衣服リペアのワークショップと、オランダ各地で行われている「リペアカフェ」のドキュメンタリー上映会を組み合わせた、3人の作家によるイベント「リペアの庭」を開催します。本企画では、持参した「直したい服」について各作家と相談しながら、会場に用意される素材や道具を使って、実際にリペアの工程を体験することができます。
リペアとは、元に戻すことではなく新しい価値を生み出す行為です。 ここに集うたくさんの人が、リペアの楽しさと可能性を知り、より自分らしく、より豊かに、服との物語を紡いでいく。 服を、そして人とのつながりを編む庭へようこそ。
【リペアの庭 In KYOTO】
会期: 2025年3月2日(日)- 3月3日(月)
時間: 12:00-18:00
会場: まほろ (〒600-8452 京都市下京区西洞院松原下ル永倉町547番3)
入場料:映画鑑賞チケット 1500円
映画鑑賞+リペア体験チケット 3000円
持ち物:直したい服(道具・材料はこちらで用意します)
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映画上映時間は約30分で会場ではループ再生します。
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当会場は車椅子でのアクセスが可能です。1Fに多機能トイレがあります。
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当館には駐車場はございません。 公共交通機関をご利用いただくか、近隣の有料駐車場をご利用ください。
注意事項:
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お持ちいただいたものによっては、イベント時間内に直しきれない場合もございます。その際は、お直し専門店「カル・カル」がご相談を承ります(別途料金・送料が発生)。
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本イベントでは主に布製品、ニット、ボタンのリペアを「自分自身で行うこと」をメインとしており、革製品などの修理には対応いたしかねます。
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素材や道具には先着順で使用するものもありますので、ご了承ください。
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ビーズなどの小さなパーツ、針、先の尖ったハサミなどを使用します。
ウェブサイトURL:http://bit.ly/419AQEP
【アーティスト】
DIYやスキルシェアの文脈で布製品のお直しを行うイベント「Mend & Make」を主催するキルト作家の「Kione」
街のお直し屋として店舗を構え、あらゆる衣服のお直しを専門とする「カル・カル」
身近で重要な衣服の一部分であるボタンをデザイン・制作し、服を長く楽しむためのボタンの付け替えを行なっている「sumie」
今回のイベントではこの3人が豊富な素材と道具を取り揃え、それぞれのフィールドで得た経験や知識を活かして、参加者が持参する服をその場でリペアできるワークステーションを用意します。
木織音 / Kione
1993年東京生まれ。2015年米国ベニントン大学卒業。
在学中は主にビジュアルアートと衣装デザインを学ぶ。2012年に
「Kione’s」を立ち上げ、1点物のキルト、クッション、衣服などを制作。即興性を取り入れた構図で形や色を縫い止め、「色の瞬間」を捉えた作品を制作。現在は東京を拠点に活動を続ける。
福島祥子 / Shoko Fukushima
東京在住。女子美術大学卒業。
洋服のお直しの店、カルカルを運営。お直しの楽しさを知ってもらいたく活動中。ちょうどよいサイズにする、長く着るために繕う、別のものにつくり変えてみる。お直しを通して、モノとの関係を深めていく。服へのおもいを形にしていくお手伝いをしています。
宮園夕加 / Yuuka Miyazono
東京生まれ、京都在住。女子美術大学卒業。
服飾資材商社で商品開発に約10 年携わったのち、2018 年に独立。ボタン作家・デザイナーとして活動をしながら、ブランドのアートディレクション、展示会ディレクション、美術大学の非常勤講師など多岐に渡って活動中。
【映画】
IDEAS FOR GOOD オリジナルショートドキュメンタリー『リペアカフェ』
「修理したいのはモノだけじゃなかった。」
オランダ発祥リペアカフェに集う、人とモノを巡る物語。
◼︎映画概要
お店では修理を受け付けてくれない壊れた家電や服、自転車など、
あらゆるものを地域のボランティアが無料で直してくれる、オランダ発祥のリペアカフェ。
実は彼らの役目は、モノを修理するだけではない。
離れ離れになった家族の「思い出」、疎遠になりつつある地域の「コミュニティ」、捨てることを前提に成り立つ消費社会の「システム」…
リペアカフェにはどのような人とモノが集うのか?壊れかけた「モノ以上のもの」を直す人々の物語がここにある。
◼︎制作背景
あなたの周りに眠っている、壊れたままのものはありますか?
ほつれたニット服、ひび割れたタブレット、小さい頃に遊んだおもちゃ……
それぞれに思い出やストーリーがあるでしょう。
しかし、大量生産・大量消費が前提となる社会では、私たちは、気付けばモノが壊れたら新しいものに買い替えるのが当たり前になっています。お店で修理を頼むよりも新品を買う方が安かったり、自分で修理するのが難しかったりすることもあります。
そんな壊れた家電や服、自転車など、あらゆるものを地域のボランティアが無料で直してくれる場所があります。その名もRepair Cafe(リペアカフェ)。
IDEAS FOR GOODが贈る、初のオリジナルショートドキュメンタリー『リペアカフェ』は、そんなリペアカフェ発祥の地であるオランダ・アムステルダムを舞台に、彼らの活動に密着。その中で生まれたコミュニケーションから、私たちの身の回りにあるモノと人との関係性や、真の豊かさを見つめ直します。
2024年7月、欧州では消費者が製品の修理を簡単にするために「製品の修理を促進する共通指令」が施行されました。これによって、テレビ、掃除機、携帯電話など11種類の家電について、購入から最大10年間、メーカーが修理サービスの提供を行うこと等が義務付けられました。
製品の設計段階からごみが出ることを防ぎ、資源を高い価値を保ったまま循環させ、自然を再生していくことを目指す、サーキュラーエコノミー。こうしたシステムを推進する上で、最小限のエネルギーで製品の寿命を伸ばす「リペア」は重要な鍵となります。
日本でも、2024年7月にサーキュラーエコノミーに関する関係閣僚会議が開かれ、リペアを通じた地域活性化やライフスタイル転換の必要性が議論されています。
地球の健康状態を示すプラネタリーバウンダリーが限界を迎えつつある現在。これからもこの地球で幸せに暮らし続けるために、「修復」や「再生」を通じて、どうすれば豊かな社会を築き、ともに生きていくことができるでしょうか。
今こそリペアを通して、モノと人の関係性や、真の豊かさについて見つめ直してみませんか?
【協力】
企画ディレクション:HAKUA
グラフィックデザイン:75W
(Theory of a Small World) Design Studio of Tilmann S. Wendelstein
【お問い合わせ】
担当:宮園
TEL:080-5643-0914
Email:info@s-u-m-i-e.com