「つまらない」「みっともない」など、あらゆる「ない」からコンテンツの企画・制作を行う「ない株式会社」(所在地:大阪市淀川区、代表:岡シャニカマ)と京都のデザイン会社「株式会社CHAHANG」(所在地:京都市中京区、代表:加納寛)は、1月25日と1月26日の2日間において京都の「いけず文化」を体験できるイベント「この先いけずな京町家」を京都市の老舗扇子屋「大西常商店」にて開催いたします。当イベントは京都人の日常会話で繰り広げられる「いけず」を洛外の方でも楽しみながら体験できるよう、実際に京都人と会話する中で建前から本音を読み解く部分にゲーム性をもたせたステージクリア型のイベントです。
参加者は大西常商店・4代目の大西里枝氏が演じる「いけず女将」の住む京町家を訪問。女将の何気ない一言の裏には別の本音が潜んでいる場合があり、読み取って適切な行動ができないと「ぶぶ漬けでもどうどすか?」と言われます。これは古来から京都で「早く帰れ」を意味する言葉で、言われた場合は一度退散しなければなりません。5回訪問するうちに全ての「いけず」を読み解き、女将の信頼を得られればクリアとなります。
ストーリー
京都の洛中にある京町家にはとても「いけず」な女将がいるという。彼女はかつて、とても気さくで裏表のない人間だったらしいが、ひょんなことから「いけず女将」として世間で有名になってしまったらしい。世間がもった自分とは全く違うイメージのせいで、彼女は何を言っても本音だと思ってもらえない日が続いた。
そしていつしか自分の本音を全く隠して話すようになり、本当に「いけず」な人になってしまったそう。彼女が信頼するのは、自分の建前から本音を読み取ってくれる人だけ。あなたは彼女が言い放つすべての「いけず」を読み解き、彼女が長いあいだ心の奥底に閉まったままの「建前なき本音」を引き出すことができるだろうか。
※ストーリーはフィクションであり出演する大西里枝氏とは一切関係ございません
イベント内容
参加者は最大4人1組のグループとなり、案内人の指示にしたがって京町家を訪問します。女将の発言が「いけず」だと感じた場合はグループ内で対応を相談でき、上手く本音を汲み取った行動ができれば「ぶぶ漬け」を勧められずに済みます。1時間を超えるか、5回目の訪問でぶぶ漬けを勧められてしまうと失格となります。
京町家は「玄関」から「茶室」まで主に4つのエリアに分かれており、「いけず」を読み解くことができればさらに奥のエリアに案内してもらうことができ、最奥の茶室では女将から抹茶と和菓子が振る舞われます。
● 料金:5,500円(税込)/1人 ※抹茶と和菓子付き
● 開催日:2025年1月25日(土)、1月26日(日)
● 参加人数:最大4名
● 会場:大西常商店(京都府京都市下京区本燈籠町23 松原通 高倉西入)
● チケット:https://konosaki-ikezu.peatix.com
※売り切れ次第販売終了
臨場感あふれる“生きたいけず文化”を提供
本物の「京町家」と「京都人」でリアルな京生活を再現
イベント会場は築150年の京町家で、紅殻(べんがら)格子や三和土(たたき)など本来の京町家がそのまま残されています。この伝統的な京町家を舞台に、生粋の京都人である大西里枝氏が「いけず女将」を演じるため、臨場感あふれる「生きたいけず文化」を体験いただけます。
京都人の実体験をもとに作成した「いけず」を26種類用意
イベントでは「いけず」な言い回しを26種類用意しており、最適なタイミングで女将が繰り出します。それらは京都人の大西氏に加え、京都系インフルエンサーのみえっぱりな京都人bot氏協力のもと作成しました。中にはお二人の実体験に基づく言い回しも含まれており、生々しい「いけず体験」を可能にしています。
帰宅後も「いけず」を擬似体験できるオリジナルコースター販売
会場ではオリジナルコースター10枚セットを1,650円(税込)で販売しています。表にはイベント内で幾度も聞く「ぶぶ漬けでもどうどすか?」が描かれ、裏にはイベントでも見ることができない女将の本音が描かれています。お茶を出す際に使えば来客にも「いけず文化」を擬似体験させることが可能です。
※イベントに参加しない方でもコースターはご購入いただけます
「いけず」をフォーマット化することで“失われゆく文化”を継承
当社(ない・CHAHANG)はこれまで「いけず文化を観光資源にする」という目的のもと、様々な京都の方と協力して、いけずな言い回しをマナー啓発に活用した「いけずステッカー」(参考資料①)や、いけずをゲーム感覚で楽しめる「京都人狼」(参考資料②)といった商品開発を行ってきました。
