桜、朝顔、菊、四季を彩る様々な植物たち。北斎が描いた植物の絵は、線一本で描いたシンプルなものから、線や色を重ねて細密に仕上げたものまで作品によって様々な表情を見せてくれます。本展では、北斎が描いた植物の絵で展示室を埋め尽くし「北斎の植物図鑑」と題して、草木、花の世界をお楽しみいただきます。その中で北斎が得意とした筆づかいや様々な描法、独特な表現もご紹介いたします。晩年北斎が過ごした小布施は、緑豊かで華やかな花の町でもあります。そんな小布施で植物の世界を存分にお楽しみください。
北斎館が所蔵する作品の中から植物が描かれたものを選び、種類や特徴を「図鑑」のようにまとめました。北斎が描いた植物の数は大変多く、その数はなんと100種類以上にものぼります。植物といっても千差万別で、草木や花はもちろん、大根や芋、梅にりんごなど野菜や果物も含みます。カエデやイチョウ、バラン、松の葉などあらゆる形の葉っぱもまとめられており、いかに北斎が様々な形の葉に興味を抱いていたかも伺えます。
当時江戸の人々に好まれた植物や、現代の私たちにも親しみのあるおなじみの植物は、北斎の目にどのように写り、どのように描かれたのでしょうか。図鑑のページをめくるように、じっくりとお楽しみください。
北斎の植物図鑑
Hokusai’s Botanical Atlas
【会期】2024年9月4日(水)- 2024年11月10日(日)
【開催時間】午前9時から午後5時まで(最終入館は午後4時30分まで)
【会場】北斎館(長野県上高井郡小布施町大字小布施485)
【入館料】大人1,000円 高校生500円 小中学生300円
【休館日】会期中無休
見どころ
(1)花の町・小布施では古くから「巴錦」と呼ばれる菊の栽培が行われてきました。北斎はこの巴錦を作品の中に残しています。肉筆作品の「菊」には、数種類の菊が咲き乱れ、艶やかな色彩や繊細な筆づかいにより生命力豊かに咲き誇る姿が見事に表現されています。
(2)版本の中にもたくさんの植物が登場がします。見開きのページいっぱいに描かれた植物は、本物の質感やみずみずしさが想像できるほど、一つ一つ特徴を捉え描かれています。よく知るものもあれば、見たことの無い植物もあるかもしれません。そんな時は、展示作品のキャプション隣の解説欄をご覧ください。植物の種類や特徴を記載しました。日本独自の植物の親しみ方や、江戸時代から好まれている草木など新しい発見があるかもしれません。
(3)北斎が手本となって、絵を学ぶものたちに分かりやすく描き方を紹介した版本があります。弟子や多くの絵師たちはそれを参考にしたと言われています。今企画展では北斎に影響された絵師たちの作品もご覧いただきます。彼らたちが題材にした植物の魅力や北斎作品との比較もどうぞお楽しみ下さい。
イベント
学芸員によるギャラリートーク
【開催日】10月5日(土)、10月12日(土) 各回13時半〜
【参加費】無料(予約不要。要入館券)
ワークショップ「押し花の植物図鑑」
【講師】 押し花作家 跡部由美子氏
【開催日】10月19日(土)、10月26日(土)
【時間】午前の部:10時〜12時、午後の部:14時〜16時
【参加費】2,000円
※予約制(小学生以上、各部6名)9月4日(水)より予約開始
(定員になり次第締め切りますので、ご了承ください。)
参加予約・詳細は北斎館までお電話ください。
TEL.026-247-5206
お問い合わせ先
一般財団法人 北斎館
TEL:026-247-5206
Instagram
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