本品評会は梅酒の普及と振興・品質向上を目的として2015年より年に一度開催されており、第9回目となる2024年度は日本全国より99社165品の梅酒が出品されました。
また、本年から「プレミア梅酒」部門が新設され、全部で9つのカテゴリーに分類しそれぞれ審査を行いました。審査は日本を代表する食と酒のスペシャリスト17名により厳正に行われました。
◆審査員紹介◆
【審査委員長】敬称略
明星 智洋:一般社団法人梅酒研究会代表理事
【審査員】※順不同、敬称略
阿部 誠:日本ソムリエ協会常任理事
あおい 有紀:酒サムライ、フリーアナウンサー
藤森 真:ワインスクール・シャルパンテ・カレッジ学長、シニアソムリエ、唎酒師
入江 瑛起:麺劇場玄瑛オーナーシェフ
森田 隼人:クロッサムモリタオーナーシェフ
村上 宗郎:株式会社日山代表取締役社長
中山 洋平:エクラデジュールパティスリーオーナーシェフ
長谷川 琴美:会員制梅酒バーVisage店主
小宮山 利恵子:唎酒師、一般社団法人食文化実践研究所代表理事
杉本 和應:豊洲青果仲卸築地くしや代表取締役
尾長 知幸:肉究Ogatomoオーナーシェフ
上野 貴史:一般社団法人日本たまごかけごはん研究所代表理事
大野 尚斗:synオーナーシェフ
田久保 和紀:鮨和紀オーナーシェフ
山田 晃一郎:株式会社山田代表取締役、天ぷらとワインしのソムリエ
金谷 優:梅酒ソムリエ
【審査員】※順不同、敬称略
【ご挨拶】
皆様、大変お世話になっております。
平素は一般社団法人梅酒研究会の活動にご協力をいただき、誠にありがとうございます。
梅酒単体で評価される専門的な品評会がないという状況に端を発し、「全国梅酒品評会」が初めて開催されてより、今年で九年、来年はいよいよ十年目の節目を迎えることとなりました。この間、時代の大きな流れの中で、梅酒業界も大きく変化してまいりました。
近年、全国の製造企業様の弛まぬ努力により、市場に出回る梅酒にも、より素晴らしい品質を持ち、これまでにない格の高さを表現したものが多く見られるようになっていると感じております。また、元々が多種多様であった味わいにおいても、さらに数々の新しい試みがなされ、その幅は広がりを見せており、「梅酒らしさ」とは何かを、我々も改めて問われる段階になりつつあると思います。
そこで、本年からは審査基準を改めて見直し、審査対象を振り分けるカテゴリーを新たに一つ新設、また評価するポイントを一つ変更することといたしました。
新たに設けるカテゴリーとしては、高額の梅酒を分け、「プレミア梅酒」とします。より選び抜かれた原材料を用いて、手間を惜しまず、こだわり抜いた製法で造られる高額梅酒は、他と比較にならないほどの品質を持つ場合があり、審査も分けて行うべきと判断いたしました。
そして、これまで「外観」を評価していた点を取り止め、新たに「梅の風味」を評価に加えることといたします。様々な梅酒が登場する中で「外観」で判断できる部分が曖昧になりつつあり、改めて「香り」「甘味」「酸味」「バランス」の評価に梅酒としてこその価値の評価を加えることが、梅酒の品質向上に活かしていけるのではと、協議の上、決定いたしました。
時勢を考慮しながら、梅酒が何を以て美味しいのか、優れているのかの指標を示すことは、梅酒のみを扱うこの品評会にしかできない大切な使命だと肝に銘じ、常に梅酒文化発展の未来を見つめて開催に当たってまいります。
一般社団法人 梅酒研究会
明星 智洋
◆第9回全国梅酒品評会2024 入賞梅酒一覧◆ ※都道府県順
【ホワイトリカー梅酒】部門
東京都 合同酒精 株式会社 「本格梅酒 鴬宿梅 贅沢二段」
