協和キリン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:宮本昌志、以下「協和キリン」)は、医師専用 オンライン専門医相談サービス「E-コンサル」を活用したFGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症に関する早期診断・適切な治療を促進する取り組みを開始しましたのでお知らせします。
FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症はFGF23というホルモンが過剰となることで、体内のリンが尿中に過剰に排泄され低リン血症となり、その結果として骨の成長・代謝に障害をきたす希少な疾患です。小児期においてはくる病、歩行障害、低身長や下肢の変形、成人においては骨痛・関節痛、筋肉の痛みや骨折が見られます。現在診断法や治療法は確立されているものの、一部専門医を除く医療関係者においてもまだ疾患認知が低く、患者さんの正しい診断や適切な治療まで長期を要する方が多いのが現状です。
「E-コンサル」は株式会社Medii(本社:東京都新宿区、代表取締役医師:山田裕揮、以下「Medii」)が提供する医師専用オンライン専門医相談サービスです。MediiがFGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症の専門医グループを構成するとともに、医師向けの疾患相談ページを立ち上げて、医師が専門医に無料でオンライン相談できるように各種情報提供をしていきます。このような取り組みを通じてFGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症に関する早期診断・適切な治療を促進することを期待しています。
くる病・骨軟化症の専門医相談専用ページ
URL: https://x.gd/Ci9FC
※ご利用は無料会員登録が必要です
協和キリングループは、ライフサイエンスとテクノロジーの進歩を追求し、新しい価値の創造により、世界の人々の健康と豊かさに貢献します。
※FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症
FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症は、指定難病の「ビタミンD抵抗性くる病/骨軟化症」(指定難病238)および小児慢性特定疾患の「原発性低リン血症性くる病」と「ビタミンD抵抗性骨軟化症」に対応する疾患で、FGF23作用過剰による腎近位尿細管リン再吸収障害に起因する、くる病・骨軟化症の総称です。この疾患は、先天性のX染色体連鎖性低リン血症(XLH)、後天性の腫瘍性骨軟化症(TIO)等が含まれます。これらの疾患は、FGF23が過剰となることで、体内のリンが尿中に過剰に排泄され低リン血症となり、その結果として骨の成長・代謝に障害をきたす希少な疾患です。
FGF23作用過剰の原因は、XLHにおけるPHEX(phosphate-regulating gene with homologies to endopeptidases on the X chromosome)遺伝子や、常染色体優性低リン血症性くる病・骨軟化症(ADHR)におけるFGF23 遺伝子などの変異による、FGF23の過剰産生であると報告されています。また、遺伝子変異以外にも、腫瘍性骨軟化症(TIO)では主として間葉系腫瘍による FGF23の過剰産生が原因として知られています。
※「E-コンサル」について
E-コンサルは、患者の診断や治療方針に悩む医師が、近くにいない専門領域の専門医に症例を相談できる完全無料のオンラインマッチング相談サービスです。1,200名以上のエキスパート専門医の協力のもと、全ての専門領域の相談に対応しており、厚労省指定難病患者数の99%を占める疾患をカバーしています。相談内容に応じて最適なエキスパート専門医とマッチングされ、医師は匿名でチャット相談が可能です。1対1だけでなく、複数の専門領域のエキスパート専門医が所属するグループへの相談(特許取得済)もできます。