抗がん剤適正使用を支援するLLM(大規模言語モデル)を活用したAIの共同研究開発の開始について

by GENIC

特定非営利活動法人 日本肺癌学会(理事長:池田 徳彦、以下「日本肺癌学会」)と新医療リアルワールドデータ研究機構株式会社(本社:京都市、代表取締役社長:是川 幸士、以下「PRiME-R」)は、肺癌薬物療法における抗がん剤の適正使用情報を簡便に検索でき、迅速に回答を得られるLLMを活用したAIの共同研究開発(以下「本プロジェクト」)を進めてまいります。

1.取り組みの背景

日常の診療業務等で多忙を極める医師の働き方改革が求められている中、医師は多様な薬剤の中から適切な薬剤を選択し、適正な使用情報を理解し、治療を行っている実態にあります。こうした実態を踏まえ、LLMなどの先端技術を用いて各薬剤の適正使用情報を簡便に検索でき、迅速に回答を得られるサービスを提供することにより、医療現場のDXを推進し、医師の働き方改革や医療の質の向上に貢献できると考え、日本肺癌学会とPRiME-Rは本プロジェクトに取り組むこととしました。

2.取り組みの概要

本プロジェクトでは、治療法が複雑化・多様化している肺がん薬物療法に焦点を当て、日本肺癌学会 データベース委員会(委員長:山本信之(和歌山県立医科大学))AI開発小委員会(委員長:塩山善之(九州国際重粒子線がん治療センター))において藤本大智(兵庫医科大学病院)を中心としたワーキングメンバーと医療分野におけるLLM利活用を推進しているPRiME-R※が連携し、医師及び医療現場の意見を取り入れつつ、LLMを用いた会話形式による簡易な問い合わせインターフェース(画面イメージ図参照)を用い、専門医師の監修による信頼性の高い回答(抗がん剤使用における有害事象発生時の休薬・減量等の対処法等)を得られるプロトタイプモデルを開発し、その有用性を検証してまいります。

※ 生成AI等を用いた医療リアルワールドデータの収集と医療DXの加速

https://prime-r.inc/newsrelease/621/

戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期の採択について

https://prime-r.inc/newsrelease/707/

【システムイメージ図】

医療従事者が日々の業務の中で、「スマートフォン」、「PC」等様々なデバイスから、各薬剤の適正使用情報等を簡便に検索できるシステムとなります。LLMと、専門医師が監修した独自データベースを組み合わせることでハルシネーション(LLMが誤った情報を出力する状況)を最小限に抑え、高品質な回答生成をめざします。

抗がん剤適正使用を支援するLLM(大規模言語モデル)を活用したAIの共同研究開発の開始について

【画面イメージ図】

抗がん剤適正使用を支援するLLM(大規模言語モデル)を活用したAIの共同研究開発の開始について

3.プロジェクト体制

抗がん剤適正使用を支援するLLM(大規模言語モデル)を活用したAIの共同研究開発の開始について

4.今後の展開

本プロジェクトにより、LLMを用いた信頼性・有用性の高いシステムを開発することで医療現場のDXを推進し、医療従事者の業務省力化を図り、医師の働き方改革や医療の質の向上等に貢献してまいります。

また、本アプリケーションをベースに医療従事者の様々な問合せに対応する統合プラットフォームを開発し、サービスの拡充、拡大をめざしてまいります。

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