株式会社河出書房新社(東京都新宿区/代表取締役社長 小野寺優)は、第61回文藝賞受賞作『ハイパーたいくつ』(税込1,650円)を2024年11月18日に刊行いたします。
■言葉が現実を食い破る、超現実アルティメット文学『ハイパーたいくつ』
職場では1000倍の支払いミス。私生活では衣服の買いすぎでクレカ借金。62万円課金したジャケット姿は無様なペンギンに似ているから「ペンペン」呼ばわり。そんな日常がひたすら退屈。
鬱屈アンド窮屈な現実がついに崩壊するとき、壊れた私の壊れた言葉が、壊れた風景を呼び起こす。リリカル系日常破壊小説、爆誕!
選考委員笑撃の第61回文藝賞受賞作!
退屈さだけをつまんで取り去ることはできない。退屈さは服にくっついた埃や毛じゃなくて、オズの国の魔法使いみたいなでっかい顔が嚙み捨てたでっかいガムだ。服にべったりくっついた退屈さを引き剝がしたら、まとめて一緒にその下の服からもたくさんのものが剝がれ取れる。
(本文より)
■第61回文藝賞受賞 松田いりの
松田いりの(まつだ・いりの)
1991年、静岡県生まれ、東京都在住。
2024年、「ハイパーたいくつ」で、第61回文藝賞を受賞。
■【選考委員】小川哲・町田康・角田光代・村田沙耶香、笑撃!
「『これは面白い』と感激した。物語がどんどん加速し、最後まで可笑しさや面白さが減速しないまま走りきっている。」小川哲
「身体が変調する感覚、言葉への妄執、不潔への恐怖、狂気の反転、言葉による魂の放恣な垂れ流れ。恐怖と笑いが同時に腹の底からせり上がってくる。」町田康
「こちらの予想をかんたんに裏切ってくる独創性がどんどんスパークしていく、その意外性がおもしろかった。」角田光代
「発狂ぎりぎりで瞼の裏側に現れる万華鏡のようで、どんどん鮮やかになっていく作品世界にのめりこんだ。」村田沙耶香
■俳優・仲野太賀さんとの会話から生まれた小説!
著者の松田いりのさんと俳優・仲野太賀さんはかねてより親交があり、以前、お二人で「退屈という感覚」について会話を交わされたことがきっかけとなり、本作が誕生しました。
仲野さんからの推薦コメントを掲載します。
「壊れた感情が、もの凄い速度で事故ってる。
読後感は”瀕死”だった。
なんとか生きてる、まだ人間やれてる…
空いた口から出てきた言葉は『速すぎて、止まってみえる…即ちハイパーたいくつ…!?』」
――仲野太賀
■ラッパー・TaiTanさん( Podcast「奇奇怪怪」パーソナリティ)も激賞!
「言葉が勝手に“来る”。
読み手の眼球を突き破って“来る”。
その速度と乱暴さが気持ちいい。
超、面白いです」
――TaiTan
■文藝賞受賞作『光のそこで白くねむる』『ハイパーたいくつ』刊行記念鼎談「文藝賞を語る夜」待川匙×松田いりの×町屋良平トークイベント 開催!
第61回文藝賞を『光のそこで白くねむる』で同時受賞した待川匙さんと2016年に同賞を受賞しデビューした芥川賞作家・町屋良平さん、そして『ハイパーたいくつ』の著者・松田いりのさんによるプレミアムなトークイベント「文藝賞を語る夜」が開催決定。
受賞作の読みどころ、創作のきっかけ、文藝賞について、作家としての心構え……などなど、縦横に語り尽くしていただきます。
ぜひこの機会をお見逃しなく!
出演:町屋良平、待川匙、松田いりの
開催日時:11月14日(木) 午後7時30分~午後9時00分 (開場:午後7時)
開催場所:透明書店(東京都台東区寿 3-13-14 1F)
詳細:https://tomei-bookstore-event-20241114.peatix.com/
■新刊情報
『ハイパーたいくつ』
著者:松田いりの
仕様:四六判/上製/112頁
税込価格:1,650円(本体1,500円)
発売日:2024年11月18日
ISBN:978-4-309-03937-4
装画:COOL
装丁:佐藤亜沙美(サトウサンカイ)
URL:https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309039374/
★電子書籍も同日に販売します。詳細は各電子書籍ストアでご確認ください。
■第61回文藝賞 同時受賞作品
『光のそこで白くねむる』
著者:待川匙(まちかわ・さじ)
仕様:四六判/上製/112頁
税込価格:1,650円(本体1,500円)
発売日:2024年11月18日
ISBN:978-4-309-03938-1
URL:https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309039381/
★電子書籍も同日に販売します。詳細は各電子書籍ストアでご確認ください。