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Overtureが流れるなかマグマが噴出するかのような映像がLEDに映し出されると、「Winding Road」のイントロが流れ、クラップが響くなか炎とともに大橋が2階ステージに登場。後のMCで自身も語っていたように、従来のセットリストからすると意表を突くようなハードなナンバーで、ライブの幕開けを飾る。曲の途中からステージにはダンサーも登場し、中盤からはダンサーとのダンスもバッチリ揃えながら、スタイリッシュかつ力強いパフォーマンスを展開。そのダンスが自身の没入度合いも高めたのか、曲が進むにつれて歌声にはパワフルさとラウドさが上乗せされていき、楽曲リリース時からの進化や成長も感じさせてくれた。続く「Be My Friend!!!」のイントロ中に「パシフィコ横浜の声、大きく聴かせてくださーい！」とファンを煽ると、その次に歌唱した「Don’t need color」まで2曲連続でミクスチャーロックを畳み掛け、スタイリッシュなラップパートやこの瞬間ならではのラウドさやラフさを歌声に持たせ、序盤にしてファンのボルテージを一気に爆上げすることに成功した。

歌唱直後のMCパートでは、前述の通り自身にとってこの会場は思い出の地であると語り、「10周年を目前に、ここでライブできて嬉しいです！」と喜びをあらわにすると、このツアーが初披露となる「LITTLE・LOVE・GHOST」からライブ再開。楽曲にマッチするややラフめな歌声をベースにする一方で、情念深い恋の歌らしく、ロングトーンを尻下がりに歌うことによる艶っぽさも。また、神奈川公演のみの披露となったソロデビュー前から歌ってきたオリジナル曲「No Surrender」では、イントロ中にファンから喜びの大歓声が上がっていた。

そして中盤では、最新アルバム『Reflection』曲の中からカッコよくてしっとりとしたナンバーを4曲続けて披露。その中では、心の深い部分と哀しさを描いた「Nobody Knows」での表現が特に心に残るものに。サビの終盤に三度繰り返す「Good-bye」のフレーズを発するごとにその哀しみは徐々に増していき、大サビでは激しさも持たせて一段と高ぶる心情をも表現。最後には絞り出すように歌唱し、今の大橋彩香ならではの巧みさと魅力を凝縮したような1曲に。さらにはその直後の「水鏡」でも、引き続き哀しさに加えてこの曲ならではの艶っぽさも醸し出しつつ、1曲の中での心の揺れ動きも見事に描き出してみせた。

こうして歌声で魅せたところで、大橋は一旦降壇。バンドによる「HOWL」のインスト演奏のなかダンサーとバンドメンバー紹介を経て、衣装チェンジした大橋が再び2階ステージにリフトUPで登場。「後半戦も、ブチ上げていくぞー！」とシャウトし、キラーチューン「ワガママMIRROR HEART」によって会場はさらに沸き返る。ダンサーとのコンビネーションも織り込んだダンスとともに披露したこの曲でも、歌声のパワフルさは健在。それを笑顔で、あたかも平然と行なっているかのようにも感じさせるパフォーマンスには、改めて舌を巻いた。さらに続くタオル曲「ハッピーメリーゴーランド！」でも、曲中にふんだんに盛り込まれたコールとともにさらなる盛り上がりをもたらし、ライブ後半の滑り出しを最高のものとした。

歌唱後には、これまでアジアツアーで巡ってきた都市にちなんだ思い出話を挟み、3曲続けての恋愛ソングゾーンへ。アコースティックな要素を持つ楽曲やや多めのこのブロックでは、柔らかな歌声を駆使して、ときに甘くときに切ない感情を表現していく。そのうち、このツアーで初披露となった新曲「美味しいセレナーデ」は、にこやかな表情とともに温かみを歌声に込めて歌唱。先行配信されている音源以上の柔らかさや甘さを込めた歌声で、ファンの心に温かさや幸せを届けていく。

