フィガロジャポンが主催する、美しく豊かな働き方を体現する女性たちを応援するプロジェクト、Business with Attitude(BWA)。毎年『フィガロジャポン』本誌と連携して発表するBWAアワードでは、さまざまな働き方を通して社会を豊かにする、次世代のロールモデルを発表している。
開催4回目となる今年は、「新しいスタンダードを築き上げる女性たち」をテーマに、信念を持って、これまで“当たり前”“仕方がない”と思われてきた課題にチャレンジし、より良い社会を築こうと活動を続ける3人の女性を表彰。2025年1月号『フィガロジャポン』(11月20日発売)で特集を掲載するとともに、12月12日には、青山グランドホールにてBWAアワード2024の賞状授与式と懇親会を開催した。会場にはこれまでのBWAアワード受賞者をはじめとした多くの女性起業家らが集まり、新たな受賞者を祝い、互いの活動を讃え合った。受賞者たちはブルネロクチネリの装いで壇上に登場。
BWAアワード2024受賞者:
矢田明子(CNC代表取締役/一般社団法人Community Nurse Laboratory代表理事)
山野千枝(一般社団法人ベンチャー型事業承継代表理事)
やまざきひとみ(Ms. Engineer代表取締役)
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矢田明子【CNC代表取締役/一般社団法人Community Nurse Laboratory代表理事】
海外では一般的な「コミュニティナーシング(地域看護)」の概念に着目し、日本初の実践者として2011年にコミュニティナースの活動を島根県で開始。14年、島根大学医学部看護学科を卒業。病院保健師、創業支援NPO代表理事として働きながら活動を拡大し、17年にコミュニティナースカンパニー(現CNC)を創業。これからの地域ケアのあり方として注目されている。https://cncinc.jp/
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山野千枝【一般社団法人ベンチャー型事業承継代表理事】
コンサルティング会社を経て、2000年より大阪産業創造館に創業メンバーとして参画。ビジネス情報誌の編集長として多くの経営者を取材するうちに、後継者たちが社会に活力を与えていることに着目。18年、一般社団法人ベンチャー型事業承継を設立。受け身のイメージを払拭するべく後継ぎを「アトツギ」と表記し、社会に新しい価値を生む後継者の新規事業開発や業務改善を支援する。https://take-over.jp/
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やまざきひとみ【Ms. Engineer代表取締役】
大学卒業後、サイバーエージェントに入社。メタバースサービス「アメーバピグ」の立ち上げをプロデュースし、1年半で500万人の会員を獲得。女性向けキュレーションメディアの編集長などを経て2015年に独立。ジェンダーギャップや地域と都市の格差の解消を目指し、21年に女性のためのコーディングブートキャンプ、Ms. Engineer(ミズエンジニア)を立ち上げる。https://msengineer.jp/
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第一部の賞状授与式では、BWA事務局長の藤本淑子の挨拶、審査員の紹介に続き、フィガロジャポン編集長・森田聖美から、受賞者3人に賞状が授与された。賞状授与に続き行われたのは、「これからの社会を豊かにする、新しいスタンダード」をテーマとした、3人の受賞者によるトークセッションだ。
トークショーは、フィガロジャポンの公式インスタグラム(@madamefigarojapon)のリールでも閲覧可能(約25分)。
矢田明子は「コミュニティナーシング」という言葉に出合ったことをきっかけに、地元・島根県で、コミュニティナースとして、地域の看護活動をスタート。その後、CNCを創業し、現在では企業や自治体と連携し、看護と地域医療のスタンダードを改革しながら多くの人へ伝え広めている。「いまの日本の社会は、元気なうちはひとりでとことん頑張って、身体が悪くなったら専門家が登場して支えるという構造ですが、もっと元気なうちからみんなが相互にポテンシャルを発揮して支え合う日常であればいいなと思うんです」
山野千枝は、もともとは大阪で中小企業を紹介する情報誌の編集長を務めていたキャリアを持つ。その取材で、後継者の苦労を目の当たりにしたのをきっかけに、オンラインコミュニティを中心とするベンチャー型事業承継を立ち上げた。「われわれのミッションは、”アトツギ”を日本の新たなビジネスカルチャーにすることです。既存の事業や組織を引き継いで、激動の時代に存続させるために新しい価値を生み出す若い後継者を支援しています」
やまざきひとみは、地域女性の雇用環境改善とITエンジニアの人材不足の両方を解決すべく、女性のためのコーディングブートキャンプ、Ms.Engineerを始めた。「女性活躍推進法が成立して約10年ですが、日本は男女の賃金格差がOECD加盟国の中で異常に大きい。この格差をなくし、日本全体のデジタル化推進の原動力になる女性を増やしていきたいのです」
今回の受賞者が実際に顔を合わせたのはこの式が初めてだったというが、3人はすぐに意気投合。人と人を繋ぎ、地方を豊かにするという共通点も多かった。「最後に見たい景色が似ている」という3人に、新しいスタンダードを築くために必要なことを尋ねると、「焦らず長期的に(山野)」、「好奇心を爆発させること(矢田)」、「個人の可能性に蓋をしないこと(やまざき)」とそれぞれ回答。
「こうあるべき」にとらわれないあり方が新たなスタンダードをつくる。そんな未来を予感させるトークに、会場も引き込まれていた。
第二部の懇親会は、BWAアワード2023の受賞者で、今年のピッチコンテストの審査員も務めたモデラート株式会社代表取締役・市原明日香による乾杯の挨拶でスタート。参加者は各テーブルに分かれ、それぞれに1分間でお互いの活動内容を紹介。フィンガーフードとシャンパンを片手に会話に花を咲かせた。
社会課題を解決しようと奮闘するBWAメンバーたちの活動を紹介するビンゴゲームでは、SOÉJU、encyclo、ELAB、 パラマウントベッドと陽と人、AGRIKO、O2ファームから景品が贈られ、会場の盛り上がりに華を添えた。そして懇親会はフィナーレへ。
「4年前、手探りで始めたBWAですが、少しずつコミュニティが熟成されているのを感じます。ここにいる皆さんが繋がり、励まし合い、楽しい時間を過ごしていただけたなら幸いです」との森田編集長の挨拶で幕を閉じた。たくさんの笑顔に包まれたこの日、会場のそこかしこで、日本の未来の新しいスタンダードがいくつも花開いたに違いない。
懇親会では、ヴーヴ・クリコのシャンパーニュが振る舞われたほか、ワインショップ「INCLUS」のナチュールワインやノンアルコールドリンクが提供された。
BWAのロゴを配したフィンガーフードも。
受賞者のメイクアップは、自分らしいスタイルを求めるすべての人たちのために生まれたADDICTIONが協賛。ヘアメイクは、BWAピッチコンテスト2023でオーディエンスアワードを受賞したチーム・アスリート・ビューティが担当した。
これまでのBWAアワード受賞者やピッチコンテストのファイナリスト、セミナー登壇者、審査員らが全国から集結。会場のフォトブースでは、来場者が記念撮影を楽しんだ。
会場では、フィガロジャポン1月号BWA特集内「社内企業という、『会社員だからこそ』の選択肢。」「伝統を現代に受け継ぐ職人、文化を繋げる人たち。」で紹介した事業者のアイテムや取り組みが展示で紹介された。
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