川崎重工が開発したDACは、大気中からCO2を直接回収する技術です。CO2の吸収に最適な多孔質材料とアミン化合物から成る固体吸収材によって、大気中のCO2を分離・回収します。
一方、鹿島らが開発した「CO2-SUICOM」は、コンクリートの製造時にCO₂を吸収・固定することでCO₂排出量を実質ゼロ以下にできる技術です。プレキャストコンクリート製品工場にて炭酸化養生※1を行うことで、CO2を吸収・固定させます。炭酸化養生で用いるCO2は現状、外部から購入しており、「CO2-SUICOM」の普及展開にあたっては、CO2の調達手段が大きな課題となっています。そこで、鹿島は必要なCO2を必要な場所でタイムリーに調達できるDACに着目し、数十年にわたり開発を進めている川崎重工と共同研究を開始することとしました。
川崎重工が保有する最先端のDAC技術と「CO2-SUICOM」を組み合わせてCCU※2を実施できれば、カーボンニュートラル社会の実現に大きく寄与することができます。
両社は今後、プレキャストコンクリート製品工場に適したDAC装置の構成を検討し、「CO2-SUICOM」の製造実証を行ってまいります。
※1 CO2を封入した槽内でコンクリートを養生し、安定した環境でCO2を吸収・固定させる方法
※2
C
arbon dioxide
C
apture and
U
tilization:CO2を回収・利用すること
(参考)
「CO2-SUICOM®(シーオーツースイコム)」KAJIMA CONCRETE BASE
https://www.kajima.co.jp/tech/c_sus_con/technology01/index.html
動画でみる鹿島の土木技術「カーボンニュートラル(CN)」
https://www.kajima.co.jp/tech/c_movies/index.html#anc_cn
川崎重工のCO2分離回収について(グループビジョン2030進捗報告会資料 68~75ページ)