骨の健康を通じて人々の挑戦を応援する『骨太な未来プロジェクト』の取組みを行っている雪印メグミルク株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:佐藤 雅俊)は、2024年6月に20代から80代までの男女1,000人を対象に「骨の健康」についての調査を行いました。その結果、多くの人々が骨の健康に対する意識が低く、骨の正しい知識や健康の維持方法について知っている人が少ないことがわかりました。
本プロジェクトでは、骨への関心が低い人へ向けて、特設サイトやメディア、イベント、学会などを通じて、骨に関する情報発信や体験の場を提供してまいります。
■調査結果のハイライト
1.健康のために気を配れていない部位の第一位は「骨」
2.約7割が「骨が新陳代謝している(骨代謝)」ことを知らない
3.約8割が「しわ・たるみの原因に骨密度の低下が関係している」ことを知らない
4.骨活(運動や食事の工夫などで、丈夫な骨を作っていく活動)をしている人は約18%、骨活ができていない理由は、「自分には必要ないと思っている」はわずか7%で、「どうやったらよいか不明」が50%で最多
5.骨に必要な栄養素について「カルシウム」以外の認知率は半数以下
■調査結果詳細
1.健康のために気を配れていない部位の第一位は「骨」
「定期的に検査・検診している体の部位はありますか。」という問いに対して、【歯・目・骨・耳・臓器(胃腸/肝臓)】の項目の中で「骨」の検査・検診率が最下位でした。また、約8割が骨の検査・検診を受けていないと回答(79%)、半年に1回以上検査・検診を受けている人はわずか9%となりました。
女子栄養大学 栄養学部教授 上西 一弘 先生 コメント
骨は、見えないために健康を意識する優先順位が下がってしまいがちですが、平均寿命が延びる中で骨量を保つことの重要性は増しています。特に、20代で骨量の最大値が決まるため、この時期にどれだけ骨量を増やせるかが重要なポイントです。そして、40代からは骨量が徐々に低下していくため、日々の生活の中でどのようにして骨量をキープするかが鍵となります。
まずは自分の骨量を把握するために、骨密度測定を推奨します。保健センターや地域の健康イベントで測ることができるので、積極的に活用しましょう。
2.約7割が「骨が新陳代謝している(骨代謝)」ことを知らない
「新陳代謝していると思う体の部位」について聞くと、骨が代謝していると答えた人は30%であり、7割の人が骨代謝を知らないことがわかりました。
女子栄養大学 栄養学部教授 上西 一弘 先生 コメント
骨の新陳代謝は「骨代謝」と呼ばれ、約3年の周期で生まれ変わり、古くなった骨を若返らせる働きがあります。丈夫な骨も時間が経つと弾力を失って脆くなるため、骨代謝によって新しい骨に置き換わることで、しなやかで強い状態を維持しています。
しかし、骨代謝のバランスが崩れると、骨密度が低下し、骨粗しょう症の原因となります。このため、骨代謝の正常な維持は、骨の健康を保つ上で非常に重要です。
ゆりクリニック 院長 矢吹有里先生 コメント
「骨代謝」の際に「オステオカルシン」という骨ホルモンが分泌されます。この「オステオカルシン」は、コラーゲンなどとともに骨の構造を支える支柱としての役割を果たしますが、一部は血液に放出されて全身の臓器に影響を与えます。
近年、この「オステオカルシン」についての研究は進んでおり、糖代謝の調節をはじめ、認知・記憶機能の改善や、筋力の向上、生殖能力を高めるなどさまざまな分野で効果があると言われており、「若返りホルモン」と呼ばれ注目されています。
3.約8割が「しわ・たるみの原因に骨密度の低下が関係している」を知らない
「しわ」や「たるみ」の原因になると思うことを選んでください」という問いに対して、「骨密度の低下が原因になる」と回答した人はわずか20%となり、8割の人が知らないことがわかりました。
ゆりクリニック 院長 矢吹有里先生 コメント
骨密度が低下すると、顔の骨も委縮して「骨やせ」が起こります。顔も身体と同じように骨によって支えられているため、骨やせが起こると見た目にさまざまな変化が表れてきます。頭蓋骨は全身の骨の中でもいち早く骨密度が低下し、30代から変化が表れます。頭蓋骨の骨やせにより、顔の筋肉を支えるじん帯が緩むと、表面の皮膚がたるんでしわやたるみの原因になります。
大切なのは、「減ってから補う」のではなく「減らさないようにキープする」こと。
