坂井市の魅力発信ライター目指し 「らしさキャラバン」始まる



坂井市内で取材してみたいヒト、モノ、シゴトなどを洗い出したカードについて、語り合う参加者たち=6月13日、坂井市坂井町河和田のコミュニティカフェRaki

ライター13人で始動 取材先出し合い談義

坂井市は、先に連携協定を結んだインターネット投稿サイト「note」を活用し、市内の若い世代に、市の魅力発信をしてもらおうと募集した市民ライターらのキックオフミーティング(初会合)を開きました。「坂井市らしさキャラバン」と名付けられたメンバーの平均年齢は22.5歳で、全員20代以下の男女13人。市内のカフェで開かれた初会合には11人が参加、2グループに分かれて、自分が魅力を発信したい人物や観光地、モノなどを出し合い、坂井市の宝や魅力のあり方、情報発信の工夫などについて話し合いました。

市民に地域の良さを認識してもらう坂井市の「インナーブランディング」事業の一環で、情報発信チーム「らしさキャラバン」のメンバーが市民目線で坂井市の魅力を文章化し、ネット発信することで、新たな移住定住促進につなげる狙いがあります。

この日のミーティングを前に、坂井市では投稿サイトを運営する「note」(本社・東京)と連携協定を5月15日付で締結しました。noteは2014年に誕生したウェブサービスで、ライフスタイルやビジネス、エンターティンメントなど幅広いテーマで文章や写真、漫画やイラストなどを個人などが自由に投稿できるのが特徴、今年3月時点で会員は約790万人に上っています。

キャラバンのメンバーは、来年7月までの活動期間のうち、今年6、7月に計4回の養成セミナーを受講。専門ライターや編集者、カメラマンや取材や撮影の仕方、インタビュー体験、原稿執筆やnoteの有効な活用方法などを学ぶ予定です。8月~10月には1回目の取材と記事投稿を予定しています。

キックオフミーティングでは、福井県のチャレンジ応援ディレクター、寺井優介さん、坂井市移住定住推進課、小玉悠太郎さんが司会役となって進行。ゲームや軽食を通じ、メンバーが打ち解けた後、2グループに分かれ、各自が模造紙に取材したいヒト、トコロ、ワザ、モノなどをカード(付箋)に書いて出し合ってもらいました。張り出された模造紙は手書きカードでいっぱいになり、三国花火や東尋坊、丸岡城のような季節の風物詩や観光地のほか、市内で興味が引かれた人物や行ってみたかったお店や宿泊施設など、約200の取材先候補が挙げられました。



それぞれについて「なぜ、それを取材したいの」との問いかけや、お互いに「それ知らない、教えて」と友だち気分で会話が弾んでいました。

ミーティング終了後、メンバーからは「自分も坂井市が大好き、同じように坂井好きの人たちとの出会いがあってうれしい。今からどんな風に取材が進んでいくか楽しみです」との感想を述べていました。

また進行役で活躍した県チャレンジ応援ディレクターの寺井さんも「メンバーみんな初めて会ったとは思えないくらいに大盛り上がりでした。これからメンバーがどのように『坂井市らしさ』を文章にしていくのか楽しみです」と今後のキャラバンの活動にエールを送ってくれました。

2回目のミーティングは6月29日です。


【参考情報】

坂井市には、他にも福井県が誇る観光地や食が多数あります。その一部を下記にてご紹介いたします。


<自然>

越前加賀海岸国定公園に含まれる越前松島などの美しい海岸線、九頭竜川や竹田川、市東部の森林地域、福井県一の米どころを支える広大な田園など、豊かで美しい「海・山・川」の自然に恵まれています。



東尋坊

断崖に日本海の荒波が打ち寄せる景色で知られる国の天然記念物・名勝東尋坊。約1キロメートルにわたり豪快な岩壁が広がっています。このような輝石安山岩の柱状節理が広範囲にあるのは、世界に3ヵ所ともいわれ、地質学的にも大変貴重な場所です。初夏のまばゆいばかりに広がる青い空と日本海、秋の頃の日本海に太陽が沈み行く夕景、雪が舞う頃の荒々しい波と吹きつける寒風。どれも東尋坊と日本海の大自然が見せてくれる、四季折々の素晴らしい風景です。



