雑誌の表紙やタレントの写真集を撮影する写真家として活躍しながら、棋士の師弟関係を追ったノンフィクションの執筆など、作家としてもペンを走らせる野澤亘伸(のざわひろのぶ)の新刊『オオクワガタに人生を懸けた男たち』が、8月7日に双葉社から刊行される。
タイトルにある〝男たち〟とは、オオクワガタ採集家集団「インフィニティー∞ブラック」のメンバーのこと。オオクワガタとは、男なら一度は手にしてみたい憧れの虫であり、自然界で見つけるのは極めて難しいとされる。虫採りに没頭した多くの少年たちも図鑑で写真やイラストを目にすることはあっても、実際にその雄姿を見かけることはなかったことだろう。そんなオオクワガタの未発見生息地を探すという共通の目的で集まったのがインフィニティー・ブラックだ。
■著者からのコメント到着!
雑誌の取材を通じて、メンバーとの出会いが本書執筆のきっかけになったと著者は言う。
「そのときに教えてもらった長年の採取経験から得た知識、図鑑やどんな本にも載っていない彼らしか知り得ないオオクワガタの真の生態についての情報を残したい、記録したいと強く思いました」
本書では、オオクワガタに魅了された男たちの情熱はもちろん、これまで謎に包まれていたオオクワガタの生態が明かされる。まさに〝真説・オオクワガタ論〟と言えるだろう。加えて、メンバーと解剖学者・養老孟司との対談、昆虫系YouTuber・たえたそとの鼎談も収録した。
虫への憧憬と冒険心に突き動かされる永遠の少年たちを追ったノンフィクションは、虫を追いかけて山を駆け巡った少年時代を思い出しながら読んでもらいたい1冊だ。
■内容
第一章 森のケモノ
第二章 山梨最強の男
第三章 孤高のフロンティア精神
第四章 INFINITY∞BLACKの遺伝子を受け継ぐ男
第五章 INFINITY∞BLACKの知恵袋と生き字引
第六章 役者の道と虫の道
第七章 ラスボス登場
対談「情熱昆虫少年」
養老孟司(解剖学者)×インフィニティー・ブラック/菊池愛騎
鼎談「今もトキメキが止まらない!」
たえたそ(昆虫系YouTuber/シンガーソングライター)×インフィニティー・ブラック/菊池愛騎+松島幸次
■書誌情報
書名: オオクワガタに人生を懸けた男たち
著者: 野澤亘伸(のざわひろのぶ)
判型: 四六判
頁数: 292ページ
定価: 1980円(税込)
発売日: 2024年8月7日(水)
※地域、書店によっては前後する場合がございます
ISBN978-4-575-31889-0 C0076
■著者プロフィール
野澤亘伸(のざわ・ひろのぶ)
1968年栃木県生まれ。写真家、作家。上智大学法学部卒業後、1993年より写真週刊誌『FLASH』の専属カメラマンになる。おもに事件報道、芸能スクープ、スポーツなどを担当。同誌の年間スクープ賞を3度受賞。その後フリーとなり、雑誌表紙やグラビア、タレント写真集など多数撮影。2019年に『師弟 棋士たち 魂の伝承』(光文社)で第31回将棋ペンクラブ大賞受賞。その他の著書に『美しすぎるカブトムシ図鑑』(双葉社)、『絆―棋士たち 師弟の物語』(マイナビ出版)などがある。『BE-KUWA』(むし社)で「虫のためなら、どこへでも!」連載中。
X:@nozawa_tochigi(
https://x.com/nozawa_tochigi
)
養老孟司(ようろう・たけし)
1937年生まれ、神奈川県出身。解剖学者。東京大学名誉教授。心の問題や社会現象を、脳科学や解剖学などの知識を交えながら解説し、多くの読者を得ている。大の虫好きとして知られ、現在も昆虫採集・標本作成を続けている。『からだの見方』(筑摩書房)でサントリー学芸賞受賞。著書に『バカの壁』『死の壁』(ともに新潮新書)など多数。
たえたそ
宮城県出身。シンガーソングライター〝Tae〟として活動しながら、YouTubeチャンネル「たえたそちゃんねる」を始める。幼い頃から阿武隈の大自然に囲まれて育ったこともあり、次第に昆虫をテーマに取り上げ始めた。現在はチャンネル登録者数12万人を超える。生物分類技能検定3級。NHK番組審議委員。専門情報誌『BE-KUWA』にて連載をもつなど、昆虫女子としても精力的に活動中。
公式サイト:
https://taetaso-ch.com/