LINEヤフー株式会社(以下、LINEヤフー)は、本日、公益財団法人山田進太郎D&I財団(以下、山田進太郎D&I財団)が提供する、中高生女子に向けたSTEM(Science, Technology, Engineering and Mathematics)領域の職場体験プログラム「Girls Meet STEM Career」に参画したことを発表しました。
JR東日本やMUFG、Honda、理化学研究所など16の企業および研究機関と連携し、オフィスツアーや、現場で活躍するSTEM領域の女性社員との交流を通じて、中高生女子がSTEM領域の職種や職場を体験できる機会を提供します。
日本において、STEM領域の職種の一つであるエンジニアとして働く女性の比率は、16.9%(OECD平均 20.0%)(※1)と低く、また、それに先立つSTEM領域への女性の大学進学率はOECD諸国の中で最低水準の19%(※2)とされており、人材育成の遅れが課題となっています。
STEM領域へ進学する女性が少ない背景として、身近なロールモデルの不足や、「女性に理系の進路は向いていない」といった日本社会のアンコンシャスバイアス(無意識の偏見・思い込み)などが原因と推察されます。(※3)
そのため、STEM領域で活躍する女性を増やすためには、進路選択前の女子生徒がSTEM領域の仕事や実際に働く社員と触れる機会を提供し、STEM領域への興味を高めることが重要であると言えます。
LINEヤフーにおいては、インターネット業界を身近に感じてもらい、社会や働くことに対する理解を深めてもらうことを目的に、2007年から中高生向けの会社見学を実施しており、これまでに約800校、1万人の中高生が参加しました。会社見学では、LINEヤフーで働く社員に直接業務の内容や働き方について質問できる時間も設けています。参加者からは「社員の働く姿や話を聞くことで、社会人のイメージが変わり、将来の選択肢がいろいろあると気づきになった」などといった感想が寄せられています。また、中高生女子向けには、特定非営利活動法人Waffle(※4)の活動に賛同・協賛し、女性社員によるキャリア講演を実施しています。
また、これらの中高生向けの施策に加え、未経験からITエンジニアへのリスキリングを支援する「LINEヤフーテックアカデミー」では女性向けのコースを新設(※5)し、女性の働き方における選択肢を増やす施策など、さまざまな取り組みを推進しています。
こうした取り組みを推進するLINEヤフーは今回、山田進太郎D&I財団が掲げる「D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)を推進することで、ジェンダー・人種・年齢・宗教などに関わらず、誰もが自身の能力を最大限に発揮できる社会の実現へ寄与する」という理念に賛同し、本プロジェクトに参画することが決定しました。
本日より、山田進太郎D&I財団が申し込み受付を開始した「Girls Meet STEM Career」は、中学1年生から高校3年生までの女子(性自認が女性である方を含む)を対象に、参画企業のオフィスや工場、研究所などのツアーをするとともに、実際に企業で働く女性社員との交流会を設けることで、将来の可能性を広げる機会を提供する職場体験プログラムです。
また、プログラムによっては対面だけでなくオンラインでも参加することが可能なため、居住地にかかわらず参加することが可能です。
LINEヤフーにおいては、本プログラムの一環として、これまで培ってきたノウハウをもとに、社員の働き方がわかるオフィスツアーと、STEM領域で働く女性社員との座談会といったプログラムを提供します。座談会では、当社の企業内大学「LINEヤフーアカデミア」で展開する、次世代女性リーダーのマインド醸成を目的とした「女性リーダークラス」を受講した社員が参加することで、STEM領域で働く女性社員の目線に加えて、マネージャーの目線や体験談に基づくプログラムを提供予定です。なお、当社のプログラムは、8月27日(火)に初回のオフィスツアーを実施し、以降、2024年度中に複数回のオフィスツアーと座談会を実施する予定です。
当社のプログラムは、以下ウェブページより申し込み可能です。
https://www.shinfdn.org/gms/tour/Mqfbp93C
(外部サイト)
LINEヤフーは、良いプロダクトをユーザーに提供し、ミッションである『 「WOW」なライフプラットフォームを創り、日常に「 ! 」を届ける。 』を達成するためには、作り手となる社員自身が多様であること、多様性への理解と尊重が不可欠だと考えています。
その考えのもと、今後もさまざまな施策を通じて、自社だけでなく日本全体のDE&Iを推進し、誰もが自身の能力を最大限に発揮できる社会を目指します。
■LINEヤフー株式会社 執行役員 サステナビリティ推進統括本部長 西田 修一のコメント
私たちは社会やユーザーの毎日に寄り添う「ライフプラットフォーム」を目指してプロダクト創りに励んでいます。その担い手であるSTEM領域人材の多様性を高めるとともに、誰もが能力を発揮できる社会の実現のため、プログラムに参画される皆さまと共に本活動を推進いたします。
<「Girls Meet STEM Career」について>
山田進太郎D&I財団が企業と協力して実施する、ツアー形式のプログラムです。中高生女子がSTEM領域で働く人や実際の現場に触れることで、将来の可能性を広げる機会を提供しています。
山田進太郎D&I財団プレスリリース:
https://www.shinfdn.org/posts/7zG-234W
(外部サイト)
プログラム例:
・全国の企業のオフィスツアー / 工場・研究所ツアー
・社会人ロールモデル女性との交流会など
※プログラムによって、対面もしくはオンラインで参加可能です。
実施時期:2024年7月開始(以降、通年で実施)
参加対象:中学1年生から高校3年生までの女子(性自認が女性である方を含む)
※プログラムによって、保護者も参加可能です。
申し込み方法:
ウェブページより申し込み可能です。
https://www.shinfdn.org/gms
(外部サイト)
参画企業:(2024年7月時点、五十音順)
旭化成(株) / アサヒグループホールディングス(株) / (株)NTTデータグループ
京セラ(株) / (株)サイバーエージェント / サントリーホールディングス(株)
SOMPOホールディングス(株) / 日本電気(株)
東日本旅客鉄道(株) / 本田技研工業(株) / 三菱電機(株)
(株)三菱UFJフィナンシャル・グループ / (株)メルカリ / LINEヤフー(株)
国立研究開発法人理化学研究所 / (株)リクルート
※1:ヒューマンリソシア(株)「IT 分野のジェンダーギャップに関するグローバル調査」
https://corporate.resocia.jp/info/news/20240308_itreport12
(外部サイト)
※2:令和5年度文部科学省「学校基本調査」より理学部・工学部を合算して算出(山田進太郎D&I財団調べ)
※3:
内閣府男女共同参画局「令和元年版男女共同参画白書」
https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r01/gaiyou/pdf/r01_gaiyou.pdf
(外部サイト)
p8によると、「研究者や大学等における理工系専攻分野の女子割合が低いのは女子の理工系科目の学力不足ではなく、理工系への関心、周囲の女子の進学動向、親の意向、身近なロールモデルの不在等の環境が影響」とされています。
内閣府男女共同参画局「夏のリコチャレ2023総括」
https://www.gender.go.jp/c-challenge/pdf/summer_rico_2023.pdf
(外部サイト)
p6によると、10%の方が「女性に理系の進路(学校・職業)は向いていない」という性別役割意識があると回答しています。
※4:女子中高生向けのIT教育機会の提供ならびに環境変化を促すための政策提言の両面にアプローチしている特定非営利活動法人。
(外部サイト)
※5:LINEヤフープレスリリース「未経験者からITエンジニアへのリスキリングを支援する『LINEヤフーテックアカデミー』、『Webアプリケーション開発コース for women』を開設し、受講生30名を募集開始」
https://www.lycorp.co.jp/ja/news/release/001017/