ピジョン株式会社(本社:東京、社長:北澤 憲政)と株式会社赤ちゃん本舗(本社:大阪市中央区)は、プラスチックなど、資源の循環利用を目的とし、ご家庭で使わなくなったピジョンの哺乳器を回収する活動「哺乳器回収リサイクル」を2022年8月より行っています。この度、回収した哺乳器本数が累計1万7千本となったことを記念し、グランツリー武蔵小杉 スマイルスクエアにて哺乳器回収リサイクルの啓発イベント「哺乳びんリサイクルでつなぐ育児のバトン」を赤ちゃん本舗と協働で2024年6月28日(金)に開催いたしました。
【実証実験の概要】
日本国内のシェア85.4%(※3)を誇る当社の哺乳器は、プラスチック製と耐熱ガラス製の2種類があります。プラスチック製の哺乳びんにおいては、プラスチックを細かく素材ごとに分別し回収する仕組みが普及していない等の理由により、リサイクルが進んでいないのが現状でした。この背景を踏まえ当社では、赤ちゃん本舗とプラスチックリサイクルのトータルプロデュースを主に行う株式会社パンテックと協働し、使用済み哺乳器の製品回収と資源リサイクルに取り組む実証実験を開始いたしました。関東エリアのアカチャンホンポ10店舗にて実証実験として始まった本活動は賛同の輪を広げ、2024年現在、全国のアカチャンホンポ126店舗、常陸大宮市関連施設7ヵ所、当社関連施設4ヵ所の計137ヵ所に回収ボックスを設置するに至っています。
※1 哺乳器:哺乳器(容器)+乳首+フード・キャップで構成された1つの製品
※2 ボトル本数のみ(パーツ・乳首は除く)期間:2023年3月17日~2024年5月31日
※3 ピジョン調べ(2023 年インテージ POS 全国ベビーショップ・ドラッグストア合算拡大推計値による)
【イベントの概要】
本イベント「哺乳びんリサイクルでつなぐ育児のバトン」は、赤ちゃんが使っていた哺乳器がマタニティマークへと形を変え、これから生まれてくる赤ちゃんご家族にバトンとして引き継がれていくことで、育児のつながりとリサイクルへの意識を高める啓発活動として開催しました。哺乳器を使っていた赤ちゃんご家族の想いを受け取り、生まれてくる赤ちゃんの健やかな成長を願い、回収した哺乳器を“妊産婦にやさしい環境づくりを推進する意味も持つマタニティマーク”へと生まれ変わらせました。イベントでは、使用後の哺乳器に関するご家族の悩みとリサイクル課題が説明された他、実際に哺乳器を使用していたご家族へ「卒乳証書」の授与や、プレママへ回収した哺乳器パーツの一部を原料に使ったマタニティマークの贈呈が行われました。その後のワークショップではオリジナルのマタニティマーク作りを、ご来場のプレママ・プレパパに体験していただきました。
当社は、明日生まれる赤ちゃんの未来にも豊かな地球を残すため、循環型社会の実現を目指し、哺乳器の回収と資源リサイクルの検証を進めてまいります。
【イベント詳細】
■「哺乳器回収リサイクル」の取り組み紹介
当社と赤ちゃん本舗による発表では、哺乳器には適切な分別、回収、リサイクルの流れがなかったことなど本リサイクル活動開始の背景と必要性を伝えるとともに、哺乳器は赤ちゃんとご家族一人ひとりにとって思い出深いものであり、その大切な哺乳器が、どのように回収され、リサイクルされているかを参加者へのクイズを交えながら紹介しました。また、最後には両社から今後も意欲的に本活動を継続していきたいという展望が想いと共に述べられ発表は締めくくられました。
■卒乳証書授与&マタニティマーク贈呈(代表家族からの言葉)
セレモニーに参加された、みうなちゃん(1才)のママからは「イベントの参加を心待ちにしていました。上の子の時は、卒乳後に哺乳びんを捨ててしまっていたので。哺乳びんには、良い思い出も大変だった時の思い出もいろんな想いがつまっていて、卒乳は正直寂しい気持ちもありますが、この子が使っていた哺乳びんをリサイクルすることで、次の誰かの役に立てればとても嬉しいです。」とお話いただきました。
マタニティマークを受け取られた木下さん(妊娠8ヵ月)は、「哺乳びんにはこれまで回収リサイクルの仕組みがなく、ほとんどがゴミとして処分されていたことを初めて知り驚きました。リサイクルできるのは、とても良いことで、素敵な取り組みだと思います。回収した哺乳びんから作られたマタニティマークもとってもかわいいです。」とセレモニー後にワークショップで作ったマタニティマークを早速ご自身の鞄につけていました。
