東洋製罐グループホールディングス株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:大塚一男)の連結子会社である東洋ガラス株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:野口信吾、以下「東洋ガラス」)および株式会社不動テトラ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:奥田眞也、以下「不動テトラ」)は共同事業体として、大阪府に対し「イオンカルチャープレートを用いたワカメ場造成」事業(以下「本事業」)を提案し、このたび、「大阪府万博会場周辺海域ブルーカーボン生態系創出事業」※に採択されました。
本事業は、両社のイオンカルチャーとテトラポッドによる藻場造成の実績と経験を活かし、大阪・関西万博会場周辺海域のブルーカーボン生態系創出に寄与することを目的としています。
※大阪府万博会場周辺海域ブルーカーボン生態系創出事業
「いのち輝く未来社会のデザイン(Designing Future Society for Our Lives)」をテーマとする、2025年の大阪・関西万博開催にあわせて、会場周辺海域にブルーカーボン生態系を創出し、万博の機会を通じて大阪湾における取組を国内外に発信するため、万博会場周辺海域の護岸において藻場の創出に取り組む民間事業者などを大阪府が公募する事業です。採択された事業は、費用の一部を大阪府が補助します。
(ご参考)大阪府HP:
https://www.pref.osaka.lg.jp/hodo/fumin/o120070/prs_51070.html
https://www.pref.osaka.lg.jp/o120070/kankyohozen/osaka-wan/banpaku_moba.html#saitaku
【イオンカルチャー(藻類増殖材)について】
東洋ガラスと不動テトラが共同開発したイオンカルチャーは、海洋植物の生長を促進する二価鉄やケイ酸、リン酸イオンといった成分が、ゆっくりと水に溶け出すよう成分調整を行ったガラス製品です。
本事業に使用されるイオンカルチャープレートは、イオンカルチャーを表面に配置したモルタルプレートで、海洋沿岸部の大型海藻養殖・漁場造成に利用されています。港や岸壁のテトラポッドの表面に取り付けて海藻の生長を促すことで、ブルーカーボン生態系の構築に寄与します。
イオンカルチャープレートの特徴
・プレート形状で、テトラポッドへの装着など、施工が容易
・約3~10年間、海藻類や植物プランクトンに必要な成分を溶出
・耐久性に優れ、溶出期間の制御が可能
・全国60カ所以上の漁港や防波堤に採用
【本事業の概要】
対象海域は窒素やリンなどの栄養塩濃度が高い一方、鉄の濃度が相対的に低いことが推定されます。海藻類の生長に必要な鉄、ケイ素などを溶出するイオンカルチャープレートをテトラポッドに取り付け、生長を促進することで早期の藻場造成を目指します。また、ワカメの種糸や母藻を天然素材の網袋などにいれたスポアバッグをイオンカルチャープレート周辺に取り付け、ワカメ胞子の供給源とします。
2024年12月より設置を開始し、設置後は、潜水目視観察により被度(生育海藻が一定面積のブロック表面を覆う割合)の調査を年2回実施します。
対象種
ワカメ
藻場創出目標面積・藻場の被度の目標
面積:延長150 m ✕ 幅2 m=300 ㎡
被度:春から夏にかけて、25~50 %
東洋製罐グループについて
東洋製罐グループは、金属・プラスチック・紙・ガラス等、それぞれの素材が持つ特性を活かした様々な容器をグローバルに提供する総合包装容器メーカーです。包装容器事業のほか、エンジニアリング・充填・物流事業、鋼板関連事業、機能材料関連事業、不動産関連事業の5つの事業を有しています。
当社グループは、社会や地球環境について長期的な視点で考え、すべてのステークホルダーの皆さまに提供する価値が最大化するよう、2050年を見据えた「長期経営ビジョン2050『未来をつつむ』」を2021年5月に策定しました。当社グループの目指す姿・ありたい姿を「世界中のあらゆる人びとを安心・安全・豊かさでつつむ『くらしのプラットフォーム』」と位置づけ、「多様性が受け入れられ、一人ひとりがより自分らしく生活できる社会の実現」「地球環境に負荷を与えずに、人々の幸せなくらしがずっと未来へ受け継がれる社会の実現」を目指し、事業活動を推進してまいります。
1917年に創立し、国内45社(東洋製罐グループホールディングス含む)、海外47社のグループ会社を擁し、約20,000人の従業員が働いています。2024年3月期の連結売上高は9,506億円です。