インターネット行動ログ分析によるマーケティング調査・コンサルティングサービスを提供する株式会社ヴァリューズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:辻本 秀幸、以下「ヴァリューズ」)は、独自保有する国内約250万人の消費者パネルを活用したインターネット行動ログ分析ツール「Dockpit(ドックピット)」を使用して、シニア世代におけるSNS利用の実態を調査しました。
・2023年6月~2024年5月を対象に、主要SNSのスマートフォンアプリ起動者およびサイト訪問者のデータを集計。 ・PC及びスマートフォンからのアクセスを集計し、ヴァリューズ保有モニターでの出現率を基に、国内ネット人口に則して推測。 |
◆シニアはYouTubeに集中も、TikTok利用は前年比約1.7倍に増加
若者のSNS利用が注目されがちな昨今。一方、「デジタルシニア」も動向を注目しておきたいセグメントです。今回は、Facebook・Instagram・X(旧Twitter)・YouTube・TikTokについて、シニア世代の利用実態を調査。20代と比較しながら、シニア世代のSNS利用の特徴を分析しました。
まずは、60代以上のユーザーを「シニア」と定義し、20代とシニアそれぞれの各SNSアプリの利用者数を集計しました。
20代は、アプリ利用者数が多い順にYouTube、X、Instagramとなっており、Facebookの利用者が最も少なくなっています。それぞれのアプリの数字がバランスよくばらけており、いずれかのSNSに利用者が寄っているということはないようです。
一方シニアでは、YouTubeが2位のInstagramに大きな差をつけ、圧倒的な利用者数を抱えています。20代と比べると、上位のInstagram、Xの順位が逆になっており、2023年10月頃から両者の差が開きつつあります。
最も利用者が少ないのはTikTokとなっており、ここにも20代との違いが見られます。しかし、2024年5月と2023年6月を比べると、Facebook:約1.2倍、Instagram:約1.3倍、X:約1.0倍、YouTube:約1.2倍、TikTok:約1.7倍となっており、TikTokの伸びが最も大きく、追い上げを見せていることがわかります。
◆シニアのYouTube「ほぼ毎日利用」者は1割未満
続いて、1カ月当たりのアプリ起動日数の平均を世代間で比較しました。
多くのシニアが利用しているYouTubeに注目してみると、YouTubeを月に26~31日利用している人の割合は、20代で約25%、シニアで約7%となっています。YouTubeをほぼ毎日利用するヘビーユーザーは、20代で約1/4存在する一方、シニアは1割未満と少ないことがわかります。
一方で、月に1~5日利用している層は、20代が約19%、シニアが約55%。YouTubeを利用しているシニアは多いものの、利用頻度は高くない人が大半のようです。20代との違いが顕著に現れています。
シニアに人気のYouTubeですが、サイトとアプリではどちらの方がよく使われているのでしょうか。
グラフの青線がサイト、赤線がアプリを示しています。2024年5月の時点で比較すると、YouTubeアプリの割合は20代で約60%、シニアは約61%で、ほぼ差がなく、どちらの年代も同水準でアプリ優勢であることがわかります。
◆いずれのSNSも男女比はおよそ半々
では、各アプリユーザーの男女比はどうなっているのでしょうか。
シニアに注目してみると、FacebookとXが若干男性寄り、InstagramとYouTubeがやや女性寄りになっていますが、いずれの媒体も男女比はおよそ5:5となっており、どちらかに偏ったアプリは見られません。
◆シニアのSNSイノベーターは、複数のSNSを使いこなす
最後に、シニアのアプリ利用者数が1位のYouTube、2位のInstagramと、まだこの中では利用者数が最も少なく、イノベーター的なシニアが多いと思われるTikTokについて、各SNSとの併用状況を見ていきます。
まずはYouTube利用者の併用状況です。「併用なし」が約26%と多く、「YouTubeは観るが、他のSNSは使わない」というシニアが多いことがうかがえます。他のSNSも利用している人は、Instagramの割合が約53%と最も高いものの、いずれかのサービスに大きく集中しているわけではないようです。
Instagramの利用者を見てみると、YouTubeが約96%と集中しており、「併用なし」は極めて少なくなっています。やはり、シニアのSNS=YouTubeがベース、と考えられそうです。
TikTok利用者の他SNS併用率は、YouTube、Instagramを筆頭に、いずれの媒体も50%を超えており、「併用なし」の割合はごく僅かです。複数のSNSを積極的に利用するイノベーター像がうかがえます。
ここまで、シニアのSNS利用状況とその特徴について、消費者の実際の行動データをもとに分析してきました。ヴァリューズではその他にも、消費者のインサイトや市場の動向に関するリサーチ情報を発信しております。ぜひマーケティングリサーチや商品開発にお役立てください。
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◆株式会社ヴァリューズについて
株式会社ヴァリューズは、マーケティングノウハウとIT先端技術を活用して、新たな市場価値の創造をサポートする、事業成長支援企業です。250万人規模の一般インターネットユーザーの行動ログとデモグラフィック(属性)情報を活用したサービス提供のほか、経営課題のコンサルティングから、課題解決、販売促進の支援まで、独自のノウハウとソリューションで多くの企業を支援しています。
所在地 : 東京都港区赤坂2-19-4 FORUM赤坂5F
代表者 : 代表取締役社長 辻本 秀幸
事業内容: 経営に関するコンサルティング及び成長支援事業
インターネット行動ログ分析事業 (ビッグデータ解析事業)
IT先端技術を駆使した”売れる仕組み”構築事業
設立 : 2009年9月30日
資本金 : 1億円