一般社団法人藻藍部(本社:徳島県海部郡美波町 代表理事:豊﨑辰輝)(以下、藻藍部)は、磯焼けの問題解決に向けて、「アイゴをつかった地場産品の開発」や「藻場・漁場再生資材の開発」を通じて、水産業の活性化と海の生態系の好循環を目指しています。
令和6年6月上旬、三井共同建設コンサルタント株式会社(本社:東京都品川区 代表取締役社長:中野宇助)(以下、MCC)の新入社員が、徳島県美波町において藻場の見学や藻場増殖資材の作成といった、藻藍部主催の研修プロジェクトに参加しました。
■美波町ってどんなところ?
美波町は徳島県の南東に位置する人口5,807人(2024年5月末時点)の小さな町です。自然を感じられる大浜海岸や歴史ある薬王寺があり、夏には「美波の阿波踊り」が開催されます。自然、文化、食、そして温かい人々が揃った魅力たっぷりの町です。
■研修内容
研修では、藻藍部のビジョンや取組み概要に関する講演、地元漁師の案内で藻場を見学、藻場再生のための藻場増殖資材作成など、「知る・感じる・体験する」の3ステップを通した研修プログラムを実施しました。
【STEP1:知る】うみの株式会社社長の講演
藻藍部の理事を務める中村智治氏(うみの株式会社代表取締役社長)による藻藍部の活動内容などの講演を行いました。美波町の沿岸では、過去の人間活動が生物多様性の劣化・漁業資源の枯渇・気候変動の影響を招き、海の生態系が崩れてきていると紹介がありました。そのなかでできることとして、まずは藻場再生を通じ、ボランタリーベースではなくビジネスベースでチャレンジする必要性、それを実践している藻藍部の取組みを熱く講義いただきました。
【STEP2:感じる】 藻場の見学
約20年前まで、美波町にはアラメやカジメなどの大型海藻が繁茂し、アワビ・トコブシが生息するなど豊かな藻場を有していました。しかし、気候変動の影響による高水温化に伴うアイゴなどの植食性魚類の生息域の拡大により、現在では多くの藻場が消失しています。この現状を把握するため、日和佐町漁業協同組合の協力のもと、海上見学を行いました。
【STEP3:体験する】 藻場増殖資材の作成
本来、山で腐葉土となり河川や地下水を通じて海に運ばれていた栄養素が、河川護岸や防潮堤工事などによって十分に供給されていないという現状を受けて、窒素・リン・フルボ酸などの海藻の成長に必要な栄養素を直接供給するために藻場増殖資材を開発しています。
本研修では資材を作成し、作成した資材は今年8月に海へ投下します。
藻藍部は、今後も研修プログラムの充実と普及を図り、海の保全・藻場の再生の重要性を知っていただくとともに、持続可能な未来への投資を行います
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【藻藍部の団体概要】
団体名:一般社団法人 藻藍部
代表理事:豊﨑 辰輝
所在地:〒779-2304 徳島県海部郡日和佐浦原野19-8 日和佐町漁業協同組合内
URL:
https://moaibu-assoc.com/
【本件に関するお問い合わせ先】
一般社団法人藻藍部 理事:永井 雅章
E-MAIL:nagai.m@moaibu-assoc.com