人・夢・技術グループ株式会社の子会社である株式会社長大(本社:東京都中央区、代表取締役社長:野本昌弘)は、浮体構造物の利用による「水上都市プロジェクト」に取り組んでいます。
この度、日本国内における早期事業化に向けて、浮体構造物の竣工実績を持つFlexBase社(本社:オランダ)とパートナーシップ協定を締結することといたしましたので、お知らせいたします。
●協定締結の背景・目的
長大では、2019年頃より水上都市プロジェクトに取り組んでおり、①新型浮体技術の確立と展開、②浮体建築物の早期実現の2つの側面から取り組みを進めています。①の新型浮体技術については、2021 年 5 月に東京大学との共同研究契約締結し、2023 年 9 月に浮体構造物に関する特許取得をしました。②の浮体建築物の実現については、その第1フェーズとして、小規模な水上商業施設(レストラン、ホテル等)の事業開発を計画しています。ただし、日本では浮体建築物を構築した前例が少なく、実現するためには時間を要することが課題でした。
そこで長大は、2023年からFlexBase社とパートナーシップ関係の構築に向けた協議を進めてきました。FlexBase社はオランダ及びシンガポールを中心に浮体構造物の竣工実績を持つ企業で、豊富な実績に基づく知見・ノウハウを有しています。日本での展開を目指すFlexBase社と浮体建築物の早期実現を目指す長大の方向性が合致したことから、この度のパートナーシップ契約締結に至りました。
●協定の内容
本協定は、次の項目について取り組みを進めることを定めております。
・ Flex Base社の技術を活用するための資材調達の検討
・ Flex Base社の浮体構造物を活用した浮体建築物を含む利用方法の検討
・ Flex Base社の浮体構造物を活用した国内での実証及び浮体建築物構築による事業化の推進 等
●今後の展開
長大及び人・夢・技術グループの各社とFlexBase社による水上都市に関するセミナーの開催や、技術詳細をレクチャーするワークショップを開催する予定です。このような活動を推進し、日本での浮体建築物の実現に向けて取り組みを進めてまいります。
●FlexBase社の紹介
FlexBase社は、オランダに本社を置く浮体構造設計会社です。建築家、コンサルタント会社など、建設部門のさまざまな関係者と連携して浮体建築物の使途にあわせた浮体構造技術を提供しています。
【浮体構造技術の特徴】
FlexBase社の浮体構造技術の特徴は、通常土木工事で利用されるEPS工法(Expanded Poly-Styrene:発砲スチロール)を浮体製造に活用した点です。鉄筋コンクリート躯体内に発泡スチロールを充填させ、浮力をもたせた構造で、海上等の高い耐久性が求められる環境においても、確実かつ安定的に浮体構造物を浮かべることができます。これにより従来の浮体構造物に比べて製造コストを抑えることができます。このようなことから、生活、仕事、レクリエーションなどのさまざまな用途での利用が可能となります。
【最高技術責任者の紹介】
Jan Willem Roël (ヤン・ウィレム・ロエル)
これまで多くのプロジェクトの浮体用資材の調達を含め、設計、エンジニアリング、建設を担当
FlexBase社では、浮体式システムの設計、エンジニアリング、開発に関する深い専門知識を有する土木技術者であり、最高技術責任者。今回来日し、人・夢・技術グループ社員に向けたセミナーの開催や、ワークショップで技術詳細をレクチャーしていただきます。
【会社概要】
会社名:株式会社長大
事業内容:総合建設コンサルタントとして、橋梁・道路・交通・港湾河川・都市計画・ITS・情報システム・環境・PPP/PFIなどのインフラに関わる調査・計画・設計・運用などを行う。インフラ整備でのノウハウを生かし、再生可能エネルギーの発電事業、空飛ぶクルマ・スマートシティ・量子コンピュータなどの新事業にも取り組む。
本社所在地:〒103-0014 東京都中央区日本橋蛎殻町一丁目20番4号
創立:1968年2月21日
代表取締役社長:野本昌弘
資本金:10億円
売上高:206億3,200万円(2023年9月期)
従業員数:944人(2024年3月)
ホームページ:
https://www.chodai.co.jp/