和歌山県 株式会社 マルリョウナガオカ 「紀州萠」
和歌山県 株式会社 東農園 「五代庵 原酒梅酒」
和歌山県 中野BC 株式会社 「香る南高 紅南高」
徳島県 東野リキュール製造場 「ホーホケキョ」
大分県 株式会社 おおやま夢工房 「3年熟成 熟成梅酒 ゆめひびき」
【本格焼酎梅酒】部門
長野県 千曲錦酒造 株式会社 「千曲錦 極上原酒 UMESHU」
長野県 千曲錦酒造 株式会社 「千曲錦 UMESHU」
兵庫県 白鷹 株式会社 「白鷹 梅酒 (焼酎)」
福岡県 西吉田酒造 株式会社 「つくし梅酒 17度」
大分県 株式会社 おおやま夢工房 「熟成梅酒 The FIRST」
大分県 株式会社 久家本店 「いやんばい梅酒」
【日本酒梅酒】部門
山形県 出羽桜酒造 株式会社 「出羽桜 本格梅酒 すっぱい辛口」
山形県 出羽桜酒造 株式会社 「出羽桜 本格梅酒 はなやぐ完熟」
長野県 諏訪御湖鶴酒造場 「御湖鶴 純米梅酒」
愛知県 澤田酒造 株式会社 「知多 白老梅 純米吟醸仕込の梅酒」
兵庫県 鳳鳴酒造 株式会社 「鳳鳴梅酒 日本酒仕込み」
兵庫県 沢の鶴 株式会社 「沢の鶴 古酒仕込み梅酒」
兵庫県 千年一酒造 株式会社 「千年一酒造 梅酒」
広島県 賀茂鶴酒造 株式会社 「賀茂鶴 純米吟醸古酒仕込 梅酒」
福岡県 大賀酒造 株式会社 「玉出泉 梅酒」
熊本県 通潤酒造 株式会社 「山の都に咲く梅酒」
【ベース混合梅酒】部門
千葉県 小泉酒造 合資会社 「東魁 梅酒」
新潟県 玉川酒造 株式会社 「越後武士 梅酒」
岐阜県 株式会社 平田酒造場 「梅ごよみ」
京都府 株式会社 北川本家 「はんなり京梅酒」
徳島県 株式会社 アワグラス 「和三盆梅酒」
【ブランデーブレンド梅酒】部門
茨城県 明利酒類 株式会社 「百年梅酒 プレミアムエディション」
東京都 合同酒精 株式会社 「本格梅酒 鴬宿梅 極上」
和歌山県 株式会社 東農園 「ブランデー梅酒 庄屋善八」
和歌山県 株式会社 勝僖梅 「本格梅酒 勝僖梅 SHOKIBAI」
【柑橘系ブレンド梅酒】部門
宮城県 株式会社 中勇酒造店 「蔵人仕込みの伊達なゆず梅酒」
和歌山県 中田食品 株式会社 「るんるんミカン梅酒」
愛媛県 名門サカイ 株式会社 「ブラッドオレンジ梅酒」
大分県 老松酒造 株式会社 「天空の月 ゆず梅酒」
【ブレンド梅酒】部門
埼玉県 有限会社 キングショップ誠屋 「鶴ヶ島の雨乞い梅酒Ⅱ」
福岡県 大賀酒造 株式会社 「玉出泉 マンゴー梅酒」
佐賀県 天吹酒造 合資会社 「tete アロマティクス ジャパンボタニカルズ」
大分県 株式会社 おおやま夢工房 「和紅茶梅酒 アールグレイエモーショナル」
大分県 有限会社 中野酒造 「ちえびじん 紅茶梅酒」
【にごり梅酒】部門
山形県 出羽桜酒造 株式会社 「出羽桜 本格梅酒 とろける果肉」
兵庫県 株式会社 西山酒造場 「梅申春秋」
佐賀県 合資会社 光武酒造場 「光武 癒しの梅酒」
鹿児島県 山元酒造 株式会社 「薩摩スパークリング梅酒」
【プレミア梅酒】部門
東京都 株式会社 耕 「想定内 梅酒 2021」
東京都 株式会社 耕 「想定内 梅酒 2022」
愛知県 澤田酒造 株式会社 「UMESHU T ~つなぐ~」
愛媛県 名門サカイ 株式会社 「Blood Orangeliss」
佐賀県 天吹酒造 合資会社 「天吹梅酒 龍王 大吟醸仕込」
大分県 株式会社 おおやま夢工房 「5年樽熟成 樽仕込高級梅酒 ゆめひびき」
◆第9回全国梅酒品評会2024について◆
審査日:2024年10月5日(土)
会 場:東京都文京区湯島3丁目29-5 湯島天満宮「梅香殿」
