2024-2025年秋冬 オートクチュール コレクションがパリのロダン美術館で発表されました。スポーツ精神の神聖な体現である競技大会*をパリで開催するにあたり、マリア・グラツィア・キウリは、古代から現代に至るまで、スポーツにおける公平な競技の場を確保するために偏見や障害を乗り越えてきたすべてのアスリートたちにふさわしいオマージュを捧げたいという気持ちを抱きました。パフォーマンスと衣服の結びつきを探求する彼女は衣服の本質、構造、そして身体の動きとの特異な関係を問いかけます。刺繍によって昇華されたシルクドレス、時間の経過によって姿を変えたかのようなモアレジャカードのスカート、歩くたびにドレープスカートからパンツが現れるアンサンブル。ランウェイでは古典的な彫像を思わせるドレープが目を引きます。今回のコレクションは、クチュールとスポーツウェアを、古典主義、反骨精神、集団的エネルギー、そして何よりも女性の身体の政治的価値と融合させるまたとない機会となりました。オートクチュールという手法の実験的かつ内省的な力、そして繊細さと強さを併せ持つ女性の魅力とエレガンスを再考する際に示される、マリア・グラツィア・キウリの特異な視点。そこで表現されているのは、男性と同じように活躍する女性に他なりません。
*パリ 2024 オリンピック パラリンピック
日本からは、ファイン ジュエリー＆タイムピーシズ ジャパン アンバサダーの中谷美紀が参加。また、このたび俳優の綾瀬はるかをショーのフロントロウにお迎えしました。グローバルからは、ジェニファー・ロペス、ディーヴァ・カッセル、ジス、キム・ヨナ、ドイツ王族ハノーファー家のクリスティアン王子の妻アレッサンドラ・デ・オスマ、シンガーのリウ・ユーシンに加え、ゴシップ・ガールで好演したケリー・ルースフォード、アメリカ人歌手のドージャ・キャットや、パリ五輪を控え、フランス人フェンシング選手であるサラ・バルツァー、器械体操選手のメラニー・デ・ジェズス・ドス・サントスといった豪華なセレブリティたちがフロントロウを彩りました。
コレクションの舞台装飾には、アフリカ系アメリカ人として、アートにおける様々な分野で活躍した活動家であり物語的なキルトでもよく知られたフェイス・リングゴールドの人生と、女性のエンパワメントに注力してきた側面にオマージュを捧げ、彼女の作品がチャーナキア工房の職人の手によりモザイクアートとして甦りました。
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