2024シーズンのグランドスラム第4戦「全米オープンテニス」が8月26日(月)に開幕する。WOWOWでは、今年最後のグランドスラム大会を連日独占生中継でお届けする。
大会第1日は無料放送・無料ライブ配信。WOWOWオンデマンドでは、日本人選手の全試合をライブ配信する予定だ。
開幕前に男子シングルスに出場する西岡良仁、ダニエル太郎、女子シングルスに出場する大坂なおみ、内島萌夏、日比野菜緒、柴原瑛菜がWOWOWの独占インタビューに応じた。
ワイルドカードでの出場となった大坂は2年ぶりの出場となり、2018年、2020年に続き、3度目の優勝を目指す。大坂は1回戦で、J.オスタペンコ(ラトビア)と対戦する。
男子は、前回王者N.ジョコビッチ(セルビア)や、J.シナー(イタリア)、C.アルカラス(スペイン)らに注目が集まる。
女子は、連覇を狙うC.ガウフ(アメリカ)、世界ランキング1位のI.シフィオンテク(ポーランド)らが中心となる。
西岡良仁選手
Q.(3度目のツアー優勝となった)アトランタ大会の感想を教えてください。
A.自分としては優勝すると思っていなかったので、とんとん拍子でよい形で試合に勝てたなと思います。初戦からかなり暑い中での試合だったので、体力的にも大丈夫かな?と思う試合展開も多く、非常によく耐え抜いた1週間でした。セミファイナルも危なかったですし、決勝に関しては雨の延期がなければ負けていたかなと思います。そういった中で、ある意味自分にとって良い流れがきた1週間だったと思います。しっかり勝ち切ったというところが、1つの自信につながったと思います。
Q.(アトランタ後の)シンシナティでは、メンタルが崩れた印象を受けました。あのようなフラストレーションの出し方は珍しいと思ったのですが、ご自身ではどのように考えていますか?
A.調子としては非常に良かったです。スタートから彼(H.フルカチュ)はプレーをやめる・やめないと揉めながら試合を行っていました。試合の進行として、彼があまりやる気がないという感じだったので、そのまま勝てると思っていました。ただ彼のサーブが良く、また大きい選手特有で、彼らは(強い)ボールが打てるので、やる気がなくなったら、とりあえず打つという展開になりました。僕は確実に(試合を)何度か終わらせようとしていったが、彼の打ったボールが良いところに入り、逆転されたので、そこでフラストレーションが溜まりましたね。自分のプレーがどうこうというわけではなく、相手が諦めている中での振り切ったプレーが上手くいき、逆転されたことにフラストレーションが溜まりました。もちろん良くないところだったとは思いますけど、あのような瞬間は自分にとってもあまりありません。テニスとしては悪くなかったというのが1つの救いかなと思います。
Q.現在のメンタル、フィジカルの調子はいかがでしょうか?
A.少し体に痛いところがあるのですが、動いていてそこまで問題ないと思います。
テニスの調子に関しては、結果がある程度出てきて、実績も調子も上がってきています。しっかりとここ(ニューヨーク)に入って、長い間調整しているので、テニス的にもメンタル的にもかなり良い状態だと思います。相手(M.キツマノビッチ)としてもほとんどイーブンで戦っている選手です。シンシナティでは勝ちましたが、こっちの方が、コートが遅いので、ラリー戦になったときにどうなるか。タフな試合だと思いますが、良いテニスができれば勝てる可能性がある相手だと思います。
ダニエル太郎選手
Q.ハードコートシーズンに入ってからのメンタルとフィジカルの調子は?
パリオリンピックが終わってから、すぐにモントリオールに行って、ハードコートシーズンを早速スタートしました。モントリオールでは予選突破できてよかったんですけど、その後から負けが続いたので、正直あまり自信満々とは言えない時期です。テニス的にはすごく進歩しているところも多いですが、この2週間は元気がなかなかでないところもありました。でもこの数日は、また元気が取り戻せてきて、良い準備ができてきていると思います。
Q.どのようにメンタルを立て直しているのですか?
