ミズノは、ダウンを超える温かさ※2の新素材『テックフィルブレスサーモ』を開発しました。『テックフィルブレスサーモ』は、ダウンよりも温かい※2上に、濡れても保温性が低下しにくく、気候に左右されにくい保温力のある素材です。
※1 中綿に『テックフィルブレスサーモ』を使用しています。
※2 ミズノ調べ 20℃65%RH環境下において、KESサーモラボⅡにて20×20cmの試料の保温性を比較。対象品:『テックフィルブレスサーモ』綿、比較品:ダウン(650FP ダウン90%)
ダウンの特長は温かさである一方で、濡れると保温力が下がってしまうことが弱点です。新素材『テックフィルブレスサーモ』は、薄い不織布を何層にも重ねた構造で、柔らかさと膨らみがあり、ダウンよりも保温性に優れる中綿です。
さらに、ミズノ独自の吸湿発熱素材『ブレスサーモ』に疎水加工を施し、湿気は吸いながらも水は吸いにくい素材の開発に成功しました。この疎水加工したブレスサーモを、水を吸いにくい性質のあるポリエステルと混ぜることで、湿潤状態でも保温性の低下を抑制します。水濡れに強いことから繰り返し洗濯が可能なことも、大きな特長の一つです。
2024年秋冬シーズンでは、トレーニングアパレル、野球アパレル、寝具など、多事業にわたる展開を予定しています。また、今後はウインタースポーツの競技団体へも納品予定です。
『テックフィルブレスサーモ』採用商品の2024年度の売上目標は、2億8千万円です。2027年度には10億円を目指します。
▼『テックフィルブレスサーモ』特設ページ
https://jpn.mizuno.com/technology/techfill
新素材『テックフィルブレスサーモ』の特長
■気候に左右されにくい保温力
『テックフィルブレスサーモ』綿は、ポリエステル繊維と『ブレスサーモ』繊維を使用した中綿です。今回初めて疎水加工した『ブレスサーモ』繊維の商品化に成功し、吸湿はするが、吸水はしにくい繊維を開発しました。水を吸いにくい性質のあるポリエステルと混ぜることで、湿潤状態でも保温性の低下を抑制することができました。悪天候時やアクティブスポーツ時など、シーンを選ばず快適に過ごせるように設計されています。
■洗濯しても膨らみキープ
『テックフィルブレスサーモ』綿は、繰り返し洗濯をしても膨らみをキープします。水を吸いにくい特長から、乾きやすく、家庭でも手軽にお手入れが可能です。
■ダウンを超える温かさ
『テックフィルブレスサーモ』綿は、極薄シートを積層し、ソフトな風合いと膨らみを表現しています。それにより、デッドエアと呼ばれる動かない空気を多くため込むことができ、ダウンを超える温かさ※2を実現しました。
また、ダウンと『テックフィルブレスサーモ』の表面温度をサーモカメラで比較した結果が下図です。ダウンに比べて、『テックフィルブレスサーモ』は全体的に表面温度が低いことが分かります。表面温度が高いと、温かい熱が外部に放出されてしまいます。表面温度が低い場合は、外部の冷気を防ぎ、温かい熱を保持することができます。つまり、ダウンよりも内部の温かさを逃がしづらく、温かさを感じやすくなります。
※3 20℃65%RH環境下において、40℃の熱板上に同目付の試料を設置。3分後にサーモカメラで試料表面を計測。試料:『テックフィルブレスサーモ』、ダウン(650FP ダウン90%)
■ミズノ独自の吸湿発熱素材『ブレスサーモ』を採用
『ブレスサーモ』は、 1993 年に開発されたミズノ独自の基幹素材で、人体から発生する水分、不感蒸泄(ふかんじょうせつ)を吸収し発熱する、快適な保温素材です。人間の体は、たとえ汗をかいていなくても、不感蒸泄(ふかんじょうせつ)と呼ばれる水分を常に発しています。『ブレスサーモ』 は、その水分が繊維内に吸湿されることで発生した熱により、温かい状態を保ちながら、快適性を高めます。
アニマルフリーでサステナブルな未来の実現へ
通常、ダウン製品を作るには水鳥の羽毛を使用し、その多くの場合が生きた水鳥の毛をむしり取る方法で採取しています。今回、保温性や温かさにおいてダウンを超える新素材『テックフィルブレスサーモ』を開発したことで、脱ダウン化を後押しし、動物の保護につながるような取り組みになることを目指します。
上記以外にも『テックフィルブレスサーモ』採用商品を順次発売予定です。
(お客様のお問合せ先)ミズノお客様相談センター TEL:0120-320-799