商談や指導力などコミュニケーションのAI検定を行うコグニティ株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役:河野 理愛 以下 コグニティ)は、2016・2020・2024年の都知事選候補者の政見放送をAIによって検定し、調査結果「AIトーク検定で捉える 都知事選2024」を発表しました。
本調査では、過去3回の都知事選候補者 全86名の政見放送をAIで検定し、得票数の高い候補者の傾向や、今年の候補者の特徴を解説したものです。
詳細はこちらから:
https://cognitee.com/tokyoelect2024
【調査結果の抜粋】
■各候補者の主な主張をランキング形式で抽出
今回48名分の政見放送を検定し、話された主張のうち根拠などが付属し説明量が多く、しっかりと主張された話題をランキング形式で抽出。
【検定手法】特許技術CogStructure を使って、話された内容を定量化し、主張を抽出。各種長に対する説明情報を、論理性のあるものと繰り返し・具体化された情報に分類。過去蓄積された60,000件のトークデータから導き出された「人が理解・納得しやすい主張構成」から逆算して、対象となる主張を点数化し、そのランキング順に主張を提示したもの。
<主張検出事例:蓮舫氏>
【1位】ガラス張りの都政を作り、それを新たなビジネスチャンスにつなげていきます
【2位】徹底して若者を支え抜く
【3位】人が幸せになることが私のめざす東京
<主張検出事例:小池ゆりこ氏>
【1位】良くなる東京大改革3.0を掲げ、この度の都知事選挙に立候補
【2位】自然災害など、あらゆる危機から都民の命を守ります
【3位】そして、世界で1番の都市、東京にしてまいります
<主張検出事例:石丸伸二氏>
【1位】政策の基本方針として、3つの柱を掲げています
【2位】ポイントの1つ目は、都政の見える化、分かる化
【3位】災害リスクへの対応
■2016年度以降、政見放送に「問いかけ」口調が増加
2016年・2020年・2024年の3カ年の全58候補者の政見放送をその年次推移毎に検定した結果、候補者からの「問いかけ」口調が増加。聞き手がYES/NOで答えられるCLOSED質問については、2016年比較で3.7倍に増加して1人あたり1.54回用いていることがわかった。この傾向は2022年の参議院選でも見られており、設立から若い政党の演説ほど検出数が増える傾向にあることから、この近年のトレンドと言えるだろう。
■高得票数傾向のある候補者1位は、石丸伸二氏
2016年・2020年のデータから、最大得票数3,661,371(2020年小池ゆり子氏)を満点とし、得票数に相関して増加するトーク特徴を抽出。この特徴を数式化し、2024年候補者の政見放送を採点。
<高得票政見放送との類似度1位は、石丸伸二氏>
過去の高得票者の政見放送と比較して、今年の政見放送で一番近い特徴を持っていたのは、石丸伸二氏。ただし、特徴乖離として11%の開きがある。2020年の山本太郎氏のトーク特徴は、2020年の小池ゆり子氏と乖離度7%。
<小池氏、昨年とは異なる傾向>
小池ゆり子氏の今年のトーク特徴は、最大得票数であった前回と大きく異なり、全体特徴に3割の差があった。特に主な話題の数が1つから2つに増加し、主張の分散が見られる。
得票率の高い政治スピーチは、主張の数が少ない(絞り込まれている)ことが特徴であることを考えると、今年の主張は「弱い」と検定されている。
<二宮氏、AIメイヤー氏、草尾氏、三輪氏の弱い主張>
二宮氏、AIメイヤー氏、草尾氏、三輪氏の4名は、過去最低得票数であった2020年の押越氏よりも、得票特性が低いという結果であった。四氏の共通点は、1つの政見放送中に盛り込む主張が話量中の4割を越えるほど多く、各主張に対する深掘りが少ないことであった。なお、今回一番主張の割合が少ないのは田母神氏の9%。
【AIトーク検定で捉える 都知事選2024 調査概要】
◯ 調査対象 :これまで3回分の都知事選挙政見放送計86トーク
(2024年:48トーク、2020年:19トーク、2016年、19トーク)
◯ 調査方法 :特許技術CogStructureを使った「COG-PRESEN」「COG-VIEW」検定
◯ 調査機関 :コグニティ株式会社
◯ 掲載サイト:
https://cognitee.com/tokyoelect2024
◯ 本調査の掲載・グラフ等の加工利用については、下記の出典情報を記載してください。
コグニティ(2024)「AIトーク検定で捉える 都知事選2024」
可能であれば、
https://cognitee.com/surveydl
へご連絡ください。
【AIトーク検定の演説分析の今後】
AIトーク検定を使った政治家の演説分析については、2022年の参議院選挙以来、2回目の発表となります。
今回の都知事選挙については、掲載サイト(
https://cognitee.com/tokyoelect2024
)にて選挙当日以降も更新し、8月1日の新規知事就任日を目処に、得票数の結果を使った追加調査結果を掲載予定です。
今後も、投票を通したひとりひとりの政治参加を後押しするために、「バイアスのない」情報提供として各候補者の主張を分析し、調査結果を公表してまいります。
※「技術の力で、思考バイアスなき社会を。」はコグニティのミッションであり、ビジネスシーンや女性活躍・地方創生を目指すにあたっての「バイアスのない」判断を促すためのツール・サービスを提供しています。
【今回の調査に使用したAIトーク検定「COG-PRESEN」「COG-VIEW」について】
今回の調査で利用したAIトーク検定は、個別の政見放送特徴を検出した「COG-PRESEN」、過去数年間の総合検定をし、傾向と採点化を可能とした「COG-VIEW」の2種類として一般企業へサービス展開しています。トークスキルなど「質」を数値化する国内外唯一の技術(特許取得済)によって、過去6万人のトークと比較しつつ、組織・チームのスキル水準を把握することが可能となります。
上記2サービス以外にも「COG-SERIES(コグ・シリーズ)」では、「COG-SALES」「COG-COACH」「COG-ESSAY」「COG-MR」と、人の思考とコミュニケーションに関する検定サービスを展開しており、企業やマネージャーが抱える組織課題の解決に役立てていただいております。いずれのサービスも、特別な機材やシステムの導入が必要なく、即日・安価に導入頂くことが可能です。
コグニティ株式会社
◯ 設 立 :2013年3月28日
◯ 所在地 :〒140-0015 東京都品川区西大井一丁目1番2−208号
◯ Web :
◯ 資本金 :338,324千円(資本準備金含)
◯ 従業員 :109 名
◯ 代表者 :代表取締役 河野 理愛
◯ 事業内容 :「認知バイアスを取り除く」ためのソフトウェアを開発。60,000件を超える検定結果データベースを使って、接客・プレゼン・会議等の好成績者・チームの傾向をモデル化し、定量的に比較評価する解析サービス「コグ・シリーズ」を提供
◇ 第22回テレワーク推進賞 優秀賞受賞
◇ リモートワーカーを含め、ISMS認証(ISO27001)を2019年6月に取得
◇ 「トークや文書の文脈・構成について差分計算し、抜け漏れ・過不足を予測/推薦する技術」について、2015年に出願、2019年8月に特許取得(特許第6573321号)
◇ 2013年創業時より「完全在宅勤務制」を採用し、運用に成功している企業として多くのメディアに取り上げられる
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本件に関するお問合せ
コグニティ株式会社 広報担当
Email: pr@cognitee.com
TEL: 03-4212-8445