世界文化社は、『今日も、東京 古民家カフェ日和』(川口葉子・著)を11月14日(木)に発売します。
■変わりゆく街・東京の古民家カフェ案内書、5年ぶりの改訂
2019年3月発売以来、好評を博し増刷を重ねてきた『東京 古民家カフェ日和』は、文筆家・喫茶写真家の川口葉子さんが綴る古民家カフェの案内本。刊行から5年、コロナ禍などの影響により、惜しまれつつ閉店するカフェも何軒か出てまいりました。それを受け、このたび同書の改訂版となる『今日も、東京 古民家カフェ日和』を刊行します。閉店したカフェに代わり、新たに14軒のカフェを収録。再掲載のカフェについても最新情報に更新しました。
本書では古民家を「築50年以上」と定義し、かつて長屋や銭湯、養蚕農家、織物工場だった建物が歳月を重ねた後、カフェとして新たに甦ったお店を42軒とりあげました。単なる情報にとどまらず、建物や人にまつわる心を揺さぶる物語とともにお届けします。
■築100年を超える元 文房具店で谷中文化を味わう「散ポタカフェ のんびりや」
谷中にある「散ポタカフェ のんびりや」は1919年築の二階建て。戦後から昭和半ばまでは文房具店が営まれていました。のんびりやの店主夫妻が少しずつ大切に改装を加えてきた空間は、天然の昭和レトロ。文房具店の居住部分に残されていた暮らしの道具がそのまま座敷に並び、テレビや柱時計に懐かしい風情が漂います。“おかみ”と呼ばれる妻のもしゃさんは、谷中で生まれ育った下町っこ。国内外から訪れるお客さまに谷中界隈のはしご酒やコーヒー散歩を薦めるとともに、地元に根づく文化を伝え、街と人をつないでいます。
■昭和初期の民家を白い花々の香る楽園に
あきる野市の「POUND」は、庭の豊かな花木に包まれた昭和初期の平屋カフェ。北の窓からも南の窓からも、美しい緑の陰影が楽しめます。旅行雑誌の編集・執筆に携わる店主夫婦は、中国・上海で暮らした時代に現地の古民家再生カフェ&バーに魅了され、帰国後に出会た平屋と庭を8年という歳月をかけてセルフリノベーション。天井や壁を抜いて開放的になった空間は、ヴィンテージ家具と植物に彩られています。
■もくじ
第1章:路地に残る家 ~23区内の古民家カフェ~
〇「東の路地」
大空襲下で人々を炎から守ったビル「Bridge COFFEE & ICECREAM」(馬喰町)
90年にわたり住民たちに愛された銭湯「レボン快哉湯」(入谷)
江戸の裕福な材木商の暮らしを伝える「CAFE IMASA」(神田)など
〇「西の路地」
本門寺門前の風格あるお蕎麦屋さんをカフェに「蓮月」(池上)
旧東京市長夫妻ゆかりの明治時代の洋館「旧尾崎テオドラ邸」(豪徳寺)など
第2章:街道沿いの家、森に包まれた家 ~東京都下の古民家カフェ~
白洲次郎・白洲正子夫妻が暮らした「旧白洲邸 武相荘」(町田)
織物で繁栄した時代の面影が漂う倉庫「繭蔵」(東青梅)
横田基地そばの米軍住宅「CAFE D-13、ときどき五味食堂」(福生)など
巻末:カフェ別詳細マップ
■シリーズ3冊読み比べも楽しい「三都 古民家カフェ物語」
東京の粋、京都の雅、金沢の艶──。読み比べると、それぞれの歴史や文化の違いが浮かび上がります。「古民家カフェ日和」シリーズ3冊合わせて、「三都 古民家カフェ物語」をご堪能ください。
〇『京都 古民家カフェ日和』
京都の書店員たちが選ぶ「京都ガイド本大賞2021 リピーター賞」を受賞!
https://www.amazon.co.jp/dp/4418202153
〇『金沢 古民家カフェ日和』
能登半島地震からの復興を願い、売上の一部を災害義援金として被災地へ寄付いたします(2024年11月末売上分まで)
https://www.amazon.co.jp/dp/4418222111
■著者プロフィール
川口葉子(かわぐち・ようこ)
カフェと喫茶店を綴る文筆家・喫茶写真家。20年以上、カフェや喫茶店を訪れてきた経験をもとに、多様なメディアでその魅力を発信し続けている。著書に『京都 古民家カフェ日和』『金沢 古民家カフェ日和』(ともに世界文化社)、『新・東京の喫茶店』『喫茶人かく語りき』(ともに実業之日本社)他多数。
■刊行概要
『今日も、東京 古民家カフェ日和』
■発売日:2024年11月14日(木)
■定価:1,760円(税込)
■仕様:四六/160ページ
■発行:株式会社世界文化社