フランス パリを拠点に活躍し、昨年は初めて京都での個展を開催したアーティスト轟 修杜が、2年ぶりに東京へ戻ってきました。人間の「無限の可能性」を追求し、言葉にとどまらない独自のコミュニケーションで制作活動を続けているアール・ブリュットの世界を、今年も感じていただければ幸いです。ぜひとも多くの皆様にご覧いただきたく、ご案内いたします。
※「アール・ブリュット」とは
「アール・ブリュット」は”加工されていない芸術”という意味のフランス語「art brut」が語源です。フランス語の「brut」が「生のまま、自然のまま」という意味であることから、「生(き)の芸術」とも訳されます。専門的な美術教育を受けていない人が、湧き上がる衝動に従って自分のために制作するアートのことで、絵画や造形作品、民族芸術など分野も多岐にわたります。日本のアール・ブリュットも世界で高い評価を得ています。
轟 修杜(とどろき しゅうと)について
・3歳の頃、言葉のコミュニケーションが上手くとれず、自閉的傾向の発達障害と診断。10歳まで筆圧もままならず、ノートに書く文字は薄く、筆箱の中は4年間同じ鉛筆のまま。大好きな歌を活かし、 絵描き歌から導いて現在の制作活動のきっかけとなる。ひらがな・カタカナ・アルファベット・数字などの文字で描かれるカラフルな作品は、2000枚に1枚の割合で完成している。その後もアートセラピーで新たな画法や表現方法を見つけ、2017年パリで初個展。日本初の個展を2019年に東京・自由が丘で開催。2023年4月にはフランスのパリ日本文化会館でも個展を開催。今回で日仏合わせて10回目の 個展開催となる。人間の無限の可能性と独創的な世界観が注目を集めている。
・使用している画材は、スーパーマーケットに売っている安価な水性ペン。創作時間帯は、日によって突然という感じのことが多い。普段は寄宿舎生活を送っているので、週末の自宅にいる時間で、どちらかというと夜中に制作を行う。時間にしたら2時間ぐらいの短時間に集中して描き上げている。座卓に正座をして描くのが彼のスタイル。
・2023年4月、パリ日本文化会館にて個展が開催された際には、同時に「インクルーシブ社会~アートと雇用をめぐって」というテーマで講演会も行う。その年の個展はさらなる大きな反響を呼び、会期が3週間も延長されることとなった。
・2024年には、Bunkamura主催、国際障害者交流センター ビッグ・アイとの連携で行われた「BiG-i×Bunkamuraアートプロジェクト」に入選し、8月末から開催される展覧会への参加が決まる。
個展開催概要
会期:2024年7月20日(土)〜8月4日(日)13時〜20時
休廊日:月曜日・火曜日
会場:「valor lab バロールラボ」
東京都文京区根津2-19-7
URL:
https://www.valorlab.jp
個展開催にあたり(轟 修杜の母:轟 都さん)
【この子に生まれてきて良かったと思えるような人生を送って欲しい】そんな想いでした。「絶対大丈夫」とただただ言い聞かせ唱え続けた日々。まだ現れていない、見えてない「無限の可能性」を心の眼で観て、深く想い続けるうちに芽生えた根拠のない自信。そんな想いで育ててきたことが、今このような形で花が開いたと感じています。10歳までペンを持たなかった彼の「アール・ブリュット」と「無限の可能性」の世界をご一緒に楽しんでください。
◎個展に関するお問い合わせ
valor lab バロールラボ Mail:info@valorlab.jp URL:
https://www.valorlab.jp
◎轟 修杜に関するお問い合わせ
株式会社インフィニティ 担当/福田・森川 Mail:cast@infinityinc.co.jp