<企画背景>
・魚離れをくいとめよう!
2012年と比較すると2020年時点の愛知県のアサリ類の生産量は-91%、ノリは-29%と、減少をたどっています。また、エビ類、シャコ、カレイなども減少の一途です。(参考資料:2022年海面漁業生産統計調査農林水産省統計部)
漁獲量の減少は地元の魚に接する機会を減少させ、私たちの食卓に並ぶ機会も減らし、魚離れを加速させてしまいます。三河湾や伊勢湾などに囲まれ、養殖など沿岸漁業が盛んな愛知県。特にアサリ類、クルマエビは全国でも有数の漁獲量を誇ります。このまま魚離れが進むと、漁業者の収入の減少、地元の魚介類への興味の薄れなどを招き、愛知の人の愛知の海への関心が低くなってしまいます。実際、「海と日本人に関する意識調査2022」によると、愛知県人が感じる「海への愛着」は全国40位となっています。
・このままでは愛知の海がワヤ*になってまう・・・海を愛する子どもたちが立ち上がった!
そこで、海を愛する子どもたち12人が「極秘組織おっぱっぴー」として立ち上がり、愛知の海がかかえる問題について調査し、問題解決に向けて自分たちで出来る事を考えようと、「このままでは愛知の海がワヤになってまう」事業が本格的に開始しました。子どもたちをまとめるのは、人気タレントの小島よしおさんです。
※「ワヤ」とは方言で“無茶苦茶”や“台無し”の意味
<企画概要>
小島さんの代表的なフレーズ「おっぱっぴー」は、「Ocean Pacifi Peace(オーシャン パシフィック ピース」の略。活動の中で、小島さんがボスとして、子どもたちの意見を聞きながら、一緒に愛知の海の問題点について、考えていきます。6月初旬には子どもたち、小島さん、秘書役の長江麻美アナウンサーで、テレビ番組「愛知の海がワヤになってまう」のスタジオ収録が行われました。
◆番組概要
タイトル |
愛知の海がワヤになってまう |
放送日 |
2024年7月15日(月・祝)17時10分〜(テレビ愛知) |
放送内容 |
深刻な海の環境変化…このままでは愛知の海がワヤになってまう! そんな状況を救うべく結成された極秘組織おっぱっぴー。愛知の海の問題に挑み、解決策を探ります。 出演者:小島よしお、長江麻美(テレビ愛知アナウンサー) |
公式サイト |
小島さんから、子どもたちに「一番好きな魚は何?」と質問が出たり、全員で「おっぱっぴーポーズ」をしたり、終始楽しい雰囲気の中で収録は進みました。番組収録の冒頭で、ボス小島さんから子どもたちへ出た指令は
「未来の海を守るため、愛知の海のことを知ってぴ~や!」。
愛知の海について学ぶため、子どもたちは、愛知県碧南市の碧南海浜水族館を訪ね、三河湾や伊勢湾にいる魚について調査を行いました。その結果、日本には4500種類、三河湾にはおよそ200種類の魚が生息していることを知りました。さらに、その中にも食べられるけど漁師さんがとらない「未利用魚」と呼ばれる魚がいることも学びました。
<学習ツアーの詳細>
・漁港で現役の漁師さんにインタビュー!愛知の海の現状は!?
子どもたちは豊浜漁港へ行き、現役の漁師さんたちに話を聞きました。「愛知で一番、たくさんとれる魚は何ですか?」「季節によってとれる魚は違うんですか?」「昔と今でとれる魚は変わっていますか?」など、次々と質問が飛び出します。碧南水族館で学んだ魚の中に、トゲに毒があるので処理が難しく未利用魚になっている「アイゴ」という魚がいました。アイゴが増えて海藻を食べ尽くすと“磯焼け”(海底の藻が少なくなって砂漠化する現象)が起きることを知りました。豊浜漁港でも「アイゴ」は人気がなく、流通することは少ないそうです。漁師さんたちの願いは「地元の魚をもっと食べてほしい」ということ。アイゴも、トゲの毒に気を付けて内臓をとるなどきちんと下処理をすれば、美味しく食べられるそうです。
愛知の海の問題解決に向けて、続いてのボスからの指令は、「未利用魚を使ったメニューを作って、海の問題をPRしよう!」です。今後の子どもたちの活動は、未利用魚のアイゴを使ったメニュー開発、試作品作り、そして最終目標は、販売へと続きます!
<今後の活動予定>
「未利用魚を使った魚バーガーを作ってみよう!」
2024年7月31日(水)愛知県名古屋市中区新栄1丁目49-18 下の一色本店
未利用魚のアイゴを使って、どのように調理したら美味しく食べられるのか、子どもたちがハンバーガーの試作品作りに挑戦。アイゴに合う味付けや、具材など、色々と試してみます。
「魚バーガーのお味は?試作品を食べてもらおう!」
2024年9月14日(土) 愛知県名古屋市中区大須2-4-8 テレビ愛知10チャン縁日
子どもたちが考えた試作品のハンバーガーをイベント来場者に試食してもらいます。街頭インタビューで、実際に販売するハンバーガーを決めます。果たして、街の皆さんの反応は?
「完成したハンバーガーを売ろう!」
2024年10月19日(土)または20日(日)(調整中)名古屋市内グランパスエイトの試合会場にて
キッチンカーを使って、子どもたちが考えたオリジナルハンバーガーを販売します。愛知の海の問題をPRしながら、一般の方にハンバーガーを届けます。
<団体概要>
団体名称 :一般社団法人海と日本プロジェクトin愛知県
URL :
https://tv-aichi.co.jp/aichi_uminohi/
活動内容 :愛知県を対象地域とし、海と日本プロジェクトを推進する。
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。