Terra Drone株式会社(本社:東京都渋谷区、代表:徳重 徹、以下 テラドローン)は、子会社でベルギーに拠点を置く運航管理システム(UTM)(※1)プロバイダーのリーディングカンパニー Unifly NV(以下 ユニフライ)が、化学大手のBASF社や検査、検証、試験および認証大手のSGS社、ドローン物流のADLC社と共に、ベルギーのアントワープ港で、世界初(※2)の自律型ドローンを用いた石油化学サンプル輸送を実現したことを発表します。この輸送にはユニフライのUTMが導入され、ドローンの安全な自律飛行を実現し、サンプル輸送時間の大幅な短縮などに大きく貢献しました。
※1 運航管理システム(UTM):同じ空域を飛行する複数の無人機を安心・安全・効率的に運航するためのプラットフォーム
※2 SGS調べ
概要
今回の輸送は、厳しい航空規制の要件を満たし、石油化学サンプルのドローン輸送を認可されたプロジェクトの一貫で実施されたものです。また、港湾内の非分離空域での世界初の輸送となりました。
港に到着した液体貨物船は、荷降ろしを始める前に貨物の成分を確認する必要があり、サンプルを採取し分析が行われます。これまでサンプルは、車を使って陸路で輸送されていました。しかし今回は、目視外にある制御室から完全にコンピューター制御されたドローンを使用し、出発地から目的地まで自動で移動させることができます。こうしたドローンへの置き換えにより、輸送時間を最大6倍短縮し、CO2排出量も最大80%削減することが可能になり、業務効率が大幅に向上しました。
ユニフライの役割
ユニフライのUTMは、自動的な飛行計画作成やリアルタイムな飛行モニタリング、強化された状況認識機能により、シームレスな目視外飛行(BVLOS)を可能にし、アントワープ港での安全なドローン運航を実現しました。また、アントワープ港では、既に2021年3月から港湾内でのドローン飛行にユニフライのUTMを導入しており、これまでに約6,000件以上の飛行許可・承認手続きを処理しています。こうした実績を背景に、今回の輸送においても、飛行許可の取得や承認管理などでもユニフライのUTMは重要な役割を果たしました。
代表コメント
<ユニフライ CEO アンドレス・ヴァン・サルム(Andres Van Salm)>
私たちのUTMがこのような画期的なプロジェクトに貢献できたことを非常に嬉しく思います。今回の石油化学サンプル輸送における目視外飛行の成功は、産業用途における自律型ドローンの大きな可能性を示しています。
Unifly NV(ユニフライ)
ベルギーに本社を置くUTM(Unmanned Aircraft System Traffic Management)テクノロジープロバイダーであり、主にドローンや空飛ぶクルマの運航管理システムを開発しています。欧米8カ国で国全体へのUTM導入実績があり、同分野における世界的なリーディングカンパニーです。テラドローンは2016年に戦略的パートナーシップ契約を締結、資本提携も行い、2023年には51%の株式を取得して子会社化。ドイツ政府傘下のANSP(航空管制サービスプロバイダー)であるDFSも同社の知見や技術力を高く評価し、2018年に出資して第二筆頭株主となっています。
詳しくは
www.unifly.aero
Terra Drone株式会社
「Unlock “X” Dimensions(異なる次元を融合し、豊かな未来を創造する)」というミッションを掲げ、2016年に創業した空飛ぶクルマやドローンの開発及びソリューションを提供するサービスプロバイダーです。東京に本社を置き、国内外の11か国において、特許取得済みである自社開発製の測量用・点検用ドローンを石油ガス・化学・建設業界などへ提供しています。ドローンを用いた非破壊検査作業に関して、世界各国での豊富な実績と高い研究開発力を有しています。また、運航管理システム(UTM)を展開し、世界8か国で導入された実績があります。
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本件に関する問い合わせ
Terra Drone株式会社
メール: pr@terra-drone.co.jp