演歌歌手・伍代夏子が発起人となって行われた能登半島地震被災地復興応援コンサート『美魔女たちのOH!艶歌』が6月29日、石川県珠洲市の三崎中学校体育館で開催された。
開催のほんの数日前の告知、かつ県内在住限定の方対象であったにも関わらず、当日は想定をはるかに超える観客数で大盛況のうちに幕を閉じた。
今回のコンサート開催は、伍代が震災後に何度も被災地を訪れ炊き出し支援を行う中で、「また来て欲しい」「歌って欲しい」と直接たくさんの声を聞いたからだという。歌うためにまた能登に帰ってこようと決め、今回の開催に至った。
そんな伍代の思いに賛同しともに能登に向かった歌仲間は、島津悦子、石原詢子、多岐川舞子、大石まどか、みずき舞、椎名佐千子の演歌美女たち、総勢7人。
当日は能登にまつわる名曲『能登半島』(石川さゆり)を全員で歌い幕開けすると、温かい大きな拍手に迎えられ、すぐに会場内がひとつになった。開催を待ちかね目頭を熱くしていた会場内の参加者の姿に、7人も感慨ひとしお。
さらに「能登はいらんかいね」(坂本冬美)などを歌唱、ステージを降り地元住民一人ひとりと握手を交わしてさらに会場のボルテージは上がっていった。
その後は7人それぞれが自身の曲を歌っていったが、あるタイミングで突如、卓球台が登場。出演歌手メンバーにも内緒にしていた、伍代のサプライズだった。
全員がビックリしつつもすぐに盛り上がる。それもそのはず、実はこの7人は普段から卓球をともに楽しむ、「美魔女艶歌(えんか)卓球部」のメンバーなのだ。
メンバーと会場の参加者との卓球対決も楽しみつつ、コンサートの最後には『三六五日のマーチ』を全員で歌いながら、手拍子で盛り上がる会場内を周り、多くの方と握手やハイタッチで触れ合った。
終演後、伍代は「“少しでも癒しに、元気になってもらえたら”と開催した今回のコンサートでしたが、集まってくださった方々の笑顔やエールに逆にこちらがパワーをもらいました」と語った。
被災地の現状を再び目の当たりにし、なかなか進まない復興にもどかしさを感じ、でも自分たちに出来ることを継続的にやっていくしかない!とさらに決意を固めたという。
昨日7/1で発災から半年が経った。
今年のまさに元旦に発生した地震の傷跡がまだ生々しく残る能登半島を、歌の力で力づけ、世の中に復興のリマインドを送り続ける姿に胸を打たれる。