今回、定例調査である個人投資家の相場観の調査に加え、特集として「NISA口座の利用状況と2024年のマーケット変動」等について調査しました。
<調査結果概要>
【特別調査】
1.2024年日経平均株価とダウ平均株価の高値予想
特別調査の1つ目として、2024年の日経平均株価、ダウ平均株価の高値予想を調査しました。
(1-1)2024年の日経平均株価の高値予想は「40,889円以上42,000円未満」が最多。ダウ平均株価の高値予想は「40,004ドル以上42,000ドル未満」が最多
【参考 6月14日の日経平均株価終値:38,814.56円、6月14日のダウ平均株価終値:38,589.16ドル】
2024年の日経平均株価の高値、並びにダウ平均株価の高値の予想を調査しました(調査開始日6月6日の日経平均株価終値は38,703.51円、6月5日のダウ平均株価の終値は38,807.33ドル)。
2024年の日経平均株価高値予想は、「40,889円以上42,000円未満」が今年の高値になるという方の割合が42.5%と最も多くなりました。続いて「40,888円(年初来高値)」が31.4%となっています。
ダウ平均株価高値予想は「40,004ドル以上42,000ドル未満」が今年の高値になるという方の割合が43.8%と最も多く、続いて「42,000ドル以上45,000ドル未満」が32.8%となっています。日本株よりも米国株式のほうが高値への期待が高い結果となりました。
2.NISA口座の利用状況
特別調査の2つ目として、NISA口座の利用状況について調査しました。
(2-1) NISA口座の開設状況と利用状況について
NISA口座の開設状況と利用状況について調査しました。
9割近くの方がNISA口座を開設していることが分かりました。2024年3月の調査結果と比較すると、NISA口座を開設している方のうち成長投資枠とつみたて投資枠の両方を利用している方の割合が53.6%から59.0%に増加しました。
(2-2) 成長投資枠での投資金額について
「成長投資枠とつみたて投資枠の両方を利用して投資した(している)」または「成長投資枠のみを利用して投資した(している)」と回答された方に投資予定金額とすでに投資した金額をたずねました。
5割以上の方が今年中に120万円を超える金額を投資する予定であり、7割近くの方が30万円を超える金額をすでに投資していることが分かりました。
2024年3月の調査結果と比較すると、30万円を超える金額をすでに投資している方の割合が61.9%から69.4%に増加しました。
(2-3)
成長投資枠で保有している銘柄の保有方針について
「成長投資枠とつみたて投資枠の両方を利用して投資した(している)」または「成長投資枠のみを利用して投資した(している)」と回答された方に成長投資枠で保有している銘柄の保有方針をたずねました。
4割近くの方が今年中に10年以上保有する方針であり、1年以内あるいはそれより短期間のうちに売却する方針である方はわずか4%未満であることが分かりました。
(2-4)NISA口座を開設あるいは利用していない理由について
「NISA口座を開設していない」、「(NISA口座は開設しているが)NISA口座を利用した投資はしていない」と回答された方にその理由をたずねました。
NISA口座を開設していない方、利用していない方ともに「投資するタイミングを計っているから」という回答が最多となりました。
3.2024年前半のマーケット変動と2024年後半の注目テーマ、所得増加に向けた諸政策について
特別調査の3つ目として、2024年のマーケット変動と注目テーマ、所得増加に向けた諸政策について調査しました。
(3-1) 2024年前半のマーケット変動を受けた投資状況の変化
2024年前半は米ドル/円が歴史的な円安水準で推移するなか、3月には日経平均が4万円を超え、5月にはダウ平均が4万ドルを突破し、長期金利が約12年ぶりに1.025%に上昇するなどマーケットに関するニュースが相次ぎました。それらのニュースを受け、投資状況にどのような変化があったかをたずねました。
「保有していなかった銘柄や資産を新たに購入した」という回答が最多となり、「既に保有している銘柄や資産を買い増しした」という回答が続く結果となりました。「売却」や「取引を控えた」という回答も一定数ありましたが、全体としては投資額を増やした方が多かったようです。
(3-2) 2023年末の想定と比較した2024年前半の相場動向