■マタニティマーク製作ワークショップ
プレママ・プレパパ対象の「マタニティマーク製作ワークショップ」は、計39名の方にご参加いただきました。参加者はまず6色のマタニティマークのフレーム(回収した哺乳器のパーツを原料に使った)の中から好きな色・柄を選び、マタニティマークのシールを貼り付け、最後にチェーンを7種類から選択し、自分だけのオリジナルマタニティマークを製作しました。参加者からは、「同じ色のフレームでも模様が一つひとつ違って選ぶのが楽しい」、「この活動がもっと広まってほしい。淡い色のマタニティマークが、かわいい!」と喜びの声が聞かれました。
【回収した哺乳器がマタニティマークになるまで】
【本プロジェクトの紹介ムービー】
明日生まれる赤ちゃんの未来にも豊かな地球を残すための取り組み、「哺乳びんリサイクルでつなぐ育児のバトン」。プロジェクトに込められた想いや、回収した哺乳器がマタニティマークへ生まれ変わる様子を動画でご紹介します。
■当社のサステナビリティについて、開発本部長よりコメント
私たちピジョンは、明日生まれる赤ちゃんの未来にも豊かな地球を残すため、循環型ものづくりを推進しております。そのためには、環境に配慮された設計やリサイクル技術の確立だけでなく、回収スキームの構築や企業の垣根を越えて共に歩むことの重要性を強く感じております。今回、さまざまなステークホルダーの皆さまの協働により、回収した哺乳器をマタニティマークという形に変えて、社会に還元することができました。今後も社会・業界全体でのリサイクルを推進し、資源循環型社会の実現を目指していきたいと考えています。
■イベントの様子(写真)
イベント風景の画像は下記よりダウンロードいただけます。
イベント当日の様子は、下記URLより動画でもご覧いただけます。
【ご参考】
■「哺乳器回収リサイクル」について
「哺乳器回収リサイクル」とは、株式会社赤ちゃん本舗および、プラスチックのリサイクルのトータルプロデュースを主に行う株式会社パンテックと当社が共働し、当社哺乳器の回収と資源リサイクルの実証実験の取り組みです。実証実験は2022年8月25日より開始し、2023年3月17日からは回収拠点を拡大しながら継続的に活動をおこなっています。
お客様によって、アカチャンホンポの店舗や各所に設置されている回収ボックスへ持ち込まれた哺乳器は当社が回収し、素材ごとに分別を行い、リサイクル工場へ発送します。その後、リサイクル工場では、粉砕~再生原料化され、プラスチックはプランター、パレット、食品・薬品工場ラインの配管などに、ガラスは路盤材などを製造するための原料の一部に、生まれ変わります。また、回収した哺乳器の一部は、将来的には再生されたプラスチックやガラスをピジョン製品に活用していくために検証しています。
■ピジョンのサステナビリティについて
私たちは、赤ちゃんをいつも真に見つめ続け、この世界をもっと赤ちゃんにやさしい場所にするために存在します。私たちは、赤ちゃんにやさしい未来をつくるため、事業活動を行うすべての国・地域において環境負荷を減らし、赤ちゃんとご家族を取り巻く社会課題の解決をすること、新しいビジネスにも挑戦することで社会になくてはならない存在として持続的な成長を目指します。
■環境ビジョン「Pigeon Green Action Plan」について
明日生まれる赤ちゃんの未来にも豊かな地球を残すため「Pigeon Green Action Plan」を2023年2月14日に発表いたしました。「Pigeon Green Action Plan」では、ピジョングループが事業活動を行ううえで特に関連性が高い気候変動問題、プラスチック問題、生物多様性毀損の解決にフォーカスし、「脱炭素社会」、「循環型社会」そして「自然共生社会」の実現を目指した中長期的な目標を設定することで、環境負荷軽減に取り組みます。
■関連するSDGs
ピジョン株式会社
ピジョンは、育児用品をはじめ、マタニティ用品・介護用品・保育サービスなどを手掛けるブランドです。
設立以来60年以上に渡る研究に基づき、製品やサービスを提供することによって、この世界をもっと赤ちゃんにやさしい場所にしたいと考えています。
ピジョンは、赤ちゃんが生まれながらに持つ素晴らしい力を育み、すべての赤ちゃんがありのままに輝ける世界の創造を目指していきます。