さて、ライブもそろそろ終盤戦。「いっぱい盛り上がれる楽曲を用意しました！まだまだ声出せますか!?」と煽って改めて盛り上げにかかると、「にゃんだーわんだーデイズ」のイントロに合わせて2階ステージに、愛猫・フレアとミラの「たっちぃZooにゃんこ」のぬいぐるみがリフトUPで登場。途中からはダンサーに抱えられた2匹とともに、この曲らしいキュートかつファニーなパフォーマンスでファンを惹き込む。そしてダンサブルな「#HASHTAG ME」では中盤でのラップでも改めて魅せ、ハイテンポかつハイトーンな部分の多い「Please,please!」もパワフルに歌唱して場内のボルテージをぐいぐい高めると、「みんなの歌を、たくさん聴かせてください！」と呼びかけ、田淵智也（UNISON SQUARE GARDEN）が提供した新たな必殺ナンバー「Flash Summit!!」へ。歌い出しのアカペラを高らかに、この大会場で大勢のファンとともに歌える感慨を噛み締めるかのようにややたっぷりめに歌い上げると、「本当に18曲目なのか？」と思わされるほどの力強く伸びやかな歌声を、全開のスマイルとともに会場いっぱいに届け、客席全ての人の心を震わせる。その姿はまるで、これからも笑顔とともに力強くファンを先導し続ける、声優アーティスト・大橋彩香の姿を示唆しているかのようでもあった。そして楽曲冒頭の呼びかけや間奏での「歌ってー！」のシャウトに呼応して、客席からはコーラス部分の大合唱が。まさにDメロの「私とみんなで　煌めいたこの瞬間」のフレーズを具現化したような光景が眼前に広がるなか、さすがに大橋も感極まりかけたのか、こみ上げるものをなんとかこらえながら歌唱。瞳をうるませながらも会場中の「みんな」と笑顔で約束を交わし、最後はぐっと腕を突き上げて本編を締めくくった。

すかさずファンからはアンコールを求める声が上がると、1曲目同様に2階ステージに大橋が再登場し、アーティストデビュー10周年当日・8月6日にリリースされる「変革Delight」をライブ初披露！　真紅の輝きに染まる客席を前に、再び全力でその歌声を響かせ始める。1サビではリリース前にもかかわらず客席からは早くも大きなコールが起こり、それと同時にステージ上には炎も噴き出していく。また、楽曲後半のメロラップもソリッドに歌いこなしていき、最後まで力強く絞り出した歌声からは、心の内にある熱いものが垣間見えるよう。それは、本編ラスト曲「Flash Summit!!」同様に力強く先頭に立ち続ける姿を想起させるものでもあった。

歌唱後には、このツアー恒例となったスマホ動画撮影タイムなどを通じてファンと一緒に楽しい時間を過ごすと、最後にアーティストデビュー10周年を前に「最初は『一人でもファンがいる限りは続けていきたい』と思っていたけど、10年経ってもこんなにたくさんの方が応援してくれて嬉しいです。まだまだアーティスト活動、楽しく活動していけそうです！」とこの先を見据えたメッセージを送り、スタッフ等も含めて会場中全ての人に感謝。そして「皆さんの応援が、私の元気の源になっています。これからも歌やお芝居で私の想いは届けていきたいですし、10周年イヤーはたくさんの皆さんに『ありがとう』を届けていきたいです。11年目も、応援よろしくお願いします！」と深く一礼。拍手が会場中を包むなか、このツアーのラストを飾る、デビュー曲「YES!!」の披露が始まる。

この曲は歌唱中にサインボールを客席へと投げ入れながら、その先にいるファンと視線を交わしてコミュニケーション。晴れやかな笑顔とともに最後まで歌声をきらめかせながら、アーティスト活動の原点の曲もファンからのコールと一緒に作り上げてツアーを締めくくり、10周年のその先への歩みをスタートさせたのだった。

なお、本公演は8月11日（日）まで、見逃し配信も実施中。磨き続けたパフォーマンススキルがファンを魅了し、そのファンとともに作り上げた最高に楽しかった一夜の模様を今からでもぜひ体感し、11年目に突入する大橋のアーティスト活動をさらに楽しみにしていてほしい。

「Ayaka Ohashi AsiaTour『Reflection』」の神奈川公演セットリスト

Winding Road

Be My Friend!!!

Don’t need color

LITTLE・LOVE・GHOST

No Surrender

Connect

Stone Cold

Nobody Knows

⽔鏡

ワガママMIRROR HEART

ハッピーメリーゴーランド!

Four Leaves

美味しいセレナーデ

Lovely Days

にゃんだーわんだーデイズ

#HASHTAG ME

Please,please!

Flash Summit!!

変⾰Delight

Yes!!

～Information～

大橋彩香アーティストデビュー10周年記念楽曲「変革Delight」が8/6(火)に日本人アーティスト初のNemo Albumとして発売が決定！またそのリリースイベントの開催も決定しました。8/6(火)発売のNemo Album（通常版/税込3,300円）をご購入いただき、ご応募いただいたお客様の中から抽選でご招待となります！対象商品のご予約は8月5日(月)0:00～となりますので、お見逃しなく！