A.いつかこのキャリアも終わる、何であれ終わりはくるので、勝ち負けというよりも、なるべくやっていることを全てしっかり経験していきたいという気持ちです。
基本「今を生きる」ということと同じですが、そこにたどり着くための自分の言語を見つけなければいけないと思います。自分だといきなり「楽しもう、楽しもう」と言っても、それに対する反発が強い。悲観的ではあるが、ネガティブな声を受け止めてあげてから、ポジティブな行動にしていくという方がまだやりやすいかなと今は思っています。
Q.1回戦(vsスクールケイト)に向けての心構えを教えてください。
A.相手は若い選手で、ワイルドカードを貰っているので、何も失うものがなく、積極的にプレーしてくると思います。基本的に積極的な選手で、前に出てくる人だから、とにかく僕は後ろに押さえつけるイメージです。格闘技のような試合になると思います。なるべく相手を前に出さずに、前に出すときは、自分が(相手を前に)出したいから出すというのが、全体的なイメージです。まだ細かいところは見ていないので、(試合が)近づいてきたらしっかり考えようかなと思います。
Q.錦織圭選手のモントリオールでの活躍をみて、どうですか?
もちろん嬉しい気持ちです。モントリオールでも、その直前のパリオリンピックでもずっと一緒だったので。彼はやっぱり天才だなと思います。(パリオリンピックの際に)ダブルスで一緒にプレーできたときもすごいなと思うことが多かったです。結果を出してくれると「やっぱり」と思う。彼と時間を過ごせていることが嬉しいです。
大坂なおみ選手
Q.インスタでの発言で、お子さんを産んだ後、自分の身体が自分の物ではないような気分だとおっしゃっていましたが、そうなると想像していましたか?
A.そうなるとは思っていました。実際に産後、トレーニング中に、そう感じていました。覚えているのは、トラックでランニングしている時に、速く走れなかったことです。皆に抜かれ、母にまで抜かれてしまいました。だから、泣いてしまった。なぜなら、もうハイレベルでプレー出来ないのではないかと思ったからです。
シンシナティの時に、これは少し予想外だと思いました。というのは、シーズンの終盤にそのような気分になったからです。でも同時に、これほどのフルスケジュールでプレーした事もなかったし、クレーから芝への転換、クレーからハードへの転換も経験した事が無かった。だから、ハードコートで、もっと時間を掛ける必要があると思いました。
Q.大好きな全米に戻って、どういう感じがしていますか?
A.この大会は、私にとって、本当に特別です。ここで育ちましたし、ここに来るのが大好きです。もちろんサーフェスは、私に物凄く合っています。そしてとても良い練習も出来たので、良い結果が出せる事を望んでいます。
Q.全豪でカムバックを果たして、長期の目標を持っていたと思います。今回は、良い結果を出せると良いですね。どのようなプランを持っていますか?
A.すぐに良い結果が出せたら良かったですが、自分に対しては、ここ(ニューヨーク)と日本の大会で良い結果を出したいと言い聞かせて来ました。それが出来ることを今でも望んでいます。
振り返ってみると、今シーズンはクレーでどうプレーすれば良いのかを学び、芝でどうプレーすれば良いのかを学んで来たように思います。そしてハードコートに戻って、私は、より優れた選手になっているはずなので、これからも成長を続けることを望みます。
内島萌夏選手
Q. 初めての全米本戦です。今の雰囲気と気持ちは?
A.USオープンは他のグランドスラムと比べてお祭り感があるなと思っていて、観客と盛り上がれる大会だと思います。過去2年は(予選敗退で)悔しい思いをしていて、あまり思い出がある大会ではないですが、今年は本戦からということで、楽しみたいと思います。
Q.今年はブレイクスルーの年と言っても良いと思います。本来のテニスができている要因は?
A.気持ち的にタフに戦えているのが勝因だと思います。テニスももちろん技術的にどうのこうのあると思いますが、1番はメンタル面で大きく成長できているのが今年の勝因だと思います。今大会も気持ちで負けないように頑張りたいです。
Q.サバレンカ選手などトップ選手と戦うことも増えてきて、ご自身のテニスが通用する手応えを感じていますか?
A.サバレンカ選手、ジャバー選手、そしてトロントではサムソノワ選手と戦って、スコアの面でもちょっとずつ惜しくなってきていますし、実際に試合をしてみて手応えを感じている部分はあります。今回もタフな戦いにはなると思いますが、自分らしくプレーできるようにしたいです。
Q.1回戦の相手である、コルパッチ選手にはどのような印象を持っていますか?
A.正直、あまり印象はないです。試合も見たことがないですし、練習もしたことがないので、今情報を集めています。(プレースタイルが)いやらしく、しつこい選手ではありますが、怖さがない分、自分のプレーが出来ればチャンスはあると思います。まずは自分のプレーを出せるよう、しっかり準備していきたいです。
Q.今大会の目標は何ですか?
