2024年6月28日
新日本繊維株式会社
電源開発株式会社
日本板硝子株式会社
新日本繊維、Jパワー、日本板硝子による環境配慮型高機能リサイクル繊維の事業化に向けた共同検討について
新日本繊維株式会社(以下「新日本繊維」、本社:千葉県我孫子市、代表取締役:深澤 裕)、電源開発株式会社(以下「Jパワー」、本社:東京都中央区、代表取締役社長 社長執行役員:菅野 等)、日本板硝子株式会社(以下「NSG」、本社:東京都港区、代表執行役社長兼 CEO:細沼 宗浩)の3社は、新日本繊維が開発した環境配慮型高機能リサイクル繊維「BASHFIBER®(バッシュファイバー)」の事業化に向けた共同検討をすることを定めた覚書を締結しました。
BASHFIBER®は新日本繊維が開発した連続長繊維で、発電事業をはじめ各産業で生じる石炭灰等を原料にしています。BASHFIBER®は高強度で耐熱性や耐薬品性といった特長を付与することができ、アラミド繊維やガラス繊維といった既存の産業用繊維補強材の代替として、建築・土木分野や自動車などの産業資材等の幅広い分野に利用できる可能性があります。
また、副産物である石炭灰を天然資源の代替に使用することでCO2排出量の削減となること、またこの繊維の特性上リサイクルも容易なことから、環境配慮型の繊維補強材としての活用が期待されます。
なお本取り組みは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)において経済社会課題の解決に資する革新的な技術であると認められ、同機構の支援事業(ディープテック・スタートアップ支援事業費助成金)に採択されています。
3社による本検討では、BASHFIBER®の製造技術を持つ新日本繊維、発電事業の副産物として原料供給が可能なJパワー、高機能特殊ガラス繊維の量産技術を持つNSGのそれぞれの強みを活かし、BASHFIBER®の数年後の量産を見据えた製造コスト、製造拠点、販売先候補、量産条件等を検討します。
素材系のディープテック/ベンチャー企業である新日本繊維は研究開発を通じて新規事業の更なる発展に向けて取り組むとともに、経済産業省「ゼロエミ・チャレンジ企業」の1社として環境素材の普及に努めて参ります。
【BASHFIBER®製品群】
以上
【ご参考】
ディープテック・スタートアップ支援基金/ディープテック・スタートアップ支援事業
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による、技術の確立や事業化・社会実装までに長期の研究開発と大規模な資金を要し、リスクは高いものの国や世界全体で対処すべき経済社会課題(カーボンニュートラル、資源循環、経済安全保障等)の解決にも資する革新的な技術の研究開発に取り組む「ディープテック・スタートアップ」に対し、研究開発や事業化のための支援事業であり、本支援事業の第3回公募「ディープテック・スタートアップ支援事業費助成金」に新日本繊維が採択されました。
https://www.nedo.go.jp/koubo/CA3_100429.html
ストランド
(Strand (Cake))
ブッシングから数百~数千本のフィラメントを束にして巻き取ったもの。
ヤーン
(Yarn)
一つもしくは複数のストランドケーキから撚りをかけながら、ボビンにリワインド撚糸したもの。ボビンから更に経糸、緯糸使いで織布にしたものをヤーンクロス (Yarn cloth(YCL))と言う。
ロービング
(Roving(ROV))
繊維径9~24μm程度のフィラメントを数百本、集束剤(バインダー)で集束したストランドを所定の本数(数本から数十本)に引き揃えて円筒状に巻き取った製品。
チョップドストランド
(Chopped Strand(CS))
ストランドケーキもしくはROVから数㎜の繊維のカットしたもので、FRP/FRTP補強材として使われる。
ガラスフレーク
(Glass Flake)
平均厚さが0.5~5μm、粒径が10~数百μmの鱗片状ガラス。
【各社情報】
会社名 |
新日本繊維株式会社 |
URL |
|
設立日 |
2017年7月6日 |
事業内容 |
石炭灰連続長繊維「BASHFIBER®」及び放射線遮蔽繊維「BASHFIBER US®」 等の新素材の研究開発と製造 |
会社名 |
電源開発株式会社 |
URL |
|
設立日 |
1952年9月16日 |
事業内容 |
電気事業 |
会社名 |
日本板硝子株式会社 |
URL |
|
設立日 |
1918年11月22日 |
事業内容 |
建築用ガラス(太陽電池パネル用ガラスを含む)、自動車用ガラス、 クリエイティブ・テクノロジー分野各製品の製造、販売 |
【問い合わせ先】