千葉県香取郡東庄町は、地域課題を解決するための新たな取り組みとして、町内在住の16歳から40歳の町民を対象にドローンパイロット育成事業(以下、「本事業」という。)を開始します。本事業では、無料でドローンの民間ライセンスを取得できる講座を提供しており、地域の活性化や新たなビジネスチャンスの創出を目指しています。また、受講者にはドローンの国家資格取得を視野に入れた実践的な教育を提供します。
本事業の概要
1.本事業の募集人数は、6名です。
2.応募資格は以下のすべての項目に該当する方を対象とします。
1)令和6年4月1日時点で15歳以上39歳以下の方
2)町内に在住している方
3)ドローン操縦に興味があり、積極的に講座に参加できる方
4)受講会場まで通学できる方
3.受講会場は、東庄町ドローンパーク(運営:一般社団法人国際ドローン協会)で、住所は東庄町小南941(旧東城小学校)です。
4.講座内容内容は以下の通りです。
1)ドローンの基礎知識
2)ドローンの操縦技術(実技訓練を含む)
3)ドローンの法規制と安全管理
4)ドローンを用いた実践的なプロジェクトへの参加
5.本事業では令和7年3月までに民間ライセンスを取得していただきます。講座の受講時間は、学校や仕事の予定に合わせて自由にを選ぶことができます。
6.本事業への参加を検討している方へ説明会を実施します。
下記URLから説明会への参加登録をお願いします。
https://investigative-ex.com/fx/juLPfx
日時:8月16日(金)、8月17日(土)、8月18日(日)各日17時と19時の2回開催
場所:東庄町ドローンパーク
本事業を実施するに至った背景
東庄町では「ドローンによる町おこし」を目指し、施策展開を進めています。ドローン利活用の第一歩として、廃校となった旧東城小学校跡地に「一般社団法人国際ドローン協会(以下、国際ドローン協会)」を誘致し、令和4年11月に貸付契約を締結しました。令和4年12月に導入された無人航空機操縦者技能証明(以下、操縦ライセンス)制度に伴い、一等無人航空機操縦士資格(以下、一等ライセンス)を取得した人材を育成するため、令和5年3月に「東庄町ドローンパーク」を開所しました。また、東庄町と国際ドローン協会は、令和6年6月に包括連携協定を締結しました。
これにより、今後の産業発展へのドローン活用が見込まれ、関係人口の拡大に取り組んでいます。
東庄町では、農業の担い手不足とICT等の技術を活用した人材不足が深刻化しており、新しい産業を支えるためのICT人材の確保が急務です。ドローンによる町おこしを進めるにあたり、特に若者を中心とした人材育成を行うことで、若者の定住促進や田園回帰の促進を図ります。
期待される効果と成果
過疎化、少子高齢化により東庄町の主たる産業である農業人口の減少や、町内の公共交通機関がないエリアへの物資輸送などの課題を、ドローンやICT技術を活用して解決することです。そのためには、高い操縦技能とドローン知識を持つ一等ライセンス所有者が必要となります。パイロットを町の担い手として育成し、地域でドローン技術を活用した運用に携わるための人材を確保します。
また、新技術導入にあたり、町民の理解を得ることも重要です。受講生が農家の集まりや所属団体で広報マンとなり、地域全体でドローン技術を用いた産業創造の受け入れやすい環境づくりを進めます。ドローンパイロットは過疎地域でもICT技術を使いこなす若者たちの憧れる職業として、新たな可能性を追求します。
パートナー機関の紹介
東庄町ドローンパークを運営する一般社団法人国際ドローン協会は、ドローンの普及と技術向上を目的とし、数多くの実績を持つ団体です。
– 農薬散布の実績:ドローンを活用した農薬散布により、農業の効率化と環境保護を実現しています。11日間で約1000ヘクタールの農地に対して4機のドローンで農薬散布を行いました。
従来の有人ヘリコプターでの農薬散布と比べ、人員は6割削減出来、薬剤のドリフトも大幅に減少しました。
– イベントでのドローン使用:町内で行う大規模イベントの駐車場整備にもドローンを活用しました。
スピーカーを使い上空からの呼びかけ、夜間の暗視カメラによる地上誘導員への指示、ライトによる夜間の通行補助といった活用を全国でも先駆けて行っています。
– 中学生の巡視実証実験:全国で初めて中学生の下校をドローンで巡視する実証実験を実施しました。これにより、地域の安全確保と教職員の見守りにかかる負担の軽減を図ります。
今後の展望
東庄町では、将来的に輸送ドローンによる実証実験を予定しており、地域の物流効率化を目指しています。これにより、地域全体の生活環境が向上し、持続可能な地域社会の構築に貢献することを目指しています。