2024年前半の日本株の相場動向について、2023年末に想定していた相場展望と比較してどのように推移しているかをたずねました。
「想定より好調に推移している」という回答が5割を超え、「想定どおり」との回答を含めると全体の3/4以上が想定以上となる一方で「想定より低調に推移している」という回答も一定数見られました。
(3-3) 2024年後半で注目しているテーマ
日本株の取引にあたって2024年後半で注目しているテーマをたずねました。
予定される大きなイベントである「アメリカ大統領選挙」という回答が最多となりました。また相場変動を受け、長期金利や米ドル/円への注目度の高さも確認されました。
(3-4)所得が増加した場合に何に資金を充当するか
日本政府は「物価高を上回る所得の増加」を掲げており、定額減税や賃上げ促進税制の実施が発表されていることについて、所得が増加した場合に何に資金を充当するかをたずねました。
「投資」という回答が圧倒的に多い結果となりました。また「旅行・レジャー」が続いており、生活防衛よりも前向きな回答が多くみられております。
4.マネックス証券の「マネックスカード投信つみたて(クレカ積立)」について
特別調査の4つ目として、マネックス証券のサービス「クレカ積立」について調査しました。
(4-1) クレカ積立の積立設定上限額の引き上げについて
2024年4月買付分からクレカ積立の積立設定上限額が5万円から10万円に引き上げられたことの認知についてたずねました。
「知っていた」という回答と「知らなかった」という回答がほぼ同数となりました。
(4-2) クレカ積立の利用意向
積立設定上限額の引き上げについて「知っていた」と回答された方にクレカ積立の利用意向をたずねました。
「元々クレカ積立を利用していて、上限額の引き上げを受けて積立金額を増額した(したいと思った)」および「クレカ積立を利用していなかったが、上限額の引き上げを受けて積立を開始した(したいと思った)」の2つの回答を合計すると5割以上の方が上限額の引き上げを前向きに捉えてくださっていることが分かりました。
なお、2024年7月5日(金)からドコモのクレジットカードで投信つみたてができる「dカード(※)によるクレカ積立(dカード積立)」を開始し、同日より2024年8月買付分のお申込みを受付けします。毎月の積立額に対して最大1.1%のdポイントが還元されるほか、最大で積立額の5%が還元されるキャンペーン(ドコモ主催)も実施いたします。
※ 「dカード」は、株式会社NTTドコモの登録商標です。
【定例調査~個人投資家の相場観について~】
5.日本、米国、中国のDIについて
今後3ヶ月程度の各国(日本、米国、中国)の株式市場に対する個人投資家の見通しは、日本と米国は前回調査(2024年3月)から悪化、中国は小幅ながら改善が見られました。特に日本の悪化幅は大きいですが、ここ数回の調査では数値が比較的落ち着いている米国株に対して、日本株の数値は振れやすい傾向にあります。
【日本株DI】(2024年3月) 31 → (2024年6月) 5(前回比 -26ポイント)
【米国株DI】(2024年3月) 38 → (2024年6月)34(前回比 -4ポイント)
【中国株DI】(2024年3月)-58 → (2024年6月)-40(前回比 +18ポイント)
※ DI:DIとは、相場が「上昇すると思う」と回答した割合(%)から「下落すると思う」と回答した割合
(%)を引いたポイントです。DIがプラスとは、「上昇すると思う」と回答した割合が高く、DIがマイナス
とは、下落すると思うと回答した割合が高いことを示します。
6. 為替市場について
今後3ヶ月程度の米ドル/円相場に対する個人投資家の見通しは、「円安になると思う」が前回比+13%で33%となりました。「変わらないと思う」の回答の割合も前回調査からはプラス、「円高になると思う」の回答の割合は前回比-15%で31%となりました。全体の見方は拮抗する形となっております。
【円安になると思う】(2024年3月)20% →(2024年6月)33%(前回比+13%)
【変わらないと思う】(2024年3月)33% →(2024年6月)36%(前回比 +3%)
【円高になると思う】(2024年3月)46% →(2024年6月)31%(前回比-15%)
以 上
添付:MONEX個人投資家サーベイ 2024年6月調査
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