まずは1勝。今年は全仏の本戦で1勝できたので、全米でも1勝したいです。あまり先を見ず一試合一試合戦いたいので、1回戦、思い切って自分らしいプレーをしたいです。
日比野菜緒選手
Q.今、どんな気持ちで全米オープンを迎えていますか?
得意なハードコートなのですごく楽しみにして来ました。(調子は)ぼちぼちという感じです。今回本戦に(ストレートで)出ることができないギリギリの枠で、予選からの出場だったので、気持ち的には難しかったです。ただ今振り返ってみたらタフな3試合を勝ち抜けたというのは自信になりました。新たな気持ちで本戦を迎えられるので楽しみです。
Q.予選で3試合戦ってみて、調子は上がってきていますか?
A.すごく調子が良いから勝ち上がれたというよりは、あまり調子が良くない中でも、自分でもがきながら最後まで戦い抜いた3試合でした。そういった意味では、精神的に強くなっている。プレー自体の調子がとても良いわけではないが、気持ちは落ち着いています。
Q.今回のモチベーションと目標はどのように立てていますか?
A.もちろんできるだけ試合をして沢山勝ちたいという気持ちはあります。最近は、(調子が)良くない中でも自分の活路を見出すことに価値があると思っています。100%良いプレーができる試合って年に数回しかない。そうではないときにいかに自分らしさを出していけるかというのが最近のテーマです。1回戦もどんな試合になっても、最後まで自分の良いプレーを引き出そうとファイトできたら良いなと思っています。
Q.1回戦の相手、ウォズニアッキにはどのようなイメージを持っていますか?
A.とても守備範囲が広くて、ストロークがしっかりしているという印象です。小さい頃から彼女のプレーをずっと見てきたので、ドキドキワクワクしますが、自分のバラエティに富んだショットや、ネットプレーが絡んでいけば、間違いなくチャンスはある。ネットプレーを上手く出せていけたらいいなと思います。
柴原瑛菜選手
Q.初のグランドスラム本戦、おめでとうございます!今の気持ちは?
A.本当に嬉しいです。今年入るときに「シングルスに集中する」、「今年中にグランドスラムの予選に入って本戦に上がる」というゴールを立てていたので、それが達成できて嬉しいです。
Q.柴原選手といえば世界的にもダブルスの選手のイメージがありますが、ご自身の中ではシングルスでプレーしたいという気持ちは昔からあったのですか?
A.プロになったとき、シングルスもダブルスもやりたかったです。嬉しくもダブルスの方で先に結果が出て、シングルの方にあまり出場できなくなってしまいました。ダブルスのツアーに入ってファイナルやグランドスラムに出場することができ、また青山さんにも出会えて、楽しい時期でした。この経験を使って、シングルスでも良い試合ができたらなと思います。
Q.ダブルスではなく、シングルスとしてプレーする上で、特に強化したところは?
A.全体的にシングルスは基本が大事です。サーブとリターンをきちんとして、そこからフォアハンドやボレーなど自分の好きなプレーに持っていけよう、頑張っています。サーブして、その次のボールはフォアハンドで取れるよう、アグレッシブなプレーをするようにしています。
Q.1回戦の相手はサビル選手ですが、どんなイメージを持っていますか?
A.体が大きな選手ではないですが、ファイターで、沢山ボールを返し、スライスなど様々なことを仕掛けてくる選手なので、惑わされないようきちんと自分のプレーをしたいです。落ち着いて、なるべくアグレッシブに自分のプレーを出していきたいです。
Q.ダブルスでは何度もグランドスラムに出場していますが、シングルスでは気持ちに違いはありますか?
A.ダブルスよりも(シングルスの方が)絶対に緊張はしていて、初めて予選に出た時も本当に緊張していました。それを乗り越えたから、今回(本戦で)また緊張したとしても、乗り越えることができるように、緊張よりも、ここで戦えることを楽しんで、いっぱい笑いながら戦いたいです。
**WOWOW放送・配信情報**
8/26(月)~9/9(月) 「全米オープンテニス」
WOWOWで連日独占生中継!大会第1日は無料放送 ・無料ライブ配信!
https://wod.wowow.co.jp/genre/122
第1日デイセッション 男女シングルス1回戦
8/26(月)午後11:45~[WOWOWライブ] [WOWOWオンデマンド]
第1日ナイトセッション 男女シングルス1回戦
8/27(火)午前7:40~[WOWOWライブ] [WOWOWオンデマンド]
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