今年7月5日(金)から8月4日(日)まで、誠品生活日本橋店にて「TAIPEI corners台北創意生活館」(以下TAIPEI cornersと称す)というポップアップイベントが開催されます。先日、7月5日に東京の日本橋でオープニングセレモニーが行われました。
このイベントは、台北市政府が運営する「台北市文化創意産業扶植計画(和訳:台北市クリエイティブ産業支援計画)」の一環で、2013年から「TAIPEI corners」というプログラムを通じて、台湾のクリエイティブブランドを国際展示会に参加させ、海外市場での商機を拡大し、デザイン力を発信しています。
今年は、台北市政府文化局と台北市文化基金会松山文創園区が昨年の国際展示会の成功を受けて、12の台湾デザインブランドを選定し、日本での発表および販売会を実施することになりました。選ばれたブランドには、国際デザイン賞を受賞したものや、クラウドファンディングで高い成功率を収めた商品などが含まれており、日本初登場の商品も多数あります。
オープニングには日台双方の産業関係者をはじめ、メディアも多数かけつけ、台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表、台北市文化局の陳誉馨副局長、有隣堂の松信健太郎社長などといった貴賓のご臨席のもと、産業交流の活況の今を呈しました。オープニングセレモニーにおいて、陳副局長は「今回の特別展は台湾発のクリエイティビティを対外的にアピールできただけでなく、世界各国各地のクリエイターとの対話をひらくプラットフォームを構築しています。文芸交流を通じて、台湾の文化クリエイティブブランドの国際的な知名度と影響力を高めることに期待しています」と祝辞を述べました。数年にわたる公的育成支援を経て、台湾における文化クリエイティブ産業は今、文化的特徴や創造的エネルギーを兼ね備えたアジアで最も重要なデザイン指標の 1つとなりつつあるとも言えます。日本の小売市場への進出は、台湾発のクリエイティビティが国際マーケットでも自信を持って互角に戦えることを証明してみせました。
今年の TAIPEI corners は、「厳選されたラインナップ」「プロモーションと交流」「体験型マーケティング」「現地でしか入手できない商品が買える」という4つの国際販売戦略を掲げています。台湾ブランドはこれまで、輸出手続きや市場動向の違いといった試練に直面してきましたが、台北市政府の支援による TAIPEI corners は、合同展示会のビジネスモデルでリソースを集中させ、新規市場参入を可能にしています。今年はさらに、日本現地のコンサルタントによるアドバイス・セッションを通じて、商品の選定やマーケティング戦略の提案を受けることができ、台湾ブランドの国際市場進出を支援しています。
選りすぐりの 12 社を集結した TAIPEI corners ポップアップには、スタイリッシュなアクセサリー、デザイン文具から百年の歴史を誇る老舗ブランドまで、台湾ならではの多彩な商品が一堂に揃いました。「推し活」のススメをテーマに掲げ、生活を豊かにする商品を紹介しており、「工芸デザインの美」と「サステナビリティ」の2つのキーワードに沿って展示・販売が行われます。
「工芸デザインの美」セクションでは、伝統文化と現代工芸を融合させた「NOW4Design(鬧事設計)」、科学とデザインを融合する「Mr Sci science factory(賽先生科學工廠)」、イラストのある暮らしを提案する「Hello Studio(你好工作室)」、スタイリッシュなカバンブランド「Entadar」、ミニマルスタイルの「WOO Collective(物)」、デザイン美と実用性を兼ね備えた「CELEMENT LAB(軟水泥生活実験室)」、伝統を受け継ぐ石鹸ブランド「DACHUN SOAP(大春煉皂)」、そして国際的にも評価の高い「greenroom」が参加しています。
「サステナビリティ」セクションでは、廃棄漁網を原料としたメガネブランド「Hibāng」、アップサイクル製品を提供する「Everyday is Happy Birthday(産房)」、プラスチックフリー生活を提案する「uanuan(源源鋼藝)」、天然素材を用いたエシカル製品の「Essence Design&Craft(本質創作室)」が出展しています。
さらには、台湾発のクラフトの面白さや文化の奥深さを伝えるべく、「軟水泥生活実験室(CELEMENT LAB)」と「鬧事設計(now4design)」の両ブランドのディレクターが来日し、ワークショップを7 月 6 日に開催しました。
「鬧事設計(now4design)」は、書道用品のリデザインを通じて伝統文化と現代工芸の融合を提案しているブランドです。今回の水墨画ワークショップでは、漢字の由来から創作までを遊びながら学び、書の楽しさを体験していただきます。プログラム内容は、まず文字の起源や時代による変化を学ぶ「漢字の歴史を紹介」、次に筆の持ち方による様々な表現方法を体験し、水墨画の技法や色の付け方を学ぶ「体験」、最後に学んだ技法を使ってオリジナルエコバッグを作る「創作」です。
一方の「軟水泥生活実験室(CELEMENT LAB)」は、独自に開発したソフトセメント素材「CELEMENT」を使用し、視覚と触覚に新しい印象を与える独特で実用的なデザインを商品に取り入れています。家具、文房具、ハンドメイドアクセサリー、ソープなどのラインナップが展開されています。今回のワークショップでは、セメントとシリコンをミックスした柔らかな手触りのカラフルなストーンに好きな香りを染み込ませて、自分だけのストーンを作りましょう。
なお、ワークショップは終了しており、ポップアップイベントは8月4日(日)まで引き続き開催されます。
【ポップアップイベント実施概要】
・名称:TAIPEI corners台北創意生活館
・会期:2024年7月5日(金)から8月4日(日)まで
・場所:誠品生活日本橋店(東京都中央区日本橋室町3丁目2−1COREDO室町テラス 2F)
・出展販売ブランド一覧:
Celement Lab(軟水泥生活実験室)
DACHUN SOAP(大春煉皂)
Entadar(海漂計畫)
Essence Design&Craft(本質創作室)
Everyday is Happy Birthday(産房)
greenroom
Hibāng
Hello studio(你好工作室)
Mr Sci science factory(賽先生科学工廠)
NOW4Design( 鬧事設計)
uanuan(源源鋼藝)
WOO Collective(物)