創刊37周年の新刊ビジネス書情報誌『TOPPOINT(トップポイント)』を発行する株式会社パーソナルブレーン(本社:京都市中京区、代表:橋本忠明)は、半年ごとに1万名以上の定期購読者を対象とした読者アンケートを行い、「ベストビジネス書」に選ばれた書籍を「TOPPOINT大賞」として表彰しています。
このたび、
記念すべき第40回目となる、2024年上半期「TOPPOINT大賞」が決定
いたしましたので、大賞作品&ベスト10冊を以下の通り発表いたします。
特設ページはこちら ⇒
https://www.toppoint.jp/bestbook/announcement/24f
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ビジネスリーダー1万人が選んだベストビジネス書は、『戦略の要諦』!
第40回「TOPPOINT大賞」に輝いたのは、『戦略の要諦』(リチャード・P・ルメルト 著/日経BP・日本経済新聞出版)です。
著者のルメルト氏は、戦略論と経営理論の世界的権威として知られる人物です。
前著『良い戦略、悪い戦略』は2012年の邦訳書刊行以降、多くのビジネスパーソンに愛読され、ロングセラーとして版を重ねています。
今作の『戦略の要諦』では、課題に基づく戦略の立て方などについて解説。経営者が抱く戦略の誤解を解きほぐし、なすべきことを説きます。
500頁超の大著ですが、読者からの反応は良く、「内容が濃く、読みごたえがあった」「大変参考になった」といった声が多く寄せられました。
2024年上半期「TOPPOINT大賞」ベスト10冊(一覧)
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経営者・管理職は、自らの老い方や、若者との接し方に悩んでいる?
第2位は、一橋大学名誉教授の伊丹敬之氏が、低迷が続く日本企業が犯した誤りを明らかにした『漂流する日本企業 どこで、なにを、間違え、迷走したのか?』(東洋経済新報社)です。伊丹氏によれば、
「失われた30年」の間、日本企業が伸び悩んでいる原因は、戦後の成長を支えた“経営の原理”を忘れたことにある
といいます。本書では、株主偏重の今の経営に警鐘を鳴らしつつ、積極的な設備投資や人材投資で企業を成長させ、結果的に株主にも報いる、という「従業員主権経営」の復権を説いています。
そして第3位には『静かな働き方 「ほどよい」仕事でじぶん時間を取り戻す』(シモーヌ・ストルゾフ 著/日経BP・日本経済新聞出版)が選ばれました。収入も充実感も手に入れようと、必死に働く――。そんな
「仕事主義者(ワーキスト)」が増えていると本書は言います。そして、彼らは過重労働や燃え尽き症候群に陥る危険がある
と警告、働き方の見直しを提案します。
『TOPPOINT』の購読者は、約半数が経営者層、6割以上がマネジメント層です。今回ベスト10冊にランクインした書籍を見ると、
経営者・管理職を中心としたビジネスパーソンは、この先の年の重ね方や、脳を活性化させる方法などに関心がある
ことがうかがえます(『人はどう老いるのか』『本を読むだけで脳は若返る』など)。
また、「罰ゲーム」とも揶揄され、業務の負担増にあえぐ
管理職が、現状を打開する方法、特に若者との接し方について深く知りたいと思っている
ことも見受けられます(『罰ゲーム化する管理職』『静かに退職する若者たち』など)。
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編集担当者の受賞コメント
今回の「TOPPOINT大賞」受賞にあたり、『戦略の要諦』の編集担当者である、金 東洋様(日経BP)からコメントを頂戴しています。内容は、以下の通りです。
「ビジョン、ミッション、パーパスを組織に浸透させれば業績が回復する」などと助言する本が書店を席巻する昨今にあって、「戦略」の本流を問い直した『戦略の要諦』を「TOPPOINT大賞」にご選出いただきましたことに、深く御礼申し上げます。
多くの企業は目標を設定してから、そこに至るまでの計画を「戦略」と呼んでいます。これでは順序が逆であり、「戦略の策定」とは「克服可能な最重要ポイントを見きわめそれを解決する方法を見つけること」なのだと著者は喝破します。不適切な目標への戦略は、ただの空疎な作文であり、当然実行できません。本書第5部「戦略ファウンドリー」では実際に戦略策定をどう行うべきかについて詳説しています。前作『良い戦略、悪い戦略』も併せてお手にとっていただければ幸いです。
