自分の名前で仕事をしたい人のための非営利支援団体 一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会(東京都中央区、代表理事:平田麻莉、以下「フリーランス協会」)は、「第2回 フードデリバリー配達員実態調査結果(速報版)」を公開いたします。
▼調査結果ダウンロードはこちら
https://blog.freelance-jp.org/wp-content/uploads/2024/08/Food-deliverer-Survey2024.pdf
本調査は、当協会が2021年に行った初回調査(「フリーランス白書2022」内に収録)から3年が経ち、フードデリバリーサービスの定着や、スポットワーク市場の伸長、ライドシェア解禁といった社会環境の変化を受けて、フードデリバリー配達に従事するフリーランスの意識がどう変化しているのか(もしくはしていないのか)を理解するため、改めて調査を行ったものです。
本調査結果は、自由回答や今後実施予定のグループインタビュー結果、クロス分析等も加えて、来春公開予定の「フリーランス白書2025」にて全編を公開する予定ですが、ギグワーカーの労働者性やライドシェア解禁に関する議論が注目されている昨今の時勢を鑑み、「速報版」として、単純集計結果とライドシェアに関連する一部の自由回答のみを、先んじて公開することといたしました。
調査では、ギグワーク(業務委託契約)しかやっていない⼈が約7割である⼀方、ギグワークとスポットワーク(雇⽤契約)を両方やっている⼈が約1割。ライドシェアドライバーの仕事は「ぜひやってみたい」が約1割、「条件次第ではやってみたい」が約4割と、自由回答の内容も含め、当初の我々の仮説を遥かに超えて、ギグワーク(業務委託契約)へのこだわりが色濃く出る結果となりました。
本調査結果が、当事者のニーズに即した働き方の環境整備の一助となることを願っております。
調査結果サマリー
●1週間の稼働時間と平均報酬
・週40時間未満の時短・副業・すきまワーカーが73.9%、週40時間以上のフルタイムワーカーが26.1%
・前回調査に比べ1週間の平均報酬が1万円未満の回答者が減少し、1~10万円未満の回答者が増加している。特に「3~5万円未満」「5~10万円未満」の回答者が増加。
・1週間あたりの稼働時間と平均報酬は概ね比例している。週40~60時間未満のグループでは週「5万~10万円未満」が5割、週「10万円以上」が1割で、週60時間以上のグループでは4⼈に1⼈が週「10万円以上」を稼いでいる。
●配達業務にもっとも多く利⽤している移動手段
・原付バイクが半数を超えた。⾃転車、軽貨物(軽⾃動車)はともに約2割であった。(前回調査では、自転車が約5割、原付バイクが約4割、軽貨物が約1割であった)
●直近6ヶ月の稼働プラットフォーム数
・約半数が直近6ヶ月で1つのプラットフォームしか使っておらず、残りの半数は複数のプラットフォームを使い分けていた。
●アカウントが停止された経験
・1割の配達員がアカウントが停止された経験を持つ。
●働き方に対する満足度
・フードデリバリー配達員という働き方に満足している⼈が約7割、不満な⼈が約1割であった。
・満足度が特に高い(満足している⼈が過半数を超える)項目は、「プライベートの両立」「就業環境」「仕事上の⼈間関係」「達成感/充実感」であった。
●配達員業務の継続意向
・フードデリバリー配達員の仕事の継続を希望する⼈は約8割であった。
●ギグワークかスポットワークか
・ギグワーク(業務委託契約)しかやっていない⼈が約7割である⼀方、ギグワークとスポットワーク(雇⽤契約)を両方やっている⼈が約1割いた。
・ギグワークとスポットワークの違いを踏まえ、仕事を選ぶ時に重視する項目の上位3つは、「シフトの有無」「お金のもらい方(歩合制/時間給)」「上司・管理者(指揮命令)の有無」であった。
●ライドシェアドライバーの仕事への興味
・ライドシェアドライバーの仕事を「ぜひやってみたい」が約1割、「条件次第ではやってみたい」が約4割で、総じて約半数が興味を持っている。