越前松島

東尋坊と同じ柱状節理の岩が織り成す景観の中、一風変わった岩が点在するほか、散策路を辿ると小島に渡ることができたり洞穴を覗くこともできます。越前松島水族館や宿泊施設が隣接し、家族連れや遠足でにぎわう観光地となっています。


<観光地>

日本屈指の景勝地である東尋坊、三国サンセットビーチを中心とする海岸、北前船交易で栄えた三国湊、現存12天守の丸岡城をはじめとする歴史資源があります。



三國湊

三國湊は、福井県一の大河「九頭竜川」の河口に位置します。千年以上昔の文献にも「三国」という地名の記述があるほど昔から栄え、歴史がある町です。北前船が残していった歴史・文化はもちろんのこと、格子戸が連なる町家、豪商の面影が残る歴史的建造物など、情緒ある町並みが残ります。



丸岡城

丸岡城は別名霞ヶ城とも呼ばれ、平野の独立丘陵を利用してつくられた平山城です。春の満開の桜の中に浮かぶ姿は幻想的で、ひときわ美しいものとなっています。戦国時代の天正4年(1576年)一向一揆の備えとして、織田信長の命を受けて柴田勝家の甥・勝豊が築きました。標高27mの独立丘陵を本丸として天守を築き、その周囲に二の丸と内堀、その外側に三の丸と外堀を巡らせていました。

丸岡城天守は、江戸時代以前に建てられ当時の姿で現在まで残っている現存12天守の1つです。昭和23年の福井地震により石垣もろとも完全に倒壊しましたが、天守の材料や石垣などの主要部材の多くを再利用して昭和30年に修復修理されました。

現存12天守の中で、完全に倒壊した状況から修復された天守は唯一丸岡城天守のみです。現在立ち続けている古式の風格のある姿は、消滅の危機という困難な道のりを経ても立ち上がり復興してきた証であり、その歴史は他にはない波乱の運命を歩んだものです。



雄島

その自然は未だかつて人の手が加えられていない神の島。

伝説のある島全体は自然豊かな散策路としても親しまれています。島の奥には大湊神社がたたずみ、毎年4月20日は地区住民による大湊神社の例祭が行われます。


<食>

福井県における冬の味覚の代表である「越前がに」をはじめとする水産物、そば、らっきょうなどの農産物、山菜、油揚げ、若狭牛など、食を活かした観光が魅力です。



越前がに

毎年皇室へ献上される事でも有名な三国町の「越前がに」は、身は殻の中によく詰まっていて、甘く繊維が締まっており、数に限りがあるため、特に珍重されています。



甘えび

甘えびは、越前がにと並んで人気の高い日本海の珍味。三国漁港にも透き通るような紅色をした、たくさんの新鮮な甘えびが並んでいます。



丸岡産おろしそば

坂井市は県内1・2を誇るそばの産地で、特に丸岡産のそば粉で作ったおろしそばは香り高く、風味が強い飽きない仕上がりとなっています。


<文化・伝統>

ファッションなどのブランドネームや品質表示などの織ネーム、国内第1位のシェアを占めるマジックテープなど伝統的な技術産業が盛んです。



越前織:ネームタグ

丸岡は織物の一大産地で、ワッペンやスポーツ用ネームとして用いられる「織ネーム」は需要が高まっており、また、コンピュータで図柄処理し織物として描画する「越前織」も観光の土産等向けに作っています。主要製品は洋服に施すネームタグで、国内シェア7割を誇ります。



一筆啓上 日本一短い手紙の館

丸岡町ゆかりの徳川家康の忠臣本多作左衛門重次が陣中から妻に宛てた短い手紙「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ」(「お仙」とは後の越前丸岡城主 本多成重(幼名 仙千代))の碑が丸岡城にあります。この碑をヒントに日本で一番短い手紙文を再現し、手紙文化の復権を目指そうということで、平成5年から毎年テーマを定めて「一筆啓上賞」として作品を募集し、平成15年から「新一筆啓上賞」として、日本全国、海外から応募が寄せられています。

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