開 催:一般社団法人梅酒研究会
【全国梅酒品評会の目的】
・梅酒の普及と振興、梅酒の品質向上を図る。
・マスコミへのニュース提供により露出を高め、広く一般消費者にPRすることで、販売増加を図る。
・梅酒を日本を代表する「國酒」として政府機関から認定されるよう働きかける。
【審査対象】
・日本で製造販売されていて、商品名やラベルに「梅酒」の文言が入っている全ての飲料
・「全国梅酒まつり」などの梅酒イベントでの販売を許可できないものは除く
・「全国梅酒品評会」にて過去「殿堂入り」(金賞を三度受賞)したものは除く
・「梅ワイン」=梅実を原料にアルコール発酵させた醸造酒(ワイン)のみで造られたもの除く
【審査方法】
エントリーされた梅酒を下記が示す9種類のカテゴリーに分類する。
1ホワイトリカー梅酒 2本格焼酎梅酒 3日本酒梅酒 4ベース混合梅酒 5ブランデーブレンド梅酒 6柑橘系ブレンド梅酒 7ブレンド梅酒 8にごり梅酒 9プレミア梅酒(2024年より新設)
・審査はブラインド方式で行う。審査員にはメーカー名・ブランド名を伏せ、梅酒は番号のみで識別する。
・梅酒製造に関わる審査員は、自社(それに準ずる)の梅酒が出品されてるカテゴリーの審査を行わない。
・審査員は各カテゴリー4~5名とし、それぞれチームリーダーを選出する。各自が審査用シートを使用してテイスティングした後、同じカテゴリーを審査する審査員同士でディスカッションを行う。
・審査員は、香り・味・バランス・梅の風味について評価し、ディスカッションを基にした総合的な評価をチームリーダーがまとめ、金銀銅賞を裁決する。
【各賞の基準】
金 賞:各カテゴリーにおいて、香り・味・バランス・梅の風味が日本一級のレベルに達している梅酒
銀 賞:各カテゴリーにおいて、香り・味・バランス・梅の風味が卓越した梅酒
銅 賞:各カテゴリーにおいて、香り・味・バランス・梅の風味が優れている梅酒
・各チームリーダーは、金銀銅賞の梅酒の番号を記入し、封筒に入れて密封する。
・この結果は、審査委員長に手渡され、発表まで厳重に管理される。
※過去の「全国梅酒品評会」と合わせ、金賞を三度受賞した梅酒は「殿堂入り」と認める。
「梅酒カテゴライズ定義」について
近年、梅酒の人気が拡大し、多くの企業様から多様な梅酒が生産され、販売されるようになってきました。
2014 年までに各地で行われた梅酒審査でも、様々なベースアルコールを用いた梅酒や、梅以外の原料でフレーバーを加えられたブレンド梅酒などが数多く出品されており、今後、この傾向は続き、拡大していくことが予想されます。
そういったなかで、梅酒を一般消費者にも分かりやすく、なじみ深いものとするために「全国梅酒品評会」においては梅酒を9種類のカテゴリーに分類し、それぞれのカテゴリーで審査を行っていくことにいたしました。
【蒸留梅酒(じょうりゅううめしゅ)】
蒸留酒のみをベースとして、梅の実、糖もしくは甘味料、酸味料、香料、着色料のみを原料に造られた梅酒。蒸留酒とは、ホワイトリカー・本格焼酎・ウイスキー・ウォッカ・ラム・ジン・テキーラ・・・などの蒸留酒をさし、ブランデーは除外する。ブランデーを使用した梅酒はブレンド梅酒に分類される。 糖もしくは甘味料、酸味料、香料、着色料は必ず使用しなければならないものではない。
1. ホワイトリカー梅酒
ホワイトリカーとは、甲類焼酎(連続式蒸留しょうちゅう)をさす。ホワイトリカーのみをベースとして、梅の実、糖もしくは甘味料、酸味料、香料、着色料のみを原料に造られた梅酒。
2. 本格焼酎梅酒本格焼酎とは、乙類焼酎(単式蒸留しょうちゅう)をさす。本格焼酎のみをベースとして、梅の実、糖もしくは甘味料、酸味料、香料、着色料のみを原料に造られた梅酒。