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著者・リチャード・P・ルメルト氏の略歴
戦略論と経営理論の世界的権威。エコノミスト誌は、「マネジメント・コンセプトと企業プラクティスに対して最も影響力ある25人」の1人に著者を選んだ。ハーバード・ビジネススクールにて博士号取得。UCLAアンダーソン・スクール・オブ・マネジメント名誉教授。
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『戦略の要諦』に投票した読者のコメント(抜粋)
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昨今のコーポレートガバナンスコードに安易に流されず、顧客価値創出の為の勝ち筋(どうやったら勝てるか)を探求する姿勢がすがすがしく、市場競争でどう生き残るかについての示唆に溢れていると感じました。(40代・男性)
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『良い戦略、悪い戦略』もよかったが、今回の『戦略の要諦』も参考になった。今はビジョンという言葉がもてはやされているが、本当の戦略がそこにはないことをはっきりと指摘してくれていて、自分の考えに間違いなかったと思っている。(60代・男性)
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自社経営戦略に近い意見として、本書を協力業者に提示しながら差分を補足することで、プロジェクトのコンセプトワークに役立てることができた。(50代・男性)
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目標と戦略は違うことは頭でわかっていても、実行に移す時には重ね合わせてしまいがちになる。両者を明確に分けて論じているこの本は戦略について考える時に繰り返し読むことになりそうです。(50代・男性)
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表紙に書かれていた「ミッション・パーパスは無意味である」というこの言葉が一番自分に刺さった。この本を読むことで納得した。(40代・男性)
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この半年で一番良かった本です。流行りに流されない戦略策定の方法を教えてくれました。(40代・女性)
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「TOPPOINT大賞」とは
「TOPPOINT大賞」とは、新刊ビジネス書情報誌『TOPPOINT』が、読者アンケートによって半年ごとの「ベストビジネス書」を決定するものです。2004年より前身の「読者が選ぶベストブック」を開始し、今回で通算40回目の開催となります。今回は、本誌2024年1月号~6月号の紹介書籍を対象とし、5月24日(金)から6月16日(日)までを投票期間としました。
アンケートは、1万名以上の『TOPPOINT』読者を対象とし、半年間で紹介した書籍60冊の中から「ベスト3」を選んでいただく形で実施しました。1位3点、2位2点、3位1点として集計し、総得点1位の書籍を「TOPPOINT大賞」として選定。併せて、得点順に上位10冊を選出しました。
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「TOPPOINT大賞」決定に合わせた書店店頭フェアの開催
本賞の決定に伴い、
丸善ジュンク堂書店・文教堂・未来屋書店の主要大型店約50店舗にて「TOPPOINT大賞受賞書籍フェア」を開催
します。フェアでは、ベスト10冊に選ばれた各書籍を、その書籍の読みどころや読者のコメントを記したPOPと並べて展開。また、本賞の概要を紹介した小冊子(無料)も配布します。
開催期間は、8月1日(木)より1カ月間の予定です。
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新刊ビジネス書情報誌『TOPPOINT』とは
『TOPPOINT』は、毎月数多く出版されるビジネス関連の新刊書の中から、「一読の価値ある本」を厳選し、その要約を紹介する月刊誌です。毎月、100冊前後のビジネス関連の新刊書を熟読、その中でも特に「内容が斬新」「アイデアに溢れた」10冊を厳選し、その要約を紹介しています。1987年の創刊以来30年以上にわたり、第一線のビジネスリーダーを中心に購読されています。