アンリツ株式会社(社長 濱田 宏一)は、New Radio RFコンフォーマンステストシステムME7873NR Lite Modelの機能拡張により、1台のワンボックステスタで、5G通信デバイスのRF認証試験とプロトコル認証試験の両方に対応したことをお知らせします。
ワンボックステスタ(ラジオ コミュニケーション テストステーションMT8000A)1台構成のRF認証試験では、ME7873NR Lite Modelが使われ、プロトコル認証試験では、5G NRモバイルデバイステストプラットフォームME7834NR Lite Modelが使われます。これまではRF認証試験とプロトコル認証試験を行う際、別々のハードウェア構成を持ったワンボックステスタがそれぞれ必要でした。このたびの機能拡張により、1台のワンボックステスタを共用してアプリケーションを切り替えることでRFとプロトコルの認証試験ができるため、5G通信デバイスの認証試験における設備投資の最適化に貢献いたします。
製品概要
ME7873NR Lite Modelは、ラジオコミュニケーションテストステーションMT8000A 1台で構成され、5G通信デバイスのRF認証試験が可能です。今回の機能拡張によって5G FR1 [※1] TRx[※2]試験に加えて、試験項目を限定したPerf試験[※3]とRRM試験[※4]の一部にも対応しました。
• 投資効率の最大化
試験項目を限定しワンボックステスタ1台の構成にしたことにより、リーズナブルな価格で認証試験が可能です。すでにMT8000Aを所有するお客さまは、最小限の投資でRF/プロトコル認証試験を行うことが可能です。また必要に応じて幅広い試験に対応したフル構成Modelへアップグレード可能なため、お客さまの投資効率を最大化いたします。
• 測定時間の短縮
ハードウェアの簡素化により、複数の測定器からなるフル構成Modelと比較し、測定時間を約20%短縮しました。
• 認証取得とデバイス検証に使用可能
試験プロセスの自動化をすることにより、認証試験だけでなくリグレッション試験[※5]等の検証プロセスで使用される繰り返し試験にも対応しています。
MT8000Aについてもっと詳しく
https://www.anritsu.com/ja-jp/test-measurement/products/MT8000A
ME7873NRについてもっと詳しく
https://www.anritsu.com/ja-jp/test-measurement/products/me7873nr
ME7834NRについてもっと詳しく
https://www.anritsu.com/ja-jp/test-measurement/products/me7834nr
用語解説
[※1] FR1
Frequency Range 1の略。3GPPが定義する5G NRの周波数帯域のうち、410 MHz~7125 MHzのSub-6 GHz帯を示す。
[※2] TRx試験
RF (Radio Frequency)試験の内、Transmitter(Tx), Receiver(Rx)を組み合わせた造語。基地局と携帯端末間の送受信無線信号品質、例えば最大送信電力や最小受信感度などの試験が定義されている。
[※3] Perf試験
Perf(Performance)試験の略。フェージング環境下で、端末(UE)の復調性能を確認する試験。
[※4] RRM試験
Radio Resource Managementの略。基地局と携帯端末間の無線リソース制御、たとえば隣接基地局間のハンドオーバなどが正しく動作しているかを確認するための試験。
[※5] リグレッション試験
バグ修正や機能改修などでプログラムの一部に手を加えた際に、対応箇所以外の部分に影響が出ていないか確認するためのテストのこと。回帰テスト、ノンデグレードテストなどとも呼ばれる。
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