マスメディアではたらく著者2人が、元・朝日新聞エース記者で政治ジャーナリストの鮫島浩さんをゲストに、情報氾らん時代における「心うごかす情報発信」について考えます。
あふれる情報の中から、何を「事実」として伝えるか。本書では語りきれなかった「リアル」と「情報」の間にあるものとは。京都芸術大学の「情報学」講座を中高生向けに集成した本書。自分自身もまたメディアとして正しく情報発信するためのヒントが満載です。
■日時:2024年9月8日(日) 14:00~16:00
■場所:大垣書店麻布台ヒルズ店
■定員:先着40名
■参加費:
【参加チケットのみ購入】2,200円(税込)※書籍はつきません
【参加チケット+書籍購入】3,630円(税込)
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https://www.books-ogaki.co.jp/post/55672
■『発信する人のためのメディア・リテラシー』について■
【情報洪水にまけない!】
京都芸術大学でおこなわれた「情報リテラシー論」「情報学」の講義を中高生向けに集成。変わりゆくメディア界で活躍する13名のゲストを講師に、情報発信の舞台裏を紹介します。
■書誌情報■
書名 『発信する人のためのメディア・リテラシー――情報の森で豊かに生きる』
著者名 内田朋子 堤信子
定価 1,980円(本体1,800円)
判型 四六判並製
頁数 256頁
ISBN 978-4-7949-7404-4 C0065
発売日 2024年8月23日発売
発行 株式会社晶文社
書籍サイト https://www.shobunsha.co.jp/?p=8401
■目次■
まえがき
第1章 すべての報道は偏向報道かもしれない
鮫島浩(政治ジャーナリスト)
朝一番に接する情報/新聞社の本来の仕事とは?/政治家に誠実さを期待しない/すべての報道は偏向報道かもしれない/「調査報道」の重要性/自主規制におちいらないために/読者、視聴者とともにあるメディア
第2章 「大震災映像アーカイブ」から情報の力を知る
木戸崇之(朝日放送テレビ)
テレビ局の災害担当として/「マスゴミ」とよばれても/災害報道の意味/テレビ局にしかない大震災映像/肖像権に萎縮するメディア/震災から考える共助のあり方
番外編➀ 情報の「選択」とは自分のあり方そのもの
【特別寄稿】草刈民代(俳優)
舞台芸術界への影響/ラトマンスキーさんのメッセージ/キエフ・バレエのためのチャリティー公演/パレットとリノリウムを贈呈/情報の「選択」とは
第3章 声がつくる「共感のメディア」
村田武之(文化放送)
ラジオ局の仕事とは?/進化を続けるラジオ番組/声がつくる「共感のメディア」/想像力をかきたてるための工夫/「伝えた」と「伝わった」の違い/「わかりやすさ」「ストーリー」「巻き込み」/1本のテープに残された音の力/音声コンテンツが爆発的に増えたわけ/コミュニケーションの一手段
第4章 アナウンサーに学ぶ「伝え方」
堤信子(フリーアナウンサー)
自分の第一印象を知る/大切なのは表情と態度/「素の顔」のレベルを上げる/脳と筋肉はつながっている/意識してほしい「うなずきグセ」/声にコンプレックスをもたなくていい/今すぐ使える話し方のポイント/伝え方が変わる8つのキーワード
番外編② 伝わるプレゼンテーションとは
森田謙太郎(トレンドリサーチャー・元Twitter社)
言葉で伝わる割合は全体の7%/1画面1メッセージで、テンポ良く/自分がどんな人間なのかを見てもらう
第5章 「情報の卸問屋」から学ぶ、知的財産の基本
内田朋子(共同通信社)
メディアをもたないメディア/新鮮な素材が集まる卸問屋/正確性と信頼性を確保する/誰かを傷つけていないか/報道の自由と人権の間で/パブリシティ権とは?/コンテンツの陰に労苦あり/報道とアートの共通点
