株式会社コラビット(本社:東京都港区、代表取締役:浅海剛)は、2024年5月16日(木)に中古不動産物件をリノベーションした場合の価格算定ステップと実行プログラムについて特許申請が受理され、今回特許取得致しましたので、ここにお知らせいたします。
◼︎特許概要
【特許番号】特許第7489652号
【特許登録日】2024年5月16日
【発明の名称】プログラム、方法、情報処理装置、システム
【特許権者】株式会社コラビット
【発明者】谷口 卓哉
◼︎この技術を用いることで得られるメリット
中古マンションにおいて、リノベーションした場合の想定される査定価格を速やかに提示することが可能です。
例えば、次のような場合に有効です。
リノベーション済みの中古物件の査定依頼を受けた場合
売却前にリノベーションをするか検討中の売主から相談を受けた場合
※なお、ここでいうリノベーションとは、建物の内装等を解体し、基礎や柱などの骨組みだけの状態から住宅全体を一新する大規模な改修工事(フルリノベーション)など、建物を改修する改修工事全体を指します。
◼︎リノベ価格算定処理技術の概要
リノベ価格算定処理は次の4つのステップで算出します。
中古不動産物件についてリノベーションを行った後に期待される想定取引価格(リノベ価格)を、複数の計算手法により算定したリノベ価格に、品質指標を組み合わせることにより、より正確に算定することができます。
※なお、推定取引価格とは当該物件を売却する際に買い手と合意が成立する可能性が高いと推定される価格のことです。その他、当該物件を売却する際の売出し価格の参考価格を推定取引価格としても良い。
1.物件情報を取得する
リノベ価格算定処理の処理対象となる物件情報(物件ID、物件名、物件データ、取引データを含む物件情報)を取得し、特定します。
2.モデル情報を取得する
取得した当該物件情報に含まれる中古不動産物件の築年数および所在エリアに基づき、モデル情報を検索して取得します。
3.リノベーションした後の推定取引価格(リノベ価格)を算定する
3つの計算手法によりリノベ価格を算定します。
<第1リノベ価格算定ステップ>
物件の新築価格から過去のリノベーション事例に基づく所定の金額を減価・増価することによりリノベ価格を算定します。
当該物件情報に基づき、中古不動産物件の新築価格を算定する
当該物件情報に基づき、中古不動産物件をリノベーションした場合の当該物件の新築価格からの第1変動値(新築価格からの価格減少の割合または価格減少の程度を示す値)を算出する
<第2リノベ価格算定ステップ>
物件の中古価格から過去のリノベーション事例に基づく所定の金額を増価・減価することによりリノベ価格を算定します。
当該物件情報に基づき、中古不動産物件の中古価格を算定する
当該物件情報に基づき、当該物件の中古価格からの第2変動値(当該取引価格が中古価格からどの程度変動したのかを示す割合または差)を算出する
<第3リノベ価格算定ステップ>
物件の中古価格に過去のリノベーション事例に基づくリノベーション費用を加算することによりリノベ価格を算定します。
当該物件情報に基づき、当該物件のリノベーションに要する費用(リノベーション費用、リノベーションコスト、工事費)を算定する
当該中古物件のリノベーション費用として第3変動値を算定する
4.総合リノベ価格を算出する
リノベ価格算定ステップにおいて算定した3つのリノベ価格および変動値のそれぞれに対して複数の品質指標(信頼度)を算定します。
そして、第1リノベ価格から第3リノベ価格の少なくとも2つ以上の組み合わせ、および、品質指標に基づき総合リノベ価格を算定します。
◼︎リノベーション査定を実際に行うユーザー画面例
図10は、リノベ価格を実際に提示するリノベーション査定画面(Webページ)例です。
ユーザーは個別端末から物件名や物件ID等を入力するだけで、複数の計算手法で算定された複数のリノベ価格と、品質指標を確認できます。
◼︎コラビットは今後も不動産市場のトレンドに即した査定技術を開発します
コラビットでは、不動産価格推定データを多くの不動産会社様にご活用いただき、フィードバックをいただきながら開発を続けております。
今後も不動産の知見を活かし価格算定プログラムを開発することで、不動産流通の活性化に寄与して参ります。
<会社概要>
株式会社コラビット (
http://collab-it.net
)
代表取締役・CEO 浅海 剛
[本社住所]東京都港区芝浦 1 丁目 3-10 第三東運ビル8F
[事業内容]
[不動産推定技術提供先(一例)]
パナソニック、野村證券、みずほ銀行、中央電力、明和地所、リノベる。、ハウスドゥ、BIPROGYなど多数
<代表取締役・CEO 浅海 剛プロフィール>
ファーストキャリアは金融系SE。横浜に戸建てを購入した直後、転職を機に通勤時間が4時間に。「戸建ては売れない」と思いこみ、家に縛られながら通い続け離婚危機に。こうした持ち家への “あきらめ” を無くすため、2015年に気軽に自宅の価格を把握できるAI査定「HowMa」を開発。自身の家は「HowMa」のAI査定額と10万円差で売却。誰もが安心して家を売ることのできる仕組みを作り、2030年までに中古物件の年間流通額を現在の4兆円から5兆円に増やすことを目指す。