文化庁では、ユネスコ無形文化遺産に日本の「伝統的酒造り」が登録されたことを記念し、また、本年1月の能登半島地震及び9月の能登半島豪雨で被災された酒蔵を含む皆様の支援につながればという思いで、表記のシンポジウムを開催いたします。つきましては、本シンポジウムのコンテンツ等を発表します。
※シンポジウムURL:https://www.bunka.go.jp/traditional_sake_making_symposium/
シンポジウムコンテンツを発表
本シンポジウムは「伝統的酒造り」に関するわざや歴史・文化を「学ぶ」「味わう」「繋げる・広げる」という視点で体験できるほか、開催地である石川の伝統芸能の鑑賞、北陸の食や工芸品の制作体験を通じて、石川県の文化的魅力を感じていただけます。
コンテンツ①:ステージコンテンツ
伝統的酒造りに携わる方々や著名人に御登壇いただき、さまざまな視点から伝統的酒造りの魅力や思い、こだわりについてお話いただきます。酒造りを通して受け継がれてきた文化や歴史、そして、現在活躍されている酒蔵の各取組や更なる可能性についてお伝えいたします。
また、石川県を中心とした北陸の伝統芸能を1日3回上演します。古くから地元で親しまれ、人から人へ継承されてきた伝統芸能もお楽しみください。
【ステージコンテンツタイムテーブル】
【注目ステージコンテンツ】
1.オープニングセレモニー:1月25日(土)10:15~
「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことを受けて、本シンポジウムの開催を記念したオープニングセレモニーを開催します。主催者を代表して都倉俊一文化庁長官からの挨拶ほか、石川県の馳浩知事及び「伝統的酒造り」の担い手団体である日本の伝統的なこうじ菌を使った酒造り技術の保存会の小西新右衛門会長によるご挨拶などを行い、多くの来賓の方々による鏡開きを行います。その後、参加者には先着順でオリジナルの升による日本酒を振る舞います。
※オープニングセレモニーにて提供する日本酒やオリジナルの升は数に限りがありますので、なくなり次第終了となります。
※20歳未満の方の飲酒は固くお断りいたします。
都倉 俊一
文化庁長官(文化功労者)
馳 浩
石川県知事
小西 新右衛門
日本の伝統的なこうじ菌を使った酒造り技術の保存会会長
2.「伝統的酒造り」ユネスコ無形文化遺産登録記念
中田英寿×生江史伸×岩田渉 スペシャル鼎談:1月25日(土)14:00~
日本全国400を超える酒蔵を訪問し、酒類業界発展のために幅広い活動を行っている中田英寿氏と、フレンチレストラン「レフェルヴェソンス」エグゼクティブシェフとして、サステナビリティに配慮したガストロノミーを実践し、世界的な発信活動を行ってきた 生江史伸氏、「THE THOUSAND KYOTO」のシェフソムリエとして、世界的なコンクールで輝かしい成績を収める実力を持ち、業界を牽引する 岩田渉氏が登壇し、伝統的酒造りを礎として醸される「日本酒」について語り合う鼎談をお届けします。
中田 英寿 氏
生江 史伸 氏
レフェルヴェソンス エグゼクティブシェフ
岩田 渉 氏
THE THOUSAND KYOTOシェフ・ソムリエ
3.【石川県×伝統的酒造り】 能登の被災蔵の復旧・復興に向けて:1月26日(日)14:00~
2024年1月の能登半島地震で石川県の酒蔵は大きな被害を受けました。復旧・復興の再建を通じて「伝統的酒造り」の文化を伝承されています。今回、伝統的酒造りがユネスコ無形文化遺産に登録されたことが、復興に向けて力強い後押しとなればと思います。そんな石川県で酒・酒蔵を守り続けている皆様を迎え、震災後の能登の酒の現状や、未来への期待についてお話しいただきます。
福光 太一郎 氏
福光屋 専務取締役(ファシリテーター)
数馬 嘉一郎 氏
数馬酒造 代表取締役社長
車多 慶一郎 氏
車多酒造 専務取締役
白藤 暁子 氏
白藤酒造店 取締役
吉田 泰之 氏
吉田酒造店 代表取締役社長
4.石川県の伝統芸能の披露:1月25日(土)、26日(日)
「御陣乗太鼓(ごじんじょだいこ)」や「箏曲」、「和楽器の演奏」、「加賀獅子」、「津軽三味線」、「民謡民舞」など、多くの民俗芸能が北陸、石川県にあります。能登半島地震で公演の機会を失いつつも、次世代へ受け継ぐために日々取り組まれている活動を披露していただきます。
コンテンツ②:石川県のお酒の飲み比べ体験
石川県では、能登半島地震による被害から復興に至っていない酒蔵も、周囲の酒蔵など多くの皆様の協力により、酒造りを継続しています。今回は日本四大杜氏集団「能登杜氏」が醸す「濃醇旨口」など、石川県で造られた約20種類の日本酒を飲み比べることができます。ぜひお気に入りの一杯を見つけてください。また、会場内ではお酒の販売も行っておりますのでお立ち寄りください。
※20歳未満の方の飲酒は固くお断りいたします。
※飲み比べ体験(無料)に参加するためには整理券が必要です。整理券は先着順で配布します。整理券の数には限りがございますので、ご案内ができない場合もございます。予めご了承ください。
コンテンツ➂:出張!日本の酒情報館
