HAYAMA AROMANCE 物語
私自身の経験です。日本 フランス アメリカ イタリアの企業で様々なブランドに出会い経験した結果、独自のブランディング戦略「ブランドの5重構造」に行きつきました。HAYAMA AROMANCEはこのこの5重構造に基づいた設計図をマイルストーンとしてブランディングを進めています。本ストリーでは「ブランドの5重構造」を紹介します。
素敵な香りがある生活
まずはブランディング戦略のコアとなる心臓部分、Philosophyを明確にすることが重要です。
1 Phirosohy 哲学を明確にする事(ブランドアイデンティティ)
ブランドとして最も大切にしている事を明確にするという事です。
HAの哲学は「素敵な香りのある生活を提案する事」です。哲学を基軸として
開発すべき商品・パッケージやロゴのデザイン・販売チャネル・プロモーションが決定されます。つまり全ては哲学に基づき互いに繋がり合い、その中で差別化が生まれ「魅力価値」が形成していくと考えています。
2 Source 経営資源を明確にする
一般的に経営で言われるのは「人 物 金 歴史 技術」です。スタートアップしたばかりHAの経営資源には「歴史」はありません。我々が持っているのは誕生の地「葉山」と葉山とコートダジュールを結びつけたHA唯一のブランドコンセプトです。そして香りを通して「素敵な生活」を提案したいという想いです。コートダジュールのグラースで経験を積まれた調香師のM氏のパフューマーとしての感性も大きな独自の経営資源です。
3 Function 魅力価値の創造
葉山とコートダジュールは温暖で海と山に囲まれています。古くから著名人に愛された別荘があるリゾート地という歴史を持っています。風と光が織りなす風光明媚で自然豊かな土地で、ゆっくりと流れる時間の中での暮らしは「素敵な生活」を生み出して来ました。 HAはこの憧れの生活をベースに「素敵な香りのある生活の提案」として独自の魅力価値を生み出していきます。
4 Design デザイン
ここで言うデザインとはコーポレートデザインを含めるブランドデザインの全てです。この部分が上手なのはフランスのブランドです。ロゴには歴史と哲学が染み込んで生まれなければいけません。フランスには多くのラグジュアリーブランドが生まれているのはそこが大きな原因の一つです。HAの場合もここに多くの時間をかけています。フランス人のデザイナーY氏を起用してHAYAMA AROMANCEのイメージマップやブランドデザインを早い段階から共有してきました。具体的にイメージするマーケットのライフスタイルのイメージを伝えています。アパレルと同じように「素材」や「色」「生活スタイル」を伝えるのです。これがブランドデザインのフィルターになります。このフィルターを必ず通すことでブランドイメージが定着してブランディング化するのです。今は正にこのフィルターを何度も使って商品を生み出しているところです。
5 COMMUNICATION 宣伝
現代はSNS全盛ですが、香りをSNSで伝える事は非常に難しい事を実感しています。著名なブランドであれば伝わるのでしょうが。
HAが取った戦略は哲学に基づいて「ART」的な要素を入れる事です。HAを好む顧客のライフスタイルは「ART」性が重要だと認識しています。
その担当を「香りを画像で伝えたい」という鎌倉在住の写真家T氏と出会いVISUALをお任せしています。T氏の撮影した画像は香りが伝わるようなそんな雰囲気がします。COMMUNICATIONのVISUALとしてARTの要素をSNSで配信しています。
知名度がないスタートアップした新しいブランドにとってCOMMUNICATIONを強化するのは非常に重要な要素です。
香りで描く絵画
紀元前から香水は儀式や名誉や様々な人の思いを伝える手段として使われて来ました。今でもそれは同じだと思います。しかし香りだけで全てを伝えられるのか?HAはその先の香りについて考えています。それは「香りの絵画」を表現する事です。それには香りだけではなく「視覚」「聴覚」が必要だと思っています。香り+映像+音楽=「香りの絵画」この絵画はそれぞれ感性が違うようにオリジナルの絵画が生まれます。香りはそれぞれの人の感性を引き出しART的に楽しむ事ができる文化だという思いがあります。
認知度を高めるCOMMUNICATIONを目指して
このCOMMUNICATION強化の手段として自由が丘店を2024年3月にOPENしました。売上はもちろんですが、トラフィックの強い場所に出店してより多くの方にHAというブランドを認知していただくことも大きな目的としています。自由が丘であればPRESSやSTYLISTの方の取材も期待できます。
葉山と自由が丘の関係
葉山は昔からの避暑地としての憧れの地です。高齢化の波もありますが、人々の暮らしや人柄は穏やかで優しく購買基準は「ファッション性」や「質」に重点を置かれています。しかしトラフィックが年間を通して良いとは言えません。自由が丘はマーケット規模が大きく深い、渋谷区 目黒区 世田谷区からの多くの訪問者、幅広い年齢層があり人々の生活は豊かな方が多い。葉山と同じように商品を見る目が肥えており「ファッション性」「質」を重視される傾向がやはり強い、この共通性とトラフィックの良さがHAにとって魅力であり出店の理由のきっかけでもあります。実際展開してみると、葉山にセカンドハウスがあったり週末には葉山に出かけたり、かつて住んでいたり、そんな深い地域の関係もあると知らされました。
葉山と自由が丘の中間点「横浜」への出店
昨年度、横浜SOGOさんで期間限定のPOP UP SHOP を開催したのがきっかけとなり、
横浜SOGOさんの新しい切り口の売り場、湘南エリアのライフスタイルを集めたコーナーに「テナント」として新規出店する事が決定しました。
横浜は自由が丘と葉山の中間点ですので、横須賀線から東横線沿線で自由が丘とも繋がり、地域的な知名度を広げる強化になると思います。湘南エリア〜東横線沿線〜自由が丘まで商圏が広がり都心からの流入も更に期待できます。
百貨店販路に入るという事は、「安心」「信頼」を看板としている販路に入る事になりますので、新たなマーケットに対するCOMMUNICATIONの強化にも繋がりHAのイメージ強化に大きな期待ができます。
今後の展望
販路が増えてもブランドのPHILOSOPHYがブレる事はありません。
「素敵な香りがある生活」を提案し続けていきます。新しい商品企画として「AROMA SOUND」という企画を進めています。平安時代には「香りを聴く」という文化がありました。これを今の時代に再現しようと企画中です。またライフスタイル提案ブランドとして
TEA SALON&PARFUME STORE の構想があります。HAYAMA STORE ではすでに紅茶サロンのサービスをスタートさせています。紅茶とAROMAは相性が良くお客様は紅茶を楽しみながら香りも楽しんでいらっしゃいます。