-
採択された研究開発事業の概要
マイクロニードルセンサーによる次世代持続グルコースモニタリングシステム(CGS)の開発
コスメディ製薬と京都府立医科大学が連携し、マイクロニードルセンサーによる次世代持続グルコースモニタリングシステムを開発します。この研究開発事業により、年々増加している糖尿病患者について低侵襲かつ低コストでの血糖の自己測定が可能となります。また事業の普及により重症化の予防や遠隔診療が可能であり、国が推進する「第4期医療費適正化計画(2024~2029年度)」における諸課題の解決を実現します。
-
研究開発事業の社会貢献について
マイクロニードル技術で世界中の糖尿病患者の生活改善を実現
本事業では、コスメディ製薬の基幹技術であるマイクロニードル(MN)の製造・評価技術を活かし、センサー部にMNを使用する次世代持続血糖測定器(CGM)を開発します。
糖尿病患者のインスリン在宅自己注射療法においては、治療効果の確認、低血糖の予防・確認のために血糖自己測定が欠かせません。CGMは長期にわたる血糖値の持続測定を可能とする装置としてその必要性が増大しつつありますが、現在国内のCGMはすべて輸入品に頼っており、測定数値の正確性や装着時の出血などが課題となっています。
本事業のMNセンサーを用いたCGMは、低侵襲であり出血の恐れがなく、痛みや違和感も少なく患者のQOL向上に寄与できます。本事業でめざす連続的かつ正確な血糖モニタリングは、世界中の糖尿病患者の生活改善を実現する、医療技術最前線分野の研究開発となります。
(1)マイクロニードルセンサーの普及により血糖マネジメントが改善され、糖尿病性腎症重症化予防が期待でき、透析医療を必要とする人数の減少につながる。 (2)スマートフォンアプリを介して医療機関と連携し遠隔診療が実現でき、糖尿病患者の就学やの就業を妨げず、糖尿病に伴う社会的資源の損失を抑制できる。 (3)本開発機器を用いることで国産によるSensor Augmented Pump(SAP)療法の創出での血糖変動の半減により、糖尿病性腎症からの新規透析医療導入人数の減少、医療費削減の効果が期待される。 (4)持続グルコース測定することが普及できれば「くすリズム」による全く新しい治療様式の創出に繋がる。 |
-
コスメディ製薬について
京都薬科大学における経皮吸収の基礎研究で培った技術をもとに医薬品、化粧品および医療用粘着製品を開発する製薬メーカーです。世界で初めて※1マイクロニードル化粧品を製品化するなど、経皮浸透技術を応用したオリジナル化粧品を開発・製造・販売しています。
【会社概要】
社 名:コスメディ製薬株式会社
本社所在地:〒601-8438
京都市南区西九条東比永城町75 GRAND KYOTO 3F
代 表 者:代表取締役社長 権 英淑
設 立:2001年5月30日
コーポレートサイト:
https://cosmed-pharm.co.jp
※1 公益社団法人 日本薬剤学会発行 学会誌「薬剤学」より