認定NPO法人Cloud JAPAN(本社:宮城県気仙沼市長磯前林55-3)の代表理事・田中惇敏は、ソーシャルアントレプレナー育成支援を掲げ、2024年7月9日に多賀町中央公民館で開催された「空き家活用フォーラム」(主催:NPO法人おおたき里づくりネットワーク、後援:多賀町)に基調講演者として登壇しました。このイベントでは、空き家活用を元に多賀町の活性化を行う団体・事業者の活動紹介、ディスカッションを通じて、参加者と共に新たな価値を創造しました。
イベント開催の背景
国土交通省は、増え続ける空き家への対策として、除却等のさらなる促進に加えて、周囲に悪影響を及ぼす前の有効活用や適切な管理を総合的に強化する方向性を示しました。さらにこの背景のもと、「空家等利活用推進法人」に指定された団体(以下24条法人とする)の活動に法的根拠を認める施策を発表しました。
多賀町では、全国に先駆けて、24条法人に指定された団体を中心に、多賀町内の各主体の集合的な連携を生み出すことで、増加する空き家問題にコレクティブに対応する方針を示しました。
そこで、本イベントは、「多賀町里づくり魅力化プロジェクト」の実践として、大滝地区の活性化を行う
NPO法人おおたき里づくりネットワーク
(本社:滋賀県犬上郡多賀町富之尾1586番地2 代表理事:朝比奈遥)が、多賀町内で空き家活用を実践する各関係主体の情報交流・意見交換を目的に、充実した協議の場が設けられました。
イベントのハイライト
本イベントには、40名ほどの方々が参加し、空き家の利活用を推進する協議会が発足しました。また全国的に空き家活用を行う田中惇敏の講演を始め、多賀地域で活動する団体・事業者の活動報告を通じて、参加者は業界の最新動向や知見を深める機会を得ました。
冒頭挨拶:久保久良(多賀町長)
集落の過疎化に対応すべく、空き家・空き地・耕作放棄地をどう活かすか、今後を担う若い世代の移住を目指すなど「空き家から始まる地域再生」を広めていきたいという熱い思いを語りました。
基調講演:田中惇敏(弊法人 代表理事)
空き家を活用したゲストハウスやその後広がり続ける子育て支援事業など、「空き家から始まる地域再生」の先進的な実践例を紹介し、常に人が巻き込まれる状況や関係人口の創出のために意識すべき点について語った。また、建築設計における設計・施工・運営というプロセスの認識から、空き家活用を切り離して考えること、活動を一体のものとして実行していくことで、常に改良、進化し続ける空き家活用を実現することが可能であると語りました。
団体・事業者活動紹介
・中西茂行(一般社団法人地域再生プロジェクトみなおし 代表理事)
八重練地区の活性化として、耕作放棄地の利活用、空き家活用としてシェアハウスの運営をしており、現在では福祉施設への転用を計画しています。
・岸邉由朗(株式会社丸由 代表取締役)
不動産業を活かした、空き家の仲介業を行っています。16軒の空き家を仲介し、引き
渡している。他県の担い手の方への引渡しも行うなど、多賀町の定住人口増加に努
めています。
・平塚一弘(株式会社ひらつか建築 代表取締役)
多賀町の過疎化を地場産業の衰退が原因であると捉え、地場産業の承継・新規事業
の展開など、次世代への引き継ぎを地域と連携して行う「八尾山ビレッジ構想」を
掲げています。空き家の活用も行っており、サウナや現在では 宿泊施設の開業も計
画しています。
・平居晋(一般社団法人杜の実 理事)
多賀町への入り口である多賀大社参道「絵馬通り」の再生を行うことで、多賀町の
交流人口の増加を図っています。空き家の利活用として、シェアハウスや喫茶店を開
業、イベントも開催することで、地域住民とのコミュニティ維持にも繋げています。
今後の展開
認定NPO法人 Cloud JAPANは、今回のイベントを踏まえ、多賀町内の空き家を利活用した地域活性化の拠点の開業を計画しています。今後も、弊社の全国17軒に沿った活用実践・6年間の空き家研究の知見を活用し、「みんなで地域の活性化に取り組む」に沿った活動を通じて、業界の発展に貢献していく所存です。
担当者コメント
西岡 勇翔[空き家活用担当]
「多賀町の可能性に期待」これまでに何度も多賀町を訪れ、多賀町の可能性を感じ続けてきました。この先、より地域に入り込み、多賀町の活性化を担い、地域を形作る1人になりたいです。そして、現在学んでいる「空き家活用」の実践として、これからの多賀町を形作っていくお手伝いをさせていただけたらと考えています。よろしくお願いします。