農事組合法人いずみ営農組合(事業所:兵庫県丹波篠山市泉1089-1、組合長:小嶋美則、以下「いずみ営農組合」)は、6月15日(土)、兵庫県丹波篠山市泉にて、老舗黒豆専門店の株式会社小田垣商店(本社:〒669-2323 兵庫県丹波篠山市立町9番地、代表:小田垣 昇、以下「小田垣商店」)、ANAグループ労働組合連合会(事務局:東京都大田区羽田空港3-3-2、会長:白石 哲也、以下「ANAグループ」)と連携し、丹波篠山黒枝豆の植付けを行いました。
丹波篠山地区で江戸時代から続く伝統的な黒大豆栽培は、2021年に日本農業遺産に認定されました。この黒大豆を、枝豆用に収穫する丹波篠山黒枝豆は、収穫期間が10月上旬から3週間程度で、出荷量も限られるため、“幻の枝豆”とも呼ばれています。今後、いずみ営農組合で生産管理を行い、収穫時期に、再び共同作業を行います。
いずみ営農組合は、「集落の農地は自分たちで守る」をスローガンに活動しており、このような取り組みを通して、集落営農を持続可能としていくための挑戦を続けています。
◇晴天に恵まれ、総勢39人で丹波篠山黒枝豆を植付け
いずみ営農組合は、2021年から小田垣商店の協力を得て、 ANAグループの地域ボランティア活動と連携し、丹波篠山黒枝豆の植付けと収穫の共同作業を行っています。4年目になる今年、ANAグループの組合員とその子ども、23名がボランティアで参加し、いずみ営農組合のオペレーター、小田垣商店のスタッフをあわせ、総勢39人で植付けを行いました。
丹波篠山黒枝豆は、128穴セルトレイに播種を行い10日間育苗し、育った苗を専用の植付け器具で一株ずつ植付けします。今年は、47.8a(4,780㎡)の圃場を用意し、72枚のセルトレイで育苗を行いました。
畔を歩いて圃場に向かい、はじめに、いずみ営農組合、小田垣商店から植付け方の説明、いずみ営農組合のオペレーターとボランティアで一組になり、植付け器具の操作と、苗の投入に分かれて、作業を行いました。最初は慣れない様子でしたが、晴天のもとで作業を進めるにつれて植付けの息も合い、テンポよく進んでいきました。圃場にはカエルなどの生きものが多くいるので、嬉々として捕まえている子もいましたが、実家の農作業を手伝っている子どもいて、積極的に取り組む様子も見られ、慣れたころには、みなさん作業を楽しんでいました。6月15日(土)の朝9時半からはじまった植付け作業は、2時間ほどで完了しました。
◇集落営農をアイデアで持続可能にする、いずみ営農組合の挑戦
いずみ営農組合は、2017年3月1日に泉生産組合から農事組合法人に生まれ変わりました。泉地区の農地の受け皿となり集落営農を行う法人として、地域内の自営農家(オペレーター)および地域外の大規模農家(認定農家)と連携しながら農産品の栽培・管理を行い、「農地の保全」と「相互の経営安定」につなげています。この取り組みが評価され、2023年の兵庫県優良集落営農組織表彰において「兵庫県農業協同組合中央会会長賞・ひょうご農林機構理事長賞」を受賞しました。農業の担い手不足などの課題に対して、大規模化、スマート化といった投資を必要とするハード戦略ではなく、企業や消費者との連携を通して持続可能性を拡大していくというソフト戦略で挑戦を続けています。小田垣商店、ANAグループとの連携は、人手が必要な農作業をボランティアにより効率化し、収穫した丹波篠山黒枝豆を小田垣商店に卸すことで収益化する一つの取り組みです。いずみ営農組合は、集落の農地を守るための集落営農を、このような取り組みを通した関係人口の拡大と、収益拡大を通して、持続可能にする挑戦を続けています。
◇生産する丹波篠山黒枝豆を「食べチョク」にて予約販売
将来に向けて、関係人口拡大、安定した収益確保や販路拡充、生産する農産品のPR、ブランディングを進めるために、2024年3月に広報担当部門を設置し、丹波篠山市の「日本農業遺産を生かしたまちづくり事業補助金」を活用して、ホームページを開設しました。いずみ営農組合で行っている作業をタイムリーに報告して理解を拡げるとともに、産直通販サイト「食べチョク」に出店を行い、顔が見える直販をはじめています。これからの集落営農を模索するいずみ営農組合の等身大の情報を発信し、消費者との距離を近づけ、ともに農業、農地を守る取り組みを進めていくための活動を行っていきます。
〇産直通販サイト「食べチョク」
丹波篠山市いずみ営農組合
https://www.tabechoku.com/producers/29471
<販売商品(2024年6月現在)>
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別格!幻の枝豆「丹波篠山産黒枝豆」(500g×3袋)
・
別格!幻の枝豆「丹波篠山産黒枝豆」(250g×4袋)
◇農事組合法人いずみ営農組合について
・事業所:兵庫県丹波篠山市泉1089-1
・設 立:2017年(平成29年)3月1日
・目 的 :<事業内容>
(1)農業経営の受託
(2)農作業の受託
(3)農業に係る共同利用施設などの設置・導入および管理
(4)組合員が生産する物資の運搬・加工・貯蔵または販売
(5)その他農会事務を含む、前各号の事業に付帯する事業
・組織形態自作・作業受託組合
・組織運営:代表理事組合長、理事2名(事業担当、経理担当)、監事、稲作部会長、黒大豆部会長、農会部会長、広報部会長の8人の役員で構成
・組合参加戸数:50戸(2024年3月現在)
・オペレータ―:30名 ※うち機械作業オペレータ―9名(2024年3月現在)
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