【醸造梅酒(じょうぞううめしゅ)】
醸造酒のみをベースとして、梅の実、糖もしくは甘味料、酸味料、香料、着色料のみを原料に造られた梅酒。醸造酒とは、日本酒(清酒)・ワイン・・・などの醸造酒をさす。 糖もしくは甘味料、酸味料、香料、着色料は必ず使用しなければならないものではない。
3. 日本酒梅酒日本酒のみをベースとして、梅の実、糖もしくは甘味料、酸味料、香料、着色料のみを原料に造られた梅酒。
【ベース混合梅酒(べーすこんごううめしゅ)】
蒸留酒もしくは醸造酒を主とした分類の異なる複数の酒類をベースとして、梅の実、糖もしくは甘味料、酸 味料、香料、着色料のみを原料に造られた梅酒。 蒸留酒とは、ホワイトリカー・本格焼酎・ウイスキー・ウォッカ・ラム・ジン・テキーラ・・・などの蒸留酒をさし、ブランデーは除外する。ブランデーを使用した梅酒はブレンド梅酒に分類される。
醸造酒とは、日本酒(清酒)・ワイン・・・などの醸造酒をさす。 糖もしくは甘味料、酸味料、香料、着色料は必ず使用しなければならないものではない。
4. ベース混合梅酒
蒸留酒もしくは醸造酒を主とした分類の異なる複数の酒類をベースとして、梅の実、糖もしくは甘味料、酸味料、香料、着色料のみを原料に造られた梅酒。
【ブレンド梅酒(ぶれんどうめしゅ)】
特定の風味を与える酒類もしくは果実・果汁、香辛料などを加えて造られた梅酒、または蒸留梅酒と醸造梅 酒とベース混合梅酒で定めた原料以外を加えて造られた梅酒。
5. ブランデーブレンド梅酒
蒸留梅酒と醸造梅酒とベース混合梅酒で定めた原料に加えて、ブランデーを用いて造られた梅酒。
6. 柑橘系ブレンド梅酒
蒸留梅酒と醸造梅酒とベース混合梅酒で定めた原料に加えて、柑橘類の果実・果汁を用いて造られた梅酒。
7. ブレンド梅酒
ブランデーブレンド梅酒・柑橘系ブレンド梅酒を除くブレンド梅酒。
【にごり梅酒(にごりうめしゅ) 】
原料に梅実の果肉もしくはその他の果実の果肉などの風味を出すための固形分を用いて濁らせた梅酒。
8. にごり梅酒
原料に梅実の果肉及びその他の果実の果肉などの風味を出すための固形分を用いて濁らせた梅酒。
【プレミア梅酒(ぷれみあうめしゅ)】<2024年より新設>
希望小売価格(参考小売価格)が720mlあたり5,000円(税抜)以上となる梅酒。
9.プレミア梅酒
希望小売価格(参考小売価格)が720mlあたり5,000円(税抜)以上となる梅酒。
※ 糖もしくは甘味料とは、砂糖(氷砂糖・双目糖・上白糖・液糖・和三盆・甜菜糖・黒砂糖など)・果糖・オリゴ糖・蜂蜜・ステビアなどをさす。
※ 分類を同じくする複数の酒類をベースとした梅酒は、ベース混合梅酒とされない。(複数の本格焼酎をベース とした梅酒=本格焼酎梅酒、複数の日本酒をベースとした梅酒=日本酒梅酒)
◆日本全国165品の梅酒から「金賞」「銀賞」「銅賞」を発表◆
9部門のカテゴリーごとに「金賞」「銀賞」「銅賞」を決定。表彰式を開催し発表いたします。表彰式では受賞蔵に賞状とメダルが授与されます。
【第9回全国梅酒品評会2024 表彰式】
開催日:2024年11月20日(水)
場 所:京都府京都市 北野天満宮「紅梅殿」
全国の梅酒ファンの皆様、発表までどうぞ楽しみにお待ちくださいませ。また報道関係各位におかれましてはぜひその瞬間にお立合いください。
主 催:全国梅酒品評会実行委員会
事務局:一般社団法人梅酒研究会
お問合せ:電話 03-6228-1183/メール info@umeshu-sg.jp
一般社団法人梅酒研究会オフィシャルサイト