った対応(態度)が適切だと回答した56.6%のうち、71.6%が「感情的にならず冷静に対応していたから」と回答。
「カスハラが発生している場面で、サービス提供側の企業や人が取った対応(態度)は適切であると感じましたか」との質問に「はい」と回答した人に対し、その理由を聞くと、最多の回答が「感情的にならず冷静に対応していたから」で71.6%、次いで「丁寧な説明をしていたから」との回答が41.4%だった。
⑥企業や人が取った対応(態度)が適切でなかったと回答した15.6%のうち、43.8%が「顧客に言われっぱなしの対応をしていたから」と回答。
「カスハラが発生している場面で、サービス提供側の企業や人が取った対応(態度)は適切であると感じましたか」との質問に「いいえ」と回答した人に対し、その理由を聞くと、最多の回答が「顧客に言われっぱなしの対応をしていたから」が43.8%、次いで「従業員同士で連携した対応が取れてなかったから」が37.5%だった。
⑦カスハラに対し適切な対応が取れていないお店やサービスを利用し続けたいか質問したところ、「利用したい」12.8%、「利用したくない」40.4%、「どちらでもない」46.8%。
「利用したくない」と回答した40.4%のうち、その理由として「気持ち良くサービスを利用できなそうだから」38.3%。
「カスハラに対して適切な対応が取れていないお店やサービスを今後も利用し続けたいと思いますか」と質問をしたところ、「利用したい」と回答した人は12.8%で、「利用したくない」が40.4%、「どちらでもない」が46.8%だった。
「利用したくない」と回答した人に対し、その理由を聞いたところ、最多の回答が「気持ち良くサービスを利用できなそうだから」で38.3%、次いで「トラブルや事件に巻き込まれそうだから」が35.4%だった。
⑧カスハラの加害者になったことがある9.0%。カスハラを行った原因として「商品の欠陥やサービスの提供ミス」が38.9%。
「カスハラの加害者になったことはありますか」と質問をしたところ、「はい」と回答した人は9.0%、「いいえ」が91.0%で、約10人に1人が加害者になったことがあると回答。
「はい」と回答した人に対し、カスハラを行った原因を聞いたところ、最多の回答は「商品の欠陥やサービスの提供ミス」で38.9%、次いで「企業や従業員の態度が適切でなかったから」が31.5%だった。
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考察
近年、企業に対して顧客が理不尽なクレーム・言動をする「カスハラ」が社会問題となっており、政府は対策を進めています。2022年、厚生労働省はカスハラ対策マニュアルを公開し、2025年には東京都がカスハラを防ぐための条例の制定を進めると公表しました。企業も対策に乗り出しており、民間の鉄道会社はカスハラへの対処方針を策定し、その中でカスハラ行為を確認した場合にはサービスの休止などの対応をとるとしています。
今回の調査結果でも、カスハラに遭遇したことがある人の約9割がカスハラを目撃して不快な気持ちになったと回答し、全体の4割以上がカスハラに適切な対応が取れていないお店やサービスを利用したくないと回答しており、カスハラが常態化してしまうことで顧客離れにつながる可能性があるため企業は早急にカスハラ対策を明文化し、従業員へカスハラへの対応研修を行うなど企業側がサポート体制を整える必要があると考えます。
企業活動を行う上で、いつ・どこで起こるか分からないカスハラへの対策を行うことは最優先事項といえますが、現状のままでは、カスハラの増加に企業側の対応が追い付かず、結果、職場環境が悪化に伴う離職者の増加や企業イメージの悪化によって事業継続が困難になる可能性があります。
さらに、企業には安全配慮義務の一環として、カスハラを防止する措置をとる法律上の義務があります。
そのためカスハラの被害を受けた従業員がいた場合には、安全配慮義務違反として企業が損害賠償責任を負うことや、カスハラ被害で従業員が精神疾患などの病気に罹患した場合には労災として認定する必要があります。
カスハラへの対策を整えることで、従業員の安全を確保し、従業員の離職や休職の防止、さらに企業の生産性向上・職場環境の向上が期待できます。
従業員と企業の双方が安心して働ける環境(世界)の実現に向けて、カスハラに関するルールを整備し、周知・運用していくこと、従業員へカスハラ研修を実施するなどのサポート体制を強化することは、企業が最も取り組むべきことです。
今後も当社は社内規程管理クラウド「KiteRa」の提供を通じて、人々が安心して働ける世界の実現に取り組んでまいります。
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調査概要
調査名:カスタマーハラスメントに関する調査
調査期間:2024年5月30日
調査方法:インターネットを利用したアンケート調査
有効回答数:601
対象条件:全国20代以上の男女
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株式会社KiteRaについて
「安心して働ける世界をつくる」をミッションに掲げ、安心して働くためのルール(仕組み)である社内規程をTechnologyの力で簡単に正しく運用できる社内規程作成クラウドサービス、企業向けの「KiteRa Biz」と、社労士向けの「KiteRa Pro」を展開しています。今後も社内規程を通じて誰もが安心して働くことのできる世界の実現を目指します。
名称:株式会社KiteRa
所在地:東京都港区北青山1-2-3 青山ビル7階
代表者:代表取締役CEO植松隆史
設立:2019年4月1日
事業内容:社内規程クラウド「KiteRa」の企画・開発・運営
主要サービス: