岸田政権、小康状態が続く 「次の衆院選投票先」立憲民主が急落

by GENIC


岸田政権、小康状態が続く 「次の衆院選投票先」立憲民主が急落

<調査トピック>

1.岸田内閣:支持率19% vs 不支持率66%

2.岸田首相「続けた方がよい」10%、「交代した方がよい」61%

3.電気・ガス代補助は「評価する」、一方、定額減税は「効果なし」

4.次期衆院選の投票意向:立憲民主が急落し、自民が全年代でリード

5.パリ五輪:期待する選手は?



■岸田内閣 : 支持率19% vs 不支持率66%

今回のSSRC全国世論調査における岸田内閣支持率は微増の19%(6月=17%)、不支持率は5ポイント減の66%(同71%)でした。やや持ち直し感は見受けられるものの、全年代で不支持が支持を大きく上回る状況に変わりはありません。

支持政党別の内閣支持率に関しても、自民党支持者(全体で20%)でこそ60%を確保していますが、多数派の支持政党なし層(同54%)における支持率は7%と、非常に厳しい評価が続いています(

〔表1〕

をご参照ください)。小康状態といったところでしょうか。


表1 岸田内閣支持率・不支持率(支持政党別)


岸田政権、小康状態が続く 「次の衆院選投票先」立憲民主が急落



■岸田首相「続けた方がよい」10%、「交代した方がよい」61%

政治・政局の関心事は、9月の自民党総裁選にシフトしつつあります。今月の調査では、先月に引き続き、「岸田首相が総裁に再選されて首相を続けた方が良いと思いますか」という質問を設定しました。結果は、「続けた方がよい」は10%(6月=8%)、「交代した方がよい」は61%(同63%)でした。さらに、「どちらとも言えない」という回答が29%(同27%)と3割近くを占めています。

〔図1〕

は、年齢別の回答比率をまとめたものです。18~29歳の36%を最高に、若・中年層で30%以上にのぼる「どちらとも言えない」回答の脈絡は、岸田続投に対する是認寄りの態度なのか、否定寄りなのか、それとも関心がないということなのか、気になるところではあります。


図1 岸田首相の自民党総裁選再選の是非(年齢別)


岸田政権、小康状態が続く 「次の衆院選投票先」立憲民主が急落

なお、後掲の「日本の首相になってほしいと思う人」を選んでもらう質問においても、「いない」の比率が34%(6月=35%)と相対的多数を占めています。やはり、小康状態に他ならないでしょう。



■電気・ガス代補助は「評価する」、一方、定額減税は「効果なし」



今月の調査では、岸田政権の経済対策に関する評価を聞きました。先ず、電気・ガス代の補助については、岸田首相が8月から3か月限定で再開する方針を表明しました。この方針に対しては、「大いに評価する」が16%、「ある程度評価する」が48%、「あまり評価しなし」が24%、「全く評価しない」が12%で、肯定的な評価が多数を占めました。

〔図2〕

は、年齢別の結果です。すべての年代で「評価する」が6割以上という共通傾向が確認できます。



図2 電気・ガス代補助への評価(年齢別)


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次に、6月から実施された定額減税については、「定額減税は物価対策として効果があると思いますか」と聞きました。結果は、「大いに効果がある」が3%、「ある程度効果はある」が21%、「あまり効果はない」が50%、「全く効果はない」が25%と、否定的評価が大多数になりました。こちらも、年齢別の結果を

〔図3〕

にまとめました。60代の85%を最高に「効果なし」が圧倒的多数を占めています。


図3 定額減税に対する評価(年齢別)


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どちらも、物価高関連対策という目的は同じですが、評価は大きく分かれました。定額減税については、政策効果の判断を求めたからかもしれません。政策の効果は期待できなくても、補助や支給など享受できるものは受け入れるということなのでしょうか。いずれにせよ、

〔図2〕

の年齢差のないグラフの形状からすると、現物支給的な対応の、有権者対策としての相応の効能が示唆されます。



■次期衆院選の投票意向:立憲民主が急落し、自民が全年代でリード



9月の自民党総裁選後には、解散・総選挙がうわさされています。dサーベイ世論調査では、「今、衆議院選挙が行われたら、比例代表でどの政党に投票しますか」を聞いています。7月調査の結果は、自民党が6月からプラス3ポイントの20%、立憲民主党がマイナス6ポイントの11%となり、両党の差が大きくなりました。立民の急落は、東京都知事選における蓮舫候補の劣敗の影響でしょうか。

〔表2〕

に3月からの推移をまとめました。自民、立民、維新の三つ巴(24.3)→自民、立民の二党対決(24.6)→自民の一党優位(24.7)と、構図は目まぐるしく変わっています。


表2 次期衆院選の投票意向(比例代表)


岸田政権、小康状態が続く 「次の衆院選投票先」立憲民主が急落


〔図4〕

は、年齢別の投票意向を示しています。左図(3月)における18~29歳から50代までの3政党の団子状況が、右図(7月)では、立民の最大の支持基盤である70歳以上においても自民が逆転したことにより、全ての年代で自民が優位な状態へと変化しました。ただし、それは3党間の力関係であって、多数派は、あくまで浮動層に他なりません。再度

〔表2〕

の「わからない」の比率をご確認ください。流動的な支持模様が展開される中、本番の総選挙時にはどのような構図が現出しているでしょうか。


図4 次の衆院選の投票意向


岸田政権、小康状態が続く 「次の衆院選投票先」立憲民主が急落



■パリ五輪:期待する選手は?

さて、今週末からは、いよいよパリ五輪(オリンピック・パラリンピック)が始まります。今月のdサーベイ世論調査では、「最も活躍を期待する選手」を男女1人ずつ記入してもらいました。10人以上が回答した選手名を

〔表3〕

にまとめましたので、ご注目ください。


表3 パリオリンピックでの活躍を期待する選手(男・女各1人)


岸田政権、小康状態が続く 「次の衆院選投票先」立憲民主が急落

■世論調査の新たなスタンダード:「dサーベイ」

今回の調査は、24年7月20日(土)午後5時からメールを配信し、全国で2044人から有効回答を得ました。

「dサーベイ」とは、NTTドコモのdポイントクラブ会員を対象とするWeb(インターネット)調査です。社会調査研究センターとNTTドコモが共同開発した「dサーベイ」により、全国の18歳以上の約6,800万人を母集団としたランダムサンプリング(無作為抽出)調査が実施できるようになりました。

社会調査研究センターでは、すでに、21年衆院選、22年参院選、23年統一地方選など、各種の選挙調査を蓄積したデータを解析し、地域・性・年代別の人口構成に合わせてメールを配信する「配信設計モデル」を構築しました。22年10月からは、内閣支持率などを検出する世論調査も「dサーベイ」に切り替え、「SSRC全国世論調査」として定例実施しています。

文責:松本正生(社会調査研究センター代表取締役社長)



<dサーベイの解説動画>






★本調査の「質問と回答」は、

https://ssrc.jp/research-post/d_survey_20240720/

でご覧ください。


【会社概要】

会社名:株式会社社会調査研究センター

代表取締役社⻑:松本 正⽣

設⽴:2020年4⽉1⽇

本社所在地:埼⽟県さいたま市桜区下⼤久保255 埼⽟⼤学内

TEL. 048-858-3751

ホームページ:

https://ssrc.jp/

事業内容:世論調査等各種調査の受託、世論調査研究のコンサルティングおよびコーディネートなど

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