骨を健康に保つことは、身体の健康はもちろん、美しさにもつながります。これからは外側のケアだけでなく、内側の骨のケアも心掛け、外と内の両方から美しさを目指していきましょう。
4.骨活(運動や食事の工夫などで、丈夫な骨を作っていく活動)をしている人は18%、また、骨活ができていない理由は「自分には必要ないと思っている」はわずか7%で、「どうやったらよいか不明」が50%で最多
「温・腸・眠・骨・筋」5活の中で健康のために気を付けていることはありますか。」という問いに対して、「腸活」(40%)、「筋活」(30%)、「眠活」(27%)、「温活」(20%)、「骨活」(18%)の結果となり、「骨の健康」のために、ケアやメンテナンスしている人が少ないことがわかりました。
「骨活をできていない理由は何ですか。」という問いに対して「どうやったらよいかが不明」(50%)、「骨活という言葉を初めて聞いた」(48%)、「健康維持のやり方がわからない」(34%)に多くの回答が集まりました。一方で、最も少なかった回答は「自分には必要ない」であり、骨の健康が重要であるという認識は比較的高いことがわかりました。
5.骨に必要な栄養素について「カルシウム」以外の認知率は半数以下
骨に必要な栄養素について聞くと、「カルシウム」と答えた人は約8割であった一方、「ビタミンK」「コラーゲン」「たんぱく質」「ビタミンD」については半数以上が必要なことを認知していませんでした。
女子栄養大学 栄養学部教授 上西 一弘 先生 コメント
骨の健康維持として、「カルシウムが重要」というのは正しいですが、カルシウムは体内に取り込まれにくい栄養素です。効果的に取り入れるポイントとして、食事の取り方、日光浴、適度な運動が挙げられます。これらの要素は、カルシウムの骨への定着に効果的です。また、骨に負荷をかけるジャンプや階段の上り下りなどを生活に取り入れることで、骨代謝が円滑になり、骨の強化が期待できます。
■本調査についての総括
女子栄養大学 栄養学部教授 上西 一弘 先生 コメント
「骨の健康」と聞くと将来の問題として捉えがちで今は自分ゴト化しにくいため、ケアができていない人が多いと思います。しかし、骨は全身の多くの部位と関連しており、健康だけでなく、美容とも関係があることがわかっています。
年代ごとに気を付けるべきポイントが違うため、骨密度測定などを利用して自身の骨の状態を把握し、食事や日常生活で骨の健康を意識することが大切です。
今回の調査で、多くの人々が「骨の健康」に対する適切なケア方法を知らないことも明らかになったため、本プロジェクトを通じて、骨の健康についての情報を広く伝えていくことが重要だと考えています。
■アドバイザー プロフィール
上西 一弘(うえにし・かずひろ)先生
女子栄養大学 栄養学部教授
専門はヒトのカルシウムの吸収・利用に関する研究、成長期のライフスタイルと身体状況についてなど。また、スポーツ選手の栄養指導も行う。著書に『栄養素の通になる』(女子栄養大学出版部)などがある。
矢吹 有里(やぶき・ゆり)先生
ゆりクリニック 院長
東京女子医科大学卒業後、慶應義塾大学整形外科学会入室。佐野厚生病院、国立病院機構東京医療センターなどに勤務後、2017年「ゆりクリニック」(東京・田町)を開院。骨粗しょう症予防を美容医療の視点から考える「骨美容(R)」を提唱。メディアなどでも広く啓発活動を行なっている。
■調査概要
【調 査 名】「骨の健康」に関する意識調査
【調査期間】2024年6月10日(月)~6月12日(水)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,000人
【調査対象】20代~80代男女
■「骨太な未来プロジェクト」
見逃されがちな「骨の健康」を通じて人々の挑戦を応援するプロジェクトです。本プロジェクトでは、永年にわたる乳の研究から得られた知見を活かし、特設サイトやメディア、イベント、学会などを通じて、骨に関する食、スポーツ、ウェルネス、子育てといったテーマで情報発信や体験の場を提供してまいります。
URL:https://honemirai.meg-snow.com/
■本お知らせに関するお問い合わせ先
「骨太な未来プロジェクト」PR事務局(ビルコム株式会社内):高野
TEL : 03-5413-2411 / FAX : 03-5413-2412 / E-mail : mbp@bil.jp