【事業名】
産業DXのためのデジタルインフラ整備事業/
デジタルライフラインの先行実装に資する基盤に関する研究開発/
インフラ管理DX:デジタルライフラインにおける地下インフラ情報の流通※1
【本研究開発の背景と目的】
本研究開発は、経済産業省が進めるデジタルライフライン全国総合整備計画※2のインフラ管理DXワーキンググループで検討している取り組みに関連するものです。
現在、上下水道・電力・ガス・通信等のインフラ管理事業者は、各々が保有する設備情報を個別に保持し更新管理を行っており、自社の設備情報しか持たないことから、計画・工事・維持管理それぞれのフェーズにおいて個別の作業を行う必要があります。また、各社の設備情報を同時に参照する場合は、都度図面の仕様を合わせ位置情報の統合を行う必要があり、高いコストがかかることから、業務の共通化を図ることができず、今日まで膨大な時間と人手をかけてインフラの維持管理を行ってきております。
災害時においては各事業者がインフラ設備の被害状況を把握し、自治体及び所管省庁や防災機関への報告や情報公開を行うことで、各機関が連携して復旧対応をする運用が行われています。現状は各事業者からの情報は提供形式や提供タイミング等が必ずしも統一化されておらず、複数のライフラインが断絶したエリアの特定等の総合的判断及び復旧対応に時間を要しています。
7社は、これらの課題を解決するためのデータ連携システム(以下、インフラ管理DXシステム)を開発し、当該システムによって事業者間の業務共通機能に必要なデータセットを提供することで、協調領域として業務の共通化・自動化やリソースの最適活用等を図ります。
【研究開発内容】
(1)インフラ管理DXシステムの開発:
各インフラ管理事業者の機微な設備情報を統制下におきながら、相互に占有状況を照会可能にするデータ連携システムの開発
(2)データ整備ツールの開発:
各インフラ管理事業者が有する設備情報データを、共通フォーマットへ変換、位置情報の補正・統合、3D都市モデル・空間ID形式※3へ変換するツールの開発
(3)地下インフラ情報の効率的なデータ整備:
アーリーハーベストプロジェクト※4の先行実装地域であるさいたま市・八王子市の200k㎡の範囲において、
(2)で開発したツールを活用した地下インフラ情報の整備
(4)ユースケース実証:
(1)(2)(3)の成果物を活用したインフラ管理DXシステムを用いた、埋設物照会、掘削工事における建設機械向けマシンガイダンス、災害時情報共有の3つの地下インフラ情報の連携に係るユースケースを実行するためのシステム開発、業務効率化等の検証
<インフラ管理DXに関する研究開発の取り組みイメージ>
【研究開発期間】
2024年5月~2025年3月(予定)
【各社の役割】
会社名 |
役割 |
NTTデータ |
●インフラ管理DXシステムの開発(PMO) ●災害時における被害状況把握・共有に関するシステム開発・実証 |
NTTインフラネット |
●インフラ管理DXシステムの開発 ●データ整備ツールの開発 ●地下埋設物照会に関するシステム開発・実証 |
NTT東日本 |
●地下インフラ情報のデータ整備及び効率性検証(通信) |
東京ガスNW |
●地下インフラ情報のデータ整備及び効率性検証(ガス) |
東電PG |
●地下インフラ情報のデータ整備及び効率性検証(電気) |
EARTHBRAIN |
●掘削に係るマシンガイダンスに関するシステム開発・実証 |
ソフトバンク |
●災害時における被害状況把握・共有に関するシステム開発・実証 |
※1 公募概要及び結果は、こちら(
https://www.nedo.go.jp/koubo/IT3_100319.html
)をご覧ください。
※2 デジタルライフライン全国総合整備実現会議の詳細は、こちら(
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/digital_architecture/lifeline.html
)をご覧ください。
※3 デジタルライフライン全国総合整備計画概要(
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/digital_architecture/gaiyo.pdf
)の16ページをご覧ください。
※4 デジタルライフライン全国総合整備計画概要(
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/digital_architecture/gaiyo.pdf
)の2ページをご覧ください。