このLove Our Natureキャンペーンは、「自然を愛そう!ありのままを愛そう!」というスローガンのもと、豊かな自然が育んだ、個性的な真珠の存在と新たな活路を見出すために始められました。このジュエリーグレードには満たなかった真珠を「ネイチャーパール」と名づけ、自然に造形された真珠の持つ個性をジュエリー以外で製品化する試みです。
日本を代表するジュエリーである真珠は、その美しさで世界中の人々を魅了し、世界的なファッションブランドからも高い評価を受けています。しかしながらジュエリーとして使用されるためには厳格な基準があります。真珠は、入札時に1級・2級 に仕分けられ、更にサイズや色、形、キズの状態等により細分化されて流通しています*1。ハイグレードジュエリーに適している1級に仕分けられるのは日本貝で約13%*2、外国産あこや貝と交配した交雑種では約7%にすぎず、この仕組みがあるからこそ日本の真珠ジュエリーは高品質として広く認められています。一般的には、2級に満たない低品質真珠は販売されず、化粧品の原料<コンキオリン>や再生核などとして利用されています*3。
海洋環境で起きている問題や日本の海を美しく保全していくことが、日本の真珠産業にとってどれだけ大切なことか、多くの人に知ってもらいたいという思いがありました。また真珠は生物から生産されるジュエリーなので、一つ一つが異なる形や色をしています。そこで、リサイクルダンボールを生命力あふれる生きものたちへと息を吹き込み、多くの作品を世に送りだしている造形作家の玉田氏へ、ジュエリー品質とみなされなかった個性豊かなあこや真珠とのコラボレーションを依頼し快諾をいただきました。
同美術展は2024年9月1日(日)まで開催されます。
*1 水産庁資料より
https://www.jfa.maff.go.jp/j/saibai/attach/pdf/shinju-31.pdf
*2 三重県資料より
https://www.pref.mie.lg.jp/common/content/000393881.pdf
*3 国立研究開発法人水産総合研究センター資料より
https://www.naro.go.jp/laboratory/brain/contents/koushihakentaisyo_48-1_suisan.pdf
■ダンボールアートメイキング映像
7月13日(土)より、WSPのYouTubeチャンネル「enwsp」にて、メイキング映像を公開いたします。
https://www.youtube.com/@enwsp9983
■造形作家 玉田多紀プロフィール
1983年兵庫県生まれ
2007年多摩美術大学造形表現学部造形学科卒業
古紙ダンボールのみを使用し生き物の造形美や性質をユニークに捉えた立体作品を制作。
国内外の展覧会、ウインドウディスプレイ、TVメディアやワークショップでも精力的に活動。
ダンボールの強度と柔軟性を生かした独自の技法を美術教育の現場でも広めている。
■瀬戸内市立美術館「造形作家 玉田多紀 海のいきもの ダンボール物語より」 展
SDGsが社会テーマにもなっている今、リサイクル100%可能なダンボールを使い、海の環境問題・絶滅危惧種など海をテーマとする作品を約20点取り上げます。また、今年は瀬戸内海国立公園指定90周年という特別な年でもあり、瀬戸内市の海を題材とした放置艇による海洋汚染に関連した展示やアマモの育成・絶滅危惧種のスナメリの作品も加えることでより身近な環境についても紹介します。
詳しくは
https://www.city.setouchi.lg.jp/site/museum/
株式会社WSPについて
1991年に大阪にて真珠の卸業として創業。真珠に対する研究から得た豊富な知識により、ジュエリーの製造・販売、真珠から抽出される成分に由来した化粧品やサプリメントの開発・製造・販売へと事業を展開させる。主力となるフォーマルパールやファインジュエリー以外に、MARLENA(マルレナ)、Pearl for Life (パールフォーライフ)、化粧品のmadama・hada(まだまはだ)、美容雑貨のPEARLDAYs(パールデイズ)などのブランドを取り扱う。また、近年は真珠が生産される海洋環境の問題についても取り組んでいる。
会社名:株式会社WSP(カブシキガイシャ ダブルエスピー)
代表取締役:渡邊雅夫
所在地:(東京オフィス)〒104-0061 東京都中央区銀座3-14-1 銀座三丁目ビル3階
創立:1991年(設立:1994年12月)
事業内容:宝飾品の製造卸販売、化粧品の製造販売、真珠サプリの開発