・「条件次第ではやってみたい」と考える人は、雇用契約への懸念、働く時間の制約と稼げる報酬とのバランス、安全面の不安、接客の不安などを理由に挙げている。
●2023年度の確定申告状況
・全体の約7割が申告を行っていた。
・確定申告をする必要があると認識していた回答者の96.6%が申告を行なっていた。
「第2回 フードデリバリー配達員実態調査結果(速報版)」目次
調査概要と回答者属性
配達員としての契約形態
1週間の稼働時間と平均報酬
└【第1回実態調査との比較】1週間の平均報酬の変化
└【クロス集計】1週間の稼働時間と平均報酬
個⼈年収に占める配達員報酬の割合と配達員報酬以外の収入源
配達業務にもっとも多く利用している移動手段
直近6ヶ月の稼働プラットフォーム数
各プラットフォームの満足・不満項目
アカウントが停止された経験
配達員を始めた理由
働き方に対する満足度(全般/項目別)
配達員業務の継続意向
ギグワークかスポットワークか
└ギグワークかスポットワークか選ぶ上で重視する項目とその理由
ライドシェアドライバーへの興味有無とその理由
2023年度の確定申告状況
調査概要
●調査期間︓2024年7月18⽇~ 2024年8月5⽇
●調査方法︓オンラインのアンケート調査フォームによる回答収集
●告知方法︓⼀般社団法⼈プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会メールマガジン・公式SNS
⼀般社団法⼈⽇本フードデリバリーサービス協会(JaFDA)加入事業者の登録ユーザー向けメール
●有効回答数︓26,550名(回答総数30,104名のうち、Uber、出前館、menu、 Wolt、ごちクル、くるめし弁当のいずれかで、直近6ヶ月以内に個⼈事業主としてフードデリバリー配達員業務を行った者)
※いずれの数字も同⼀アドレスからの重複回答削除済み
●調査主体︓⼀般社団法⼈プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会
●調査協力︓⼀般社団法⼈⽇本フードデリバリーサービス協会(調査票の配布)
引⽤・転載にあたってのお願い
本調査結果は、下記条件に基づき、ご⾃由に引⽤・転載いただくことができます。
1)必ず下記のクレジット表記をお願いします。
⼀般社団法⼈プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会
「第2回フードデリバリー配達員実態調査」
2)当協会事務局へ掲載報告をお願いします。
・ウェブサイトの場合︓メールにて掲載URL をお知らせください
・印刷物の場合︓掲載された書籍や記事を郵送でお送りください
・テレビ放映の場合︓予め放映⽇をお知らせください。もしくは、放映後に引⽤場⾯の画像キャプチャをメールでお送りください。
一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会
「誰もが自律的なキャリアを築ける世の中へ」というビジョンを掲げ、自分の名前で仕事をしたい人のためのインフラ&コミュニティ。年会費1万円で賠償責任保険や弁護士費用保険、所得補償制度、そのほか多彩な各種優待が使えるベネフィットプラン(福利厚生制度)を提供する。また、政策提言、キャリア支援、ジョブ創出、地方創生など、様々なプロジェクトが進行し、フリーランスのキャリアアップやリテラシー向上のためのセミナーも多数開催。多様な働き方を志向する人々が安心して働くことができる環境づくりと、新たな活躍の場を広げる取組みを推進している。
会員総数112,213名(フリーランス白書等の実態調査の母集団となる一般会員・無料会員・SNSフォロワー)、一般会員数18,372 名、法人会員数234(内、コワーキングスペース107)社。(2024年7月31日現在)
<団体概要>
・法人名 :一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会
・URL :https://www.freelance-jp.org
・代表理事:平田麻莉
・設立日 :2017年1月26日(同年4月20日に一般社団法人化)