番外編③「布」という最古のメディア
細尾真孝(西陣織 細尾)
コンピュータの始まりはジャカード織機/メディアとしての布/伝統×妄想
第6章 負け組連合の切迫感から生まれたアプリLINE
出澤剛(LINEヤフー)
LINEが生まれた背景/コミュニケーション領域に活路/誕生のきっかけは東日本大震災/黄金の1カ月/これからのLINE/情報収集の価値観をどこに置くか/「WOW」を大切に/トレンドが変わり、模索が始まる
第7章 「まだ誰もやったことがない」企画を
佐野香(TBSテレビ)
子どもの頃からテレビが大好きだった/『はなまるマーケット』のディレクターとして/TBSの留学制度でニューヨークへ/テレビ局員としてこんな報道経験も/「まだ誰もやったことのない」展覧会を/『サワコの朝』プロデューサーとして/コロナ禍で変わった番組制作/TBSの新たな試み/K-BALLETでの挑戦/最高の〝時〟で明日の世界をつくる
番外編④ 「5W1H」ではない伝え方
木村寛明(元J-CAST BOOKウォッチ)
「5W1H」ではない伝え方/行動に「気づき」を取り入れる
第8章 「ファストフード化」するコンテンツを愛されるものに
長尾洋一郎(講談社)
出版社・編集者の仕事とは?/ライツ事業が急成長/ウェブメディアの育て方/エンジニアを味方につける/出版社が売っているものは?/広告はインターネットの時代へ/「デジタルは救世主」って本当?/「ファストフード化」するコンテンツ/銀の弾丸はない
第9章 人を楽しませるウェブメディアの作り方
竹田直弘(文春オンライン)
記事づくりにおける3つの要素/誰がニュースの価値を決めるのか/ウェブメディアは水平型統治でうまくいく/過去最高PVを稼いだ記事/メディアに必要なのは、問題意識+エンタメ性/エンタメ性とは何か?/読者が意見したくなる記事を/紙のメディアだからこそできること/炎上させないための「3つのF」/発信の基本は日々のおしゃべり
番外編⑤ 若い世代が考える「メディア」とは?
解説 変わりゆくメディア界の「生きた証言」(鮫島浩)
■著者紹介■
◇内田朋子(うちだ・ともこ)
青山学院大学経営学部卒業。共同通信社入社後、デジタル戦略本部企画開発室委員として写真事業会社の企画・立ち上げに参画。編集局ニュースセンター校閲部を経て、現・同メディアセンター予定チーム委員。メディア出演、講演会・シンポジウムなど登壇多数。京都芸術大学講師、情報経営イノベーション専門職大学客員教授、デジタルアーカイブ学会評議員。著書に『すごいぞ! はたらく知財~14歳からの知的財産入門』(晶文社)
◇堤信子(つつみ・のぶこ)
フリーアナウンサー、京都芸術大学、法政大学、昭和女子大学講師、エッセイスト。青山学院大学経済学部を卒業後、FBSにアナウンサーとして入社、その後フリーに。朝の情報番組でレギュラーを長年勤めるほか、テレビ、ラジオ、講演、司会などで幅広く活躍中。大学では、メディア論、プレゼン、朗読などの授業で、学生たちの伝える力を向上させるべく、教鞭をとっている。近著に「暮らしの図鑑~手紙の楽しみ」(翔泳社)など、著書多数。
■イベント登壇ゲスト■
◇鮫島浩(さめじま・ひろし)
政治ジャーナリスト、SAMEJIMA TIMES 主宰。1994 年、京都大学法学部を卒業し、朝日 新聞社に入社。政治記者として与野党の政治家を幅広く担当。2013 年、特別報道部デス クとして「手抜き除染」報道で新聞協会賞を受賞。2021 年に退社し、SAMEJIMA TIMES の運営を始める。ABEMA など多数のメディアに出演、サンデー毎日やプレジデントオン ラインなどに政治解説を寄稿している。著書に『朝日新聞政治部』(22 年、講談社)『政治 はケンカだ~明石市長の12 年』(23 年、講談社、泉房穂氏との共著)がある。