この文化は元々「何百年もお隣さん」という京都の稀有な地域性から、関係性を悪化させず遠回しに意見を伝えるコミュニケーションスキルとして発展しましたが、近年では地域のつながりが弱まり「いけず文化」は失われつつあると考えています。当イベントではそんな“京都的な日常会話”をフォーマット化してイベントに落とし込み、イベント設計や台本などを後日情報公開することで、後世に継承していくことが狙いです。
関係者メッセージ
いけず女将役:大西常商店 4代目女将 大西里枝
近年、ホンマモンのいけずを見聞きする機会が少なくなりました。京都市内のなかでも近所づきあいが少なくなり、隣人との関係が希薄になってきたことが原因だと考えています。その反面、「京都人にこんなヒドイいけずを言われた」というエピソードがSNS上で独り歩きし、よそさんの恐怖をいたずらに煽っているようにも感じます。このイベントを通して、京都人のコミュニケーション文化、ホンマモンのいけずに触れていただけたらと思います。
「いけず」制作協力:みえっぱりな京都人bot
千年の都、京都では周りの人を傷付けないよう遠回しな言い方をする文化があります。ただ少し遠回り過ぎるせいか、”皮肉にも”周りから「いけず」と呼ばれているようです。さて、本イベントでは私が人生で経験した「いけず」を思い出し、かき集め、絞って濃縮したものを全力でぶつけました。話し手の心の内が読めず、言葉の裏にあるのは優しさか怒りか、はたまた別の何かなのか、疑心暗鬼になりながら「いけず」をお楽しみ下さい。
イベントテストプレイ参加:沙雅の人形 代表 大久保佳
「いけず」という風習を通して立派な京町家で立ち居振る舞いを体験できる貴重な機会でした。眼光鋭い女将の謂わんとすることを一生懸命考えて、女将の意を酌めた時の安堵感と間違った時の恐怖感、一つ進むごとに行われるミッションをクリアしていく面白さ、まさに「いけずのRPG」ではないですか!気遣いの街に生きる「京都人」が生み出した人と人との絶妙な「コミュニケーション術」を楽しみながら体験できました。
【ない株式会社】
会 社 名:ない株式会社
所 在 地:大阪府大阪市淀川区十三本町1-16-19
設 立:2023年7月
資 本 金:710,000円
代表取締役:岡シャニカマ
事 業 内 容:「ない」から考えられたコンテンツ企画・制作
ホームページ:https://71inc.jp/
問い合わせ:info@71inc.jp
【株式会社CHAHANG】
会 社 名:株式会社CHAHANG
所 在 地:京都市中京区醒ヶ井六角下る越後突抜町300-1
設 立:2023年12月
代表取締役:加納寛
事 業 内 容:あらゆるデザイン、アートディレクションなど
ホームページ :https://chahang.jp/
問い合わせ:info@chahang.jp
参考資料①
いけずな言い回しでマナー啓発「裏がある京都人のいけずステッカー」
2023年11月3日文化の日に京都の「いけず文化」をお土産にした「裏がある京都人のいけずステッカー」を京都府の各店舗にて販売開始しました。当商品は「いけず」が持つ「言いづらいことを遠回しに伝える」という特性を活かし、洛外の方が言えずじまいな本音を京都人に代弁させることが可能です。
⚪︎日常生活で使える4種類のラインナップ
当商品は「トイレ」「玄関」「食卓」「ポスト」という4つの場面において、「立って小便をしないでください」や「汚れた格好で家にあがらないでください」など、なかなか他人に言いづらい『お願い』を京都人に代弁させることが可能です。
⚪︎言葉からモデルまで「いけずの産地直送」
ステッカー表面の「いけず」な言い回しは京都人11名が参加した「いけず座談会」で生まれたものを採用。モデルには京都で老舗の扇子屋を営む「大西常商店」の4代目女将であり、変顔を得意とする大西里枝氏を起用しました。
参考資料②
京都人になりきっていけずが言える「京都人狼」
2024年7月30日に京都の「いけず文化」をたしなむためのボードゲーム「京都人狼」を京都府の各店舗やECサイトにて販売開始しました。当商品では「いけず」を言う機会が少ない洛外の方でも、京都人になりきって「いけず」を言ってみることで、その面白さや奥深さを体感していただけます。
⚪︎すべていけずに聞こえる「京ことば縛り」
参加者で「京都人」の役割になった人は絶対に「京ことば」をマネして話すのがルールです。そのため素直に「お召し物がよろしおすなあ(服がオシャレですね)」と褒めるだけで、なぜかいけずに聞こえてしまいます。
⚪︎いけずに敏感な「滋賀人」を入れた応用編
当商品には「滋賀人」を入れた応用編も用意されています。彼らは京都人のいけずを聞く機会が多く、甲賀忍者の血が流れているため「いけずに敏感」という設定のもと、ゲーム開始前に京都人1名の役割を盗み見ることが可能です。