「伝統的酒造り」の技術を伝承する全国の日本酒、本格焼酎・泡盛などの魅力を発信している「日本の酒情報館」が石川県に臨時出展します。両日、日本の酒情報館がセレクトした日本酒5種の飲み比べセットや、ユネスコ無形文化遺産登録を記念してつくられた伝統的酒造り3種セットを販売しますので、ぜひ飲み比べを楽しんでください。
※日本の酒情報館URL:https://japansake.or.jp/JSScenter/
コンテンツ④:文化体験ブース
本シンポジウムの会場内では、伝統的酒造りを通して造られたお酒の提供だけでなく、さまざまな日本文化の伝統工芸の制作や技術体験ができます。ぜひご体験ください。
【九谷焼上絵つけ体験】
職人が下絵を施した器に、九谷五彩(紺青、黄、赤、紫、緑)を使って自由に色絵付けを楽しむ体験ができます。完成した作品は焼成後、後日発送します。
・体験料:3,000円(税込)※着払い、発送先は国内に限る
・所要時間:60分
【水引箸置き制作】
金沢の伝統工芸「水引」を使い、オリジナルデザインの箸置きを手作りする体験です。色とりどりの水引を使って楽しみながら制作し、完成した作品はお持ち帰りいただけます。
・体験料:1,000円(税込)
・所要時間:20分
【アルミ鋳物のカトラリーレスト作り】
アルミで成型された箸置きやカトラリーレストに、刻印を使ってオリジナルの模様を打ち込みます。小さなお子様でも参加でき、世界にひとつだけの作品作りを楽しめる体験ができます。
・体験料:1,600円(税込)
・所要時間:30分
【おぼろ昆布手すき体験】
北前船がもたらした食文化と敦賀の地場産業「手すきおぼろ昆布」に触れる体験です。敦賀で活躍する職人の技を間近で見て、自分で昆布を削る楽しさを味わえます。削った昆布はお持ち帰りいただけます。
・体験料:1,000円(税込)
・所要時間:10分
【縁起もなか作り】
「縁起を食べる」をコンセプトに、金沢の食文化と工芸に触れながらお吸い物もなかを作ります。お麩やハトムギ、乾燥具材など、お好みの具材を詰めて、作って楽しい!食べてもっと楽しい!体験ができます。
・体験料:500円(税込)※2個制作
・所要時間:20分
コンテンツ⑤:その他さまざまなコンテンツを用意
その他、「伝統的酒造り」の歴史や技術を紹介する展示や、さまざまな酒樽を使ったフォトスポット、伝統的酒造りの魅力を落語でユーモアたっぷりに伝える動画上映、石川県のグルメが楽しめるキッチンカーの出店も予定しております。ぜひお気軽にお立ち寄りください。
入場方法について
入場の際に、身分証明書での年齢確認と車両での来場有無を確認いたします。身分証明書のご持参をお願い致します。
アクセスについて
・開催場所:金沢港クルーズターミナル(〒920-0332 石川県金沢市無量寺町リ-65)
・シャトルバス:金沢駅と会場を往復する無料シャトルバスを運行します。
<運行スケジュール>
シャトルバスの運行状況は下記URLからもご確認いただけます。
https://bunka.go.jp/traditional_sake_making_symposium/pdf/shuttlebus.pdf
※当シャトルバスは、北陸鉄道との共同運行です。
<バス停について>
・金沢港クルーズターミナルバス停 :会場入口周辺に設置
・金沢駅西口バス停 :金沢駅西広場団体バス乗降場
・その他アクセス:北陸鉄道バス 04笠舞駅西線「金沢港クルーズターミナル」下車
JR金沢駅 約5km 車15分、高速道路 北陸自動車道 金沢西IC 約15分
※運行情報など詳細は、各サイトをご確認ください。
概要
タイトル |
匠のわざと日本の文化を未来へ紡ぐ 伝統的酒造りシンポジウム |
開催日時 |
2025年1月25日(土)・26日(日)10:00〜16:00(開場時間9:30) |
開催場所 |
金沢港クルーズターミナル(〒920-0332 石川県金沢市無量寺町リ-65) |
参加費 |
入場無料 ※一部、物販コーナーやキッチンカーなどは有料です。 |
主催 |
文化庁 |
特別協力 |
株式会社北國新聞社 |
後援 |
石川県、金沢国税局、北陸農政局、 日本の伝統的なこうじ菌を使った酒造り技術の保存会、日本酒造組合中央会、 石川県酒造組合連合会、北陸三県卸売酒販組合、石川県小売酒販組合連合会 |
事務局 |
株式会社ぐるなび |
URL |
※20歳未満の方の飲酒は固くお断りいたします。
年齢確認のため、身分証を確認させていただく場合があります。
伝統的酒造りとは
「伝統的酒造り」とは、杜氏・蔵人等がこうじ菌を用い、長年の経験に基づき築き上げてきた酒造り技術のことで、500年以上前に原型が確立したといわれている。日本各地の気候風土に応じて発展し、日本酒、焼酎、泡盛、みりん等の製造に受け継がれてきた。
また、祭事や婚礼といった日本の社会文化的行事に酒が不可欠な役割を果たしており、伝統的酒造りはそれを根底で支える技術とされる。
こうした「伝統的酒造り」は、2024年12月5日にユネスコ無形文化遺産保護条約 第19回政府間委員会(於:パラグアイ)において、ユネスコ無形文化遺産に登録された。