ケンコーマヨネーズ株式会社(東京本社:東京都杉並区 代表取締役社長:島本 国一、以下「当社」)は、 6月17日(月)に一般社団法人 日本パン技術研究所にて、野菜やサラダにおける殺菌と保存性に関する講演を行いましたので報告いたします。
当社は、サンドイッチの具材として使用されることも多いポテトサラダをはじめ、サラダ本来の味を損なわずに冷蔵で長期保存が可能なロングライフサラダを長年製造・販売してきました。今回はパンとつながりの深い野菜やサラダに関する知見共有のオファーをいただき、事業開発本部 研究部の2名が講演を行いました。
講演会にはベーカリーの方や製パン・製粉など食品メーカーから計38名の方々が参加。カット野菜やパックサラダ、ロングライフサラダを例に、野菜やサラダの殺菌や保存の管理方法、さらに美味しさや見た目の観点から品質維持のポイントなどをお話ししました。
▼演題【カット野菜とパックサラダの殺菌と保存性】
野菜の殺菌について、野菜表面が汚れていると使用した薬剤が浸透せず十分な効果が得られないとし、殺菌前にしっかりと洗浄して殺菌効果を高めることが重要であると説明しました【図1】。
また、サラダで良く使われるレタスについて、過去に行った比較実験を紹介。一口大にカットしたのち5℃と10℃の温度違いで保存すると、10℃では切り口に褐変が生じたことから、レタスなどサラダ野菜の品質維持には低温管理が欠かせないことを伝えました。
▼演題【ロングライフサラダの殺菌と保存性】
ポテトサラダを用いた過去の研究結果を例に、ロングライフサラダの保存性について説明しました。ロングライフのポテトサラダにきゅうりを加え、冷蔵下で菌数の推移を7日間計測したところ、マヨネーズを含まないものや配合量が少ないものに比べて、マヨネーズの配合量が多いロングライフサラダでは、細菌の増殖が抑制されました【図2】。
このことから、マヨネーズの配合量が多いロングライフサラダほど、別の食材を混ぜるなどのアレンジを加えても衛生的に使用できると伝えました。当社製のロングライフサラダにおいては、原料処理から包装資材まで、素材を活かしながら製造していることにも触れ、美味しいメニュー作りに貢献できると紹介しました。
参加者からは「多彩な内容で勉強になった」とのご感想や「ロングライフサラダは、食品ロスや人手不足の問題にも貢献でき、世界で通用する商品だろう」といった激励のお言葉もいただきました。
当社は今後も食の発展のために、食に関わる研究、発表を通じて豊かな食に貢献してまいります。
【日本パン技術研究所 講演会 実施概要】
主催者: 日本パン技術研究所 製パン技術教育事業部
開催日: 2024年6月17日(月)
開催場所: 日本パン技術研究所 6階講習会場
(所在